キャンピングカーで生涯生活し続けることはできるのか?

マツダ ボンゴフレンディ キャンピングカー

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現在人気が高まっているキャンピングカー。退職後に自由に旅をしたいというシニア世代のニーズや、セカンドカーにもなる軽自動車仕様の充実など、選択肢が増えたのもその人気に拍車をかけていようです。さて、このキャンピングカーを「自宅」とすることは可能なのでしょうか?
Chapter
便利なキャンピングカーだが、住み込んで生活は可能なのか?
キャンピングカーを「自宅」にできるのだろうか?
現実にキャンピングカーで生活するには耐用年数も重要
キャンピングカーの固定資産税の問題は?

便利なキャンピングカーだが、住み込んで生活は可能なのか?

現在人気が高まっているキャンピングカー。車内のスペースは限られていますが、アイデアを駆使したユニットで、軽自動車でも充分長旅に耐える仕様になっています。

いわば"移動秘密基地”のような存在でもあり、冒険心をくすぐるのがキャンピングカーの最大の魅力でしょう。すると「もしかしたら、キャンピングカーで生涯生活するのも可能なんじゃないだろうか」という考えが頭をもたげてくるかもしれません。

さてキャンピングカーで、自由人として生活することは可能なのでしょうか?

キャンピングカーを「自宅」にできるのだろうか?

日本で生活している皆様は、もれなく役所に”戸籍”があるでしょう。本籍地、住所といったデータが登録してあり、さまざまな手続きをする際、住民票や印鑑証明を取得して提出するわけです。

キャンピングカーを自宅にする、そして全国流浪の自由人となる…というのはなんとなく楽しげではありますが、残念ながらまずそれは不可能です。

まずキャンピングカーに限らずクルマを購入する際には、当然、前述の書類の提出が必須となります。ですから、キャンピングカーを入手するために、どこかに居住しているというのが絶対条件になります。その登録した自治体で住民税を収め、郵便物などを受け取ることになります。

まあそれは仕方ない。では所有する土地にキャンピングカーを置いて、それを自宅にする…というのは、現実味があるかもしれません。

民法22条の「各人の生活の本拠をその者の住所とする」という点を論拠にすれば、その土地にて、キャンピングカーで”生活・居住の実態がある”ということを行政サイドが理解してくれれば、そこでの住民登録が可能と考えます。キャンピングカーは、”移動できる”という性質があるので、その場所での生活の実態があるかということを理解してもらえないと、なかなか認めてもらえないというケースも実際試みた方の経験ではあるようです。

いずれにせよ、固有の土地さえあればキャンピングカーであれプレハブであれ、住民登録は可能というの見解で間違いなさそうです。

現実にキャンピングカーで生活するには耐用年数も重要

キャンピングカーは品質、広さ、設備もピンキリなので、いちがいには言えないところですが、やはりクルマである以上、自宅やマンションといった物件に比べるとメンテナンス、耐久性などは劣りそうです。

一般的に、木造住宅で約30年、マンションが約37年というのが住宅の耐用年数と言われます。(現在は材質や工法も進化しているのでもっと長いかもしれません)

しかしキャンピングカーとなると、本来のコンセプトが住宅とは違うわけですから、よりメンテナンスにお金がかかるのは明白です。クルマでもありますし、30年乗り続けるというのはかなりの苦難が想定できますよね。

トイレやシャワーといった水回りは劣化が進みやすいところですから、メンテナンスの頻度も高くなるでしょうし、また雨期の多い日本にあっては、ドアやガラス部分の劣化からくる雨漏りなど深刻な課題となりそうです。

キャンピングカーの固定資産税の問題は?

”固定資産税”もケースバイケースで問題になってくるでしょう。

キャンピングカーを停めるある程度の土地を所有したと仮定するならば、当然そこは母屋を建てていない更地となります。(月極駐車場で生活、というのはまず大家さんが許さないでしょう)

更地は家屋が建っている場合より、固定資産税が高いのは皆さんご存知と思います。ざっくりいえば、固定資産税の特例措置として、建物の敷地になっている小規模住宅用地は住宅1戸につき敷地200㎡までの固定資産税を1/6、それ以外の住宅用地を1/3に軽減する優遇がはかられるのです。

ですからキャンピングカーの駐車スペースぶんの土地の税金は、多めにとられるということになります。

とはいえ、実家に住民票を置く、あるいはアパートに住所を置いて生活はキャンピングカーで行う、というライフスタイルは充分可能です。ただし、各種請求書などの郵便物等はその登録住所に届きますから、その点は注意が必要です。

なにより、公道上やコインパーキングでの宿泊は禁じられていますから、なかなかここ日本で流浪の生活はハードルが高いかもしれませんね。
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