ドラムブレーキとディスクブレーキの違いとは?それぞれの良さや性能を徹底比較
更新日:2024.09.09
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車のスペックを比較していく中で、「この車はリアがドラムブレーキだからショボい」「あの車は四輪ディスクだからエライ」と、語られる事があります。イメージばかりが先行しているようですが、実際にはどうなのでしょうか?
ディスクブレーキの優位性
ディスクブレーキとは、車輪と一緒に回転しているディスクローターと、接触面に摩材を貼り付けたブレーキパッドを接触させた摩擦力で、走行中の車に制動力を発揮させるものです。
この方式はブレーキが外部に露出しているので放熱性が高く、高速走行からの制動力に優れます。過熱による摩材の炭化やブレーキフルードの沸騰、それによるブレーキの利きを失う"フェード"が発生しにくいという利点もあるのです。
また、表面についた水やホコリなども取り除きやすく、総合的にみて制動力が安定しており、現在では負担の大きい前輪にはほぼディスクブレーキを使いますし、重量やセッティングの都合などで後輪の負担が大きい車の場合は、後輪にもディスクブレーキを使うことが多くなっています。
ただし、ドラムブレーキのブレーキシューと比べると、制動のためのにディスクに押し付けるブレーキパッドの面積が小さく、磨耗が激しいので、耐摩耗性と制動力の両立が難しいという欠点もあります。
この方式はブレーキが外部に露出しているので放熱性が高く、高速走行からの制動力に優れます。過熱による摩材の炭化やブレーキフルードの沸騰、それによるブレーキの利きを失う"フェード"が発生しにくいという利点もあるのです。
また、表面についた水やホコリなども取り除きやすく、総合的にみて制動力が安定しており、現在では負担の大きい前輪にはほぼディスクブレーキを使いますし、重量やセッティングの都合などで後輪の負担が大きい車の場合は、後輪にもディスクブレーキを使うことが多くなっています。
ただし、ドラムブレーキのブレーキシューと比べると、制動のためのにディスクに押し付けるブレーキパッドの面積が小さく、磨耗が激しいので、耐摩耗性と制動力の両立が難しいという欠点もあります。
フロントディスクブレーキローター 交換作業
ディスクブレーキはチューニングやドレスアップも容易
ドラム(カバー)を開ける必要のあるドラムブレーキと違い、メンテナンス性が良いのがディスクブレーキの利点ですが、同時にアフターパーツとの交換が容易ということでもあります。
また、タイヤホイールの隙間から覗くブレーキローターや、ブレーキパッドをブレーキローターに押し付けるブレーキキャリパーは、車の足元の見栄えに大きく影響します。
そのため、大径ローターやドリルドローター(穴あきローター)、スリットローター(溝つきローター)に換装したり、ブレーキキャリパーをブレンボなどのブランド品にしたり、耐熱塗料を塗って見た目だけでも高級品のように見せるというカスタム手法もありますよね。
しかし、ローターの大径化などの強化を安易に行うと、ブレーキバランスを崩したり、大型化したぶんだけ重量が増加してしまうなど、デメリットもあります。本来は、よほど設計に問題のある車か、競技やレース、サーキット走行会でも行かない限り不要なパーツなので、ドレスアップ目的の場合は走行性能に悪影響をおよぼさないよう注意しましょう。
パーツ交換ができるのは、ディスクブレーキの長所ですが、安全な走行に関わる重要部品なので、用途に応じた適切なパーツ選択が大事です。
また、タイヤホイールの隙間から覗くブレーキローターや、ブレーキパッドをブレーキローターに押し付けるブレーキキャリパーは、車の足元の見栄えに大きく影響します。
そのため、大径ローターやドリルドローター(穴あきローター)、スリットローター(溝つきローター)に換装したり、ブレーキキャリパーをブレンボなどのブランド品にしたり、耐熱塗料を塗って見た目だけでも高級品のように見せるというカスタム手法もありますよね。
しかし、ローターの大径化などの強化を安易に行うと、ブレーキバランスを崩したり、大型化したぶんだけ重量が増加してしまうなど、デメリットもあります。本来は、よほど設計に問題のある車か、競技やレース、サーキット走行会でも行かない限り不要なパーツなので、ドレスアップ目的の場合は走行性能に悪影響をおよぼさないよう注意しましょう。
パーツ交換ができるのは、ディスクブレーキの長所ですが、安全な走行に関わる重要部品なので、用途に応じた適切なパーツ選択が大事です。
ドラムブレーキの優位性
タイヤの内側のドラム内に設置されたブレーキシューをドラムに押し付け、制動力を発揮するのがドラムブレーキです。
放熱性能で劣り、ドラム内に浸水した場合は摩擦力が落ちるなど制動力が安定しないので、現代の乗用車、特にフロントのブレーキにはまず使われません。
それでも軽自動車やコンパクトカー、大型車でもリアブレーキに使われることが多いのは、簡素で低コストでありながら、十分な制動性能を持つからです。特に低速での制動性能に優れているので、中型以上のトラックやダンプカーではフロントにも使われています。
また、大抵の車はブレーキの油圧を調整するプロポーショニングバルブ(Pバルブ)やEBD(電子制御ブレーキ)によって、リアブレーキの利きを落としてスピンを防止しています。そのためリアブレーキの負担は軽く、よほどの高速走行を行わない限り、放熱性能の悪さも問題になりにくいのです。
さらに、パーキングブレーキやスピンターンなど車をロックする用途の場合はドラムブレーキのほうが優れており、大型車やスポーツカーなどでディスクブレーキの中心に、インナードラムと呼ばれるドラムブレーキを装備しているケースもあります。
ただ、一部で放熱用のフィンをつける以外は単なる黒い円形ドラムでしかないため、ドレスアップの対象にはなりにく、ドラム表面に着色するか、ダミーローターを張って、ディスクブレーキのように見せるくらい。最近になって、カラフルなドラムカバーなどが登場しているようですが、やはりドレスップという観点では、いまいち感はいなめません。
放熱性能で劣り、ドラム内に浸水した場合は摩擦力が落ちるなど制動力が安定しないので、現代の乗用車、特にフロントのブレーキにはまず使われません。
それでも軽自動車やコンパクトカー、大型車でもリアブレーキに使われることが多いのは、簡素で低コストでありながら、十分な制動性能を持つからです。特に低速での制動性能に優れているので、中型以上のトラックやダンプカーではフロントにも使われています。
また、大抵の車はブレーキの油圧を調整するプロポーショニングバルブ(Pバルブ)やEBD(電子制御ブレーキ)によって、リアブレーキの利きを落としてスピンを防止しています。そのためリアブレーキの負担は軽く、よほどの高速走行を行わない限り、放熱性能の悪さも問題になりにくいのです。
さらに、パーキングブレーキやスピンターンなど車をロックする用途の場合はドラムブレーキのほうが優れており、大型車やスポーツカーなどでディスクブレーキの中心に、インナードラムと呼ばれるドラムブレーキを装備しているケースもあります。
ただ、一部で放熱用のフィンをつける以外は単なる黒い円形ドラムでしかないため、ドレスアップの対象にはなりにく、ドラム表面に着色するか、ダミーローターを張って、ディスクブレーキのように見せるくらい。最近になって、カラフルなドラムカバーなどが登場しているようですが、やはりドレスップという観点では、いまいち感はいなめません。
高性能車以外、リアはドラムブレーキで十分
ここまでをまとめると…
ディスクブレーキ=高コスト。安定した性能と豊富なアフターパーツ、良好なメンテナンス性
ドラムブレーキ=常時安定した性能の発揮は困難。強力な制動力、簡易な構造で低コスト
という、それぞれの長所と短所があることがわかります。ブレーキバランスの制御でもともとリアの負担が少ない車種ならば、ドラムブレーキでも性能は十分なのです。
軽自動車やコンパクトカーでも四輪ディスクブレーキを採用している車種もありますが、これは性能より商品性を高めた結果と思って良いでしょう。一部、走行性能が高い競技用コンパクトカーでコストの問題からドラムブレーキに甘んじている車種も存在はしますが、ほとんどの場合はそれぞれの長所を生かしたパーツのチョイスが行われています。
いちがいに「ディスクブレーキだから優れている」「ドラムブレーキだから劣っている」と言い切れるものではありませんので、双方のメリットを考慮して車を選びを行ってください。
ディスクブレーキ=高コスト。安定した性能と豊富なアフターパーツ、良好なメンテナンス性
ドラムブレーキ=常時安定した性能の発揮は困難。強力な制動力、簡易な構造で低コスト
という、それぞれの長所と短所があることがわかります。ブレーキバランスの制御でもともとリアの負担が少ない車種ならば、ドラムブレーキでも性能は十分なのです。
軽自動車やコンパクトカーでも四輪ディスクブレーキを採用している車種もありますが、これは性能より商品性を高めた結果と思って良いでしょう。一部、走行性能が高い競技用コンパクトカーでコストの問題からドラムブレーキに甘んじている車種も存在はしますが、ほとんどの場合はそれぞれの長所を生かしたパーツのチョイスが行われています。
いちがいに「ディスクブレーキだから優れている」「ドラムブレーキだから劣っている」と言い切れるものではありませんので、双方のメリットを考慮して車を選びを行ってください。