Pレンジだけで安心するな?駐車時はサイドブレーキを必ずかけるべきなのか?

マツダ CX-3 シフトノブ AT

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平坦な場所に駐車する際、マニュアル車であれば、シフトレバーはR(バック)に入れ、サイドブレーキをかけることが基本ですが、AT車ではどうするのが正しいのでしょうか?

Chapter
Pレンジ+サイドブレーキは道交法で定められていた!
Pレンジに入れた時、車はどのような状態になっている?
強い衝撃を受けると、パーキングロックポールが外れる危険も!
パーキングブレーキの役割は?

Pレンジ+サイドブレーキは道交法で定められていた!

クルマを停めて離れるときは、AT車ならシフトレバーはPレンジに入れてサイドブレーキをかける、また坂道など傾斜のあるところでは輪止めをする、というのは、教習所で学びました。

「交通の教則」にしっかりと記されていますし、道路交通法でも「運転者が車を離れるときの義務」として、第71条-5に以下のように書かれています。

「車両等を離れるときは、その原動機をとめ、完全にブレーキをかける等当該車両等が停止の状態を保つため必要な措置を講ずること」

原動機とはエンジンのこと。つまり、車から離れるときにはエンジンを止め、車が動かないように完全にブレーキをかける(サイドブレーキを引く、傾斜地なら輪止めをする)ことが法律でも定められているのです。Pレンジに入れただけでの駐車は、厳密には「道路交通法違反」となります。

Pレンジに入れた時、車はどのような状態になっている?

シフトがPレンジに入っているとき、トランスミッションはどのような状態になっているのでしょうか? また、なぜPレンジに入れただけでは、「ブレーキをかけて車が完全に動かない状態」とは言えないのでしょうか? 

Pはパーキングの意味ですが、トランスミッションはギア(歯車)が固定されているだけです。

機構でいうと、トランスミッション内部の歯車にパーキングロックポール(爪状の形をした棒状のもの)が引っ掛かっている状態。つまり、ギアを動かさないように棒で抑えることによって車を停止させている状態になります。

強い衝撃を受けると、パーキングロックポールが外れる危険も!

パーキングロックポールは非常に硬い金属でできているため、衝撃を受けた場合でも、そう簡単に壊れることはありません。しかし、これをひっかける歯車が強い衝撃を受けると、爪が外れたり、折れてしまったりすることもあります。

そうするとロックが解除され、ノーブレーキとなり駐車中の車が勝手に動きだしたり、強い衝撃で弾かれたりして、とても危険な状態になります。

この状態で他車にぶつかって車を壊したり、歩行者にケガをさせたりすると、たとえ車に乗っていなくても「ブレーキをかけていなかったドライバーの過失」となり、加害者となるケースも十分ありうるのです。

パーキングブレーキの役割は?

車から離れるときにはエンジンを止め、完全にブレーキを掛ける必要があることはわかりました。このパーキングブレーキ(サイドブレーキ、ハンドブレーキ)は、どのような仕組みになっているのでしょうか?

一般的なパーキングブレーキは、車内のレバーを操作することで、ブレーキワイヤーを引き、後輪をロックさせる仕組みになっています。運転席の横にあることからサイドブレーキ、手で操作することでハンドブレーキなどとも呼ばれます。足踏み式のほか、現在は左右後輪に配置されたパーキングブレーキを作動させる電動式もあります。

4輪にブレーキをかけるフットブレーキのような強い制動力はありませんが、エンジンを切った車を動かさないためのブレーキ力が保たれます。

車から離れるときには必ず、Pレンジ+パーキングブレーキが基本。両方を使って車を動かないようにすることはドライバーの義務でもあるのです。

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