盗難発生!スマートキー、実は安全ではなかった?

後を絶たないクルマの盗難。2017年現在では、車本体のセキュリティ性能もアップしているはずですが、スマートキーの盲点を突いて暗躍する窃盗団も出てきているというのです…。

Chapter
スマートキー車両を盗難する「リレーアタック」とは?
自動車の窃盗件数は減ってはいるのだけど…
誰もが被害者になり得る自動車盗難。防衛策は?

スマートキー車両を盗難する「リレーアタック」とは?

ホンダ スマートキー

2017年5月13日付けの日本経済新聞で、スマートキーの機能の盲点をついた窃盗事件が発生していることを報じています。

その記事によると、『犯人グループは車から離れた運転者に近づき、キーが発する微弱な電波を特殊な装置で受信し、車まで中継してカギを開けることから「リレーアタック」と呼ばれている。警察当局は新たな自動車盗の手口の可能性があるとみている』とのこと。

通常、スマートキーのドアロックが反応する距離は1メートルほどの範囲に限られるはずですが、車から離れたオーナーに近づき、スマートキーの電波を拾い、それを増幅させる装置を使って、数人でこの電波をリレーしてクルマを盗難する、という手口なのだそう。

もちろん、こうした手口で盗難してもオリジナルのキーがなければ、エンジンを一度切ると再始動できないはず。しかし、これも別の装置でプロテクトを解いて始動させてしまうことができるのだとか。窃盗の手口もかなりハイテク化してきているといわざるを得ませんね。

自動車の窃盗件数は減ってはいるのだけど…

駐車場

2016年の自動車盗難の認知件数は11,655 件。10年前の2007年は、3万台以上の窃盗認知件数だったことを考えると、約1/3に減少してはいます。(警視庁統計より)

しかし、防犯装置のイモビライザーを解除して盗難する手口や前述のリレーアタックなど、鍵をかけた状態で被害に遭う「キーなし」の盗難は相変わらず発生しています。

メーカーサイドは、こうした盗難手口への対策を講じている(トヨタは2013年度以降のモデルに採用)ものの、それでも完璧に防げているかといえば不安が残るのが実情のようです。

こうしたハイテク盗難は欧州でも発生していることから、警視庁は海外の事例調査も進めるとしています。

誰もが被害者になり得る自動車盗難。防衛策は?

防犯ライト

これまでは、イモビライザーの塔載などが防犯対策として挙げられていましたが、現在の状況だとこれも無効化されてしまうようです。なんにも術がないのか、と苦々しい思いにかられます。

我々ができる防衛手段としては、駐車する際に監視カメラや防犯灯のあるパーキングを使うなど、窃盗団が手を出しにくい環境に極力することがまず重要です。しかしそれでも盗難されることはあります。

盗難されやすいモデル(例えばトヨタ ハイエース等)に乗っている方は、被害に遭う蓋然性も高いことから、事前に手を打っておくことが重要ですよね。たとえば、GPS発信機を取り付けておくというのも効果があろうと思います。

盗難された車両は海外で売られるケースが非常に多いため、港から出国されてしまう前に見つけることができれば、文字通り水際で防衛することが可能といえます。もちろん、警察の協力は欠かせません。

今後メーカーサイドもこうした問題を受けて、セキュリティを強化する改良を行うでしょう。それに対して、窃盗団もまたあの手この手で対策することが想定されます。つまりイタチごっこ、なのかもしれません。

とはいえオーナーは、日頃からセキュリティ意識を高めておくということで、少なからず防衛につながります。まずは転ばぬ先の杖…というところですね。