日本産のイタリア車!? アバルト 124スパイダーはマツダ ロードスターと何が違う?

好評を博しているマツダ ロードスター。そのコンポーネントを活用して、ラテン車と生まれ変わったのが「アバルト 124スパイダー」です。日本で生産されるイタリア車としても話題の1台、ロードスターとの違いとは…?
出色の出来栄えの「和製アバルト」
マツダとフィアットのコラボレーションにより誕生したアバルト 124スパイダー。
21世紀に伝統のモデルが甦ったこともサプライズですが、さらにベースがマツダ ロードスターというのも、日本人にとっては大きな驚きでした。
この124スパイダーは、ベースとなるロードスター自体の素性が良いことと、イタリアンデザインによって仕上げられたエクステリアの素晴らしさから、各方面で好意的に迎えられている状況です。
さて、マツダ ロードスターとどこが違って、どこが同じなのか。チェックしてみましょう。
124スパイダー 画像ギャラリー
ロードスター 画像ギャラリー
124スパイダーとロードスター、パワーユニットの違い
まず124スパイダーとロードスターの相違点で挙げなければならないのが、パワーユニットとなります。ご存知のようにロードスターには1.5L自然吸気 SKYACIVE-Gエンジンを搭載。
対して124スパイダーには、アバルト595等で熟成させた1.4L 4気筒ターボエンジンを搭載しており、これが両車の性格の違いにもつながっています。
■アバルト124スパイダー スペック
エンジン:マルチエア1.4リッター直列4気筒DOHCインタークーラーターボ
最高出力:125kW(170ps)/5,500rpm
最大トルク:250Nm(25.5kgm)/2,500rpm
トランスミッション:6速MT/6速AT
車重:1130kg(MT)、1150kg(AT)
■マツダ ロードスターS
エンジン:SKYACTIV-G 1.5 水冷直列4気筒DOHC16バルブ
最高出力:96kW(131ps)/7,000rpm
最大トルク:150Nm(15.3kgm)/4,800rpm
トランスミッション:6速MT/6速AT
車重:990kg(MT)、1010~1030(AT)
124スパイダーのほうが小排気量ですが、過給によってパワーアップされたダウンサイジングエンジンは、出力で39ps、トルクで10kgほど上回っています。
ちなみにパワーウェイトレシオは、アバルト124スパイダーが6.64kg/ps、マツダ ロードスターが7.55kg/ps。最大トルクの大きさ、発生回転数をみても、加速は124スパイダーの方が優れているでしょう。
ただし、JC08モード燃費は、124スパイダー(6MT)の13.8km/Lに対し、ロードスター(6MT)は17.2km/Lと大幅に差をつけているのです。
こうしてみると124スパイダーがほぼ勝っているように思えますが、130kgの重量差(124スパイダーのほうが重い)によって、燃費やスペックに表れないところでロードスターが勝る場面が少なからずあるでしょう。
このあたりはライトウェイトスポーツに求める価値観、好みによって評価がわかれるかもしれませんね。
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