アウトランダー、エクストレイル、ランクル…それぞれどう違う?

現在の人気カテゴリーといえるSUV。車種もさまざまあるわけですが、それぞれ個性あるモデルばかりです。なかでも三菱 アウトランダーや日産 エクストレイルはすでに定番化したイメージがありますし、トヨタ ランドクルーザーもこのカテゴリーに入ります。それぞれの個性に触れてみましょう。

Chapter
定番SUV!! 三菱 アウトランダー、日産 エクストレイル、トヨタ ランドクルーザー
進化したAWD性能が売りのアウトランダー
タフギアテイストから洗練された日産 エクストレイル
SUVだがそれ以上の存在、それがトヨタ ランドクルーザー

定番SUV!! 三菱 アウトランダー、日産 エクストレイル、トヨタ ランドクルーザー

三菱アウトランダー 2016

ご存じのように、SUVとはスポーツ・ユーティリティ・ビークル(Sport Utility Vehicle)の略であり、かつてはクロスカントリーモデルなどがその代表でした。しかし近年では、クロスカントリー的な要素もありながら、上質感と洗練されたエクステリアを持つモデル、BMW X5などが発表され、これが市場で大いに受け入れられています。

つまり、現在のSUVとは、悪路走破性をある程度備えたセダンやクーペベースのモデル、といった表現が適切かもしれません。もちろん雪国や悪路の多い国でもニーズが高く、その車種は年々増加しています。

今回紹介する三菱 アウトランダーと日産 エクストレイル、そしてトヨタ ランドクルーザーは、そういったSUVのなかではクロカン性能を重視した設計のモデルです。

特にトヨタ ランドクルーザーは「ランクル」の愛称で知られ、その長いモデルライフのなかで悪路走破性と居住性が磨かれてきました。元祖SUVといえます。

アウトランダーとエクストレイルに対して、ランドクルーザーにはどういった特徴があるのでしょうか。

進化したAWD性能が売りのアウトランダー

三菱 アウトランダー 2015

アウトランダーは2005年にデビューし、現在(2017年)は2代目。2015年のマイナーチェンジにて、三菱自動車が肝入りの「ダイナミックシールド」デザインをフロントマスクに搭載し、よりスタイリッシュなSUVと進化しています。

アウトランダーは、デリカD:5、ギャランフォルティスと共通のCセグメント用プラットフォームが用いられています。これは当時提携していたダイムラー・クライスラーとの共同開発によるものでした。つまり、乗用車と同じベースをもつSUVモデルといえます。

パワーユニットは、2.0Lと2.4LのSOHC 16バルブ 4気筒エンジンを搭載。それぞれ150ps/19.4kgm、169ps/22.4kgmといったスペックです。

JC08モード燃費は、2.0L仕様が16.0km/L、2.4L仕様が14.6km/Lと、このクラスではまずまずの数値です。また、プラグインハイブリッド仕様のアウトランダーPHEVも用意されており、こちらは環境性能が非常に高い評価を受けていいます。

2WDの2.0L、4WDの2.4L仕様ともに、ASCとABSを標準装備するほか、2.4L仕様となる4WDモデルには、長年モータースポーツなどで培ったAWD技術、S-AWC(Super All Wheel Control)をオプションで用意。このシステムは、ランエボでお馴染みのAYCをはじめ、ASC、ABSを統合制御することで、高い操作性と安定性を誇っています。



タフギアテイストから洗練された日産 エクストレイル

日産 エクストレイル

初代モデルの無骨なデザインが印象的だった日産 エクストレイル。以前、販売されていたデュアリスと同じ乗用車用プラットフォームを採用し、280psの2.0Lターボモデルなど,
非常にアクティブなイメージが売りでもありました。

現在は3代目となり、初代の無骨さは薄らぎ、洗練された都会的なSUVへと変遷しています。これは世界的なニーズに応える方向性ともいえますね。

パワーユニットは2.0L 直4DOHC エンジンに統一されており、最高出力147ps/6,000rpm、最大トルク21.1kgm/4,400rpmというスペック。またこのエンジンに30psのモーターを加えたハイブリッド仕様もラインナップし、大きな競争力となっています。

環境性能は、JC08モード燃費で2WDモデルが16.4km/L、ハイブリッド2WDが20.6km/L。4WDモデルは15.6〜16.0km/L、ハイブリッド4WDモデルは20.0km/Lとなっています。

AWDシステムには、電子制御デバイス、VDC(ビークルダイナミクスコントロール)など、ふんだんに盛り込まれ、車体制御などを的確に行い、悪路での安定性の向上につなげています。

以上、まずはアウトランダーとエクストレイルを挙げてみました。この両車はメーカーこそ違えど、SUVとしては同セグメント、排気量含め非常に近い存在。そしてランドクルーザーとは決定的に違うポイントがあるのです。

SUVだがそれ以上の存在、それがトヨタ ランドクルーザー

ランドクルーザー200 AX

アウトランダーもエクストレイルも、全長約4.6m×全幅約1.8m×全高約1.7mというCセグメントのモデルです。一方、ランドクルーザーは、全長4,950mm×全幅1,980mm×全高1,870~1,880mmと、さらにひと回り以上大きなボディとなります。

排気量は4.6L V8エンジンで最高出力318ps/5,600rpm 、最大トルク46.9kgm/3,400rpm、というまさにド迫力のモデルです。また、レザーシートの採用や3列シートの用意もあり、居住性にも優れた一面があります。

先に紹介したアウトランダー、エクストレイルはCセグメントの乗用車用プラットフォームを使用しています。そのため、メーカーとしてもコストをかけずに車種を増やすことができ、理にかなった手法でもあります。

一方で、こうした乗用車ベースのプラットフォーム、そしてそれを活用したモノコックボディでは、本格的な悪路を走行するとボディ全体に歪みが発生してしまい、修復が困難なダメージを受けてしまう可能性があります。つまり、本格的な悪路走破には向いていない、ともいえるわけなのです。

そういったなかでランドクルーザーは唯一、ラダーフレームを採用しており、梯子状のフレームの上にボディを乗せる構造をとっています。つまり、ボディに何らかのダメージがあっても、母体であるフレームはしっかりしているので、走行に支障をきたさない、真に悪路に強い仕様となるわけです。

同様の構造をもつモデルは、みなさんご存じスズキのジムニーやJEEP、メルセデス Gクラスなど、本格的に悪路に強いモデルに採用されています。

現在、主流のSUVの人気が高いのは基本的に先進国ではないでしょうか。こうした国々では道路舗装はもちろん、インフラがしっかりとしています。しかし途上国や新興国ではまだまだ悪路が多く、そうした国ではランドクルーザーのようなモデルのニーズが非常に高いのが事実なのです。

SUV市場はますます都会的で洗練されたモデルが増えていくことでしょう。しかしその一方で、ランドクルーザーのような本物のSUV/クロスカントリーモデルも存在し続けて欲しいですね。