なぜブレーキを踏んだ時に「キーキー」音を立てることがあるのか?その対処法は?

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ブレーキを踏んだ時に、キーッという嫌な音がすることがあります。このブレーキの鳴きは、特定の条件下で発生しやすくなるのです。その条件と対策について紹介したいと思います。
Chapter
ブレーキが鳴きやすい条件
どうしたら対策出来るのか?
ブレーキローターの不具合
欧州車のブレーキは鳴きやすい?

ブレーキが鳴きやすい条件

ノーマル状態の国産車に限って言えば、冬の寒い日、乗り始めてすぐの冷えている状態のブレーキを踏むと、キーキーと鳴くことがあります。もちろん、これは異常ではありません。

ブレーキの鳴きは、ブレーキ動作時の振動(ビビリ)が原因です。通常ならパッド、ローター、シムが吸音材としての役目を果たして消しているのですが、それらが振動を消すことができずにローターに伝わってしまうと、いわゆる鳴きが起こります。

特に、パッドとローターはどちらも金属でできており、柔らかさとは遠い素材に感じられますが、ブレーキが動作するとパッド、ローターともに高温となり金属とはいえ弾性を持ちます。この弾性によって音を吸収するようにできているのです。

そのため、冬の寒い日の乗り出し時、ブレーキが極度に冷えている状態では、硬い金属同士が擦れることになるため、鳴きが発生しやすくなります。

ちなみに、メタル系のパッドなど、スポーツ走行用に制動力を強化したパッドの場合、温まっても音が出ることがありますが、これはノーマルのパッドに比べて柔らかさがないためです。

どうしたら対策出来るのか?

あまりブレーキの鳴きが酷いときは、「鳴き止め剤」を利用することである程度、症状を軽減できます。また、純正ではないブレーキパッドのなかには、ブレーキパッドの素材を選択できる商品もあります。

そういったブレーキパッドへの交換も効果がある可能性はありますが、サードパーティ製のブレーキパッドはどちらかというと制動力の向上に重きを置いているため、あまり効果的な対策にはならないかもしれません。

ブレーキパッドが下限に近づいてくると、鳴きが大きくなることもあるので、冷間時以外でも鳴きが激しいときは、パッドの摩耗も確認しましょう。

ブレーキローターの不具合

多くの国産車では、ブレーキパッドとローターの同時交換をするケースは少ないかもしれません。GT-Rのようなモデルは別として、パッドとローターの交換は別に行われることのほうが圧倒的に多いでしょう。実は、それが鳴きの原因になることもあります。

パッドのみを新品に交換した場合、交換していないローター側にエッジのような段差ができてしまい、パッドとローターが正しく接触していないと、鳴きが発生します。また、ブレーキローターに古いパッドの研磨剤などが付着したままだったり、ローター面の凸凹が原因になることもあります。

これらは、パッドを新品に交換したことによって、ローターとの接触面が均一でないことから、冷えていなくても鳴くようになります。

対策としては、ブレーキローターの研磨か、あるいはローター交換のどちらかが必要です。ブレーキパッド交換と同時に行ったほうが効果が高いので、パッド交換の前にローターの状態を確認しておきましょう。

10万キロを超えるような車両の場合には、キャリパーオーバーホールを含めたメンテナンスと、ダストブーツなどの交換で、鳴きの改善がみられるケースもあります。

欧州車のブレーキは鳴きやすい?

欧州車の中でもドイツ車、メルセデスとBMWは、特別スポーツモデルでなくてもブレーキの鳴きが激しいと言われています。ブレーキダストも多く、気が付くとホイールが真っ黒になっていることも。これは、メタル系のパッドを使っているために生じる現象です。

このパッドは、ローターへの攻撃性が高いかわりに制動力を確保しています。高速域などの高温状態では鳴くことはありませんが、市街地走行の信号待ちなどでは鳴くことがあります。欧州車のブレーキは、冷却も含めて設計されているケースが多く、そのため低速ブレーキングでは鳴くことがあるのです。

鳴きとダストの量は、制動力との相関関係にあります。そのため、より鳴きにくいパッドを求めると、制動力もそれなりになるとも言われています。鳴き止め剤などは、制動力とは別のアプローチで鳴きを軽減することが可能なので、試してみるのも良いでしょう。

エンジンブレーキを上手く使いながら、ブレーキ利用を最小限に抑えると、鳴きもダストも気にならないかもしれませんね。
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