ホンダ「オデッセイ」の維持費は97万5096円!?新車購入してから、最初の車検までの費用を計算してみた!【プロ徹底解説】

頭2

※この記事には広告が含まれます

ホンダの最上位ミニバンである「オデッセイ」。そのオーナーになると、維持費はどれくらいを用意しなければならないのでしょうか。新車を購入してから、最初の車検が訪れるまでの間の3年間にかかる費用を、「e:HEV ABSOLUTE・EX」グレードで計算してみました。

文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK

鈴木 ケンイチ

モータージャーナリスト。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)

鈴木 ケンイチ
Chapter
車を維持するのに必要な費用の内訳
エンジン排気量が大きいほど高額な「自動車税」
加入者と車、補償の内容で変化する任意保険料金
燃費性能が優れるほど安くなるのが燃料費
パックを使うと安くなるメンテナンス費用
総額はいくら

車を維持するのに必要な費用の内訳

車を所有していると、様々な費用がかかります。そのうち駐車場の費用と、高速道路の料金は、人によって異なるため、ここでの試算では除外します。それ以外で、誰もが必要になる維持費を計算してみましょう。

その維持費の内訳は、税金、保険、燃料費、そしてメンテナンス費用です。これらの費用は、どのように車を使っていても必ずかかるものとなります。
税金の内訳は、「環境性能割」「自動車重量税」「自動車税種別割」(一般的に「自動車税」とよばれています)です。これに、車を購入するときの支払いに「消費税」もかかります。

これらの税金のうち、新車購入時に支払うのが「環境性能割」「自動車重量税」「消費税」。この中の「自動車重量税」は、車検ごとにも課せられます。税金として、これら以外に、毎年、支払うのが「自動車税」です。正式名は「自動車税種別割」です。
税金はいろいろありますが、新車購入の後から最初の車検までの間は、毎年の「自動車税」だけとなります。



保険は2つあります。ひとつは法律で加入が定められている「自賠責保険」。加入しなくてはならないため、「強制保険」と呼ぶこともあります。二つ目の保険が「任意保険」です。これは、文字通りに「任意」で加入する保険のため、「任意保険」と呼ばれています。民間のいわゆる保険会社が販売している自動車保険がこれにあたります。加入しなくても法的な罰則はありませんが、万一の交通事故で加害者になると、求められる補償金を「自賠責保険」でカバーすることができません。下手をすると、一生涯をかけて借金を背負うことになるため、「任意保険」は必須となります。
燃料費は、車を走らせるほどにかさみます。その費用は、車の燃費性能次第。同じ走行距離でも必要な燃料の量が異なります。燃費性能が良いほど、安くあがります。

メンテナンスは、法律で必須となる法定点検と、エンジンオイルなどの消耗品の交換にかかる費用。これをケチると、故障や事故を呼び込むことになるため、しっかりとしたメンテナンスは絶対に必要です。

エンジン排気量が大きいほど高額な「自動車税」

年に一度、支払うのが「自動車税」です。3年目の車検までに、都合、3回支払うことになります。毎年、4月1日の時点での車の所有者に対し、自動車税の納付書が送られてきます。国税ではなく、地方税なので、在住している自治体から請求書が送られてきます。エンジンの排気量に応じて税額が異なります。排気量が大きいほど高額になります。

「オデッセイ」の場合、ハイブリッドの排気量は1993㏄。そのため区分は「1.5リットル超 2リットル以下」となり、税額は3万6000円となります。3年分では、合計で10万8000円となります。

加入者と車、補償の内容で変化する任意保険料金

自動車の保険のうち、「自賠責保険」の加入は、新車購入時と車検時。そのため、車検と車検の間は支払うことはありません。その代りに、もうひとつの「任意保険」は毎年、保険に加入して保険料を支払います。

「任意保険」は、民間の保険会社が用意する自動車保険を、自分で選んで加入します。保険の内容も自分で選ぶことができます。また、同じ補償内容でも、保険会社によって保険料が異なります。そのため厳密な任意保険の費用は、人それぞれとなるので、ここでの数字はあくまでも目安と理解してください。
今回は、「オデッセイ」を、25歳の人が、初めて購入する車として、車両保険も含めて、ネット保険で見積もりを取ってみました。すると、保険額は6万6240円、車両保険が12万3240円、合計で18万9480円となりました。「任意保険」は、事故なく過ごせば、2年目、3年目と保険料は割引となりますが、今回は目安ということで、割引なしで計算すると、3年分で56万8440円となります。

燃費性能が優れるほど安くなるのが燃料費

燃料費は、走行距離と燃費性能次第です。「オデッセイ」の「e:HEV ABSOLUTE・EX」の場合、燃費性能は19.6㎞/l(WLTCモード)。目安として年間に1万㎞を走行するとした場合を計算してみます。19.6km/lの性能で1年間に1万㎞を走行するのに、必要な燃料は約510.2リッター。ガソリン価格を1リッター160円で計算すると、必要となるガソリン代は8万1632円になります。それが3年間となると24万4896円。これが3年間の燃料費となります。

パックを使うと安くなるメンテナンス費用

メンテナンス費用とは、定期的な点検と、走行距離に応じたオイルなどの消耗品の交換にかかる費用です。近年、人気を高めているディーラーの用意するメンテナンスパックは、メンテナンス費用の目安になります。これは、メンテナンスにかかる費用を、先払いしてもらうかわりに、割引してくれるというサービスです。

ホンダの場合、「まかせてチャオ」の名称で、定期点検のパックが各ディーラーに用意されています。ただし、額面は販売店ごとに異なりますので、ここでの数字は、一例となります。「オデッセイ」で、車検なしの点検のみとすると、その費用は5万3760円となります。先払いとなりますが、3年間は5万3760円のみで、メンテナンスはカバーできます。

総額はいくら

以上のように求めた維持費をプラスすると以下のようになります。

「オデッセイe:HEV ABSOLUTE・EX」の場合
自動車税:10万8000円
任意保険料: 56万8440円
燃料費(ガソリン代金): 24万4896円
メンテナンス費用:5万3760円
合計:97万5096円
「オデッセイ」の3年間の維持費の目安は、97万5096円でした。このうち、最も大きくウェイトを占めているのは、車両保険です。500万0400円という車両価格の高さが、車両保険の高さの理由となります。それ以外の費用は、Lクラスの車としては、比較的手ごろなのではないでしょうか。
【お得情報あり】CarMe & CARPRIMEのLINEに登録する

商品詳細