Honda RA272が小江戸・川越を駆ける。伝説のV12サウンドが街に響いた小江戸川越まちかどモーターギャラリー

小江戸川越まちかどモーターギャラリー
埼玉県川越市で5月17日に開催された「小江戸川越まちかどモーターギャラリー」。歴史ある蔵造りの街並みにクラシックカーが並ぶなか、最大の注目を集めたのが歴史的マシンによるデモ走行だ。
今回走行を披露したのは、日本車として初めてF1世界選手権を制した「Honda RA272」、1960年代フォーミュラカー「ブラバムBT16A」、そして1928年ル・マン24時間レース優勝車「ベントレー 4 1/2Litre “オールド・マザー・ガン”」の3台。

コース沿道には多くの観客が集まり、子どもから年配層まで幅広い世代が歴史的マシンの走りを見守った。なかには観光で偶然川越を訪れていた人の姿もあり、小江戸の街はこの日だけ特別なモータースポーツ空間になっていた。

CARPRIME編集部

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Chapter
小江戸に響いた、Honda伝説のV12「RA272」
学生たちの手で蘇った「ブラバムBT16A」
約100年前のル・マン優勝車「オールド・マザー・ガン」
小江戸とモータースポーツ文化が交差した1日
コースは、川越市立博物館前から敦町交差点までの一般道で約250メートルのストレート。「オールド・マザー・ガン」は1往復。「RA272」と「BT16A」は2往復して観客を沸かせていた。

小江戸に響いた、Honda伝説のV12「RA272」

小江戸川越まちかどモーターギャラリー

RA272

イベント最大の主役となったのが、1965年のF1メキシコGPで日本車初のF1優勝を成し遂げた「Honda RA272」だ。1.5リッターV12 DOHCエンジンを搭載し、当時としては驚異的な約12,000rpmまで回る高回転ユニットを備える。

エンジンが始動すると半世紀以上前のレーシングカーとは思えないほど澄んだV12サウンドが、小江戸・川越の街並みに響き渡る。今のF1とはまったく違う、自然吸気V12ならではの甲高いサウンドだ。実際に現地で聞くと、その音は想像以上に官能的で耳の保養になった。


学生たちの手で蘇った「ブラバムBT16A」

小江戸川越まちかどモーターギャラリー

BT16A

RA272とともにデモ走行で観客を沸かせたのが、1965年製フォーミュラカー「ブラバムBT16A」。

この車両は、ホンダ学園の学生たちによるレストアプロジェクトによって蘇った1台。1965年にホンダRSC(現HRC)がモータースポーツ普及のためブラバム社に発注した20台のBT16Aのうち、残存する数少ない希少な1台だ。

ゆっくりとしたペースでコースを2往復走行。特別な演出がなくても、マシンが実際に走っているところを見られるというだけで十分に人を惹きつけていた。

約100年前のル・マン優勝車「オールド・マザー・ガン」

小江戸川越まちかどモーターギャラリー

オールド・マザー・ガン

そしてもう1台、大きな存在感を放っていたのが「ベントレー 4 1/2Litre “オールド・マザー・ガン”」だ。1928年のル・マン24時間レース優勝車として知られる歴史的マシンである。

約100年前に作られたレーシングカーが、現代の日本の公道を走る。その光景だけでも十分に非現実的だ。巨大なボディとクラシカルな造形は、現代車にはない重厚感を放っており、走ってくるだけで周囲の空気が変わる。最新のスポーツカーとは違う、“機械そのもの”の存在感があった。

クラシックカーイベントでは静態展示が中心になることも多い。しかし、実際にエンジンをかけ、走らせることで初めて伝わる魅力があるし、特別な瞬間だということを体感できる。

小江戸とモータースポーツ文化が交差した1日

Honda RA272が奏でる官能的なV12サウンド、学生たちの手で未来へ受け継がれるブラバムBT16A、そして約100年前のレーシングカーであるオールド・マザー・ガンの存在感。それぞれが異なる時代のモータースポーツ文化を背負いながら、小江戸・川越の街を実際に走行した。

サーキットではなく、多くの観光客が行き交う歴史ある市街地での開催。偶然その場に居合わせた人々も足を止め、歴史的マシンの音と姿に見入っていた光景は、このイベントならではと言える光景だった。
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