スペアタイヤの寿命は?走行距離何キロまで走れる?

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ランフラットタイヤにパンク修理キットと、スペアタイヤの装備義務が無くなってから色々な選択肢が増えてきました。また、一時期に比べると、安全性の事などもあり、バックドアにスペアタイヤを装着する車が減ってきたようにも感じます。

さて、そんなスペアタイヤですが、一概にスペアタイヤと言っても種類は様々。どんな種類があって、どのように使えばいいのか?細かく見ていきましょう。
Chapter
スペアタイヤの代表格「テンパータイヤ」は走行距離100kmまで
スペアタイヤが通常のタイヤならもっと走れる
ランフラットタイヤによりスペアタイヤが不要に?
パンク修理キット搭載車も増えた
首都高だけでも年間25,000件以上を超える落下物が

スペアタイヤの代表格「テンパータイヤ」は走行距離100kmまで

よく、テンパー、テンパーと呼ばれますが、当然ですが天然パーマではありません。正しくは、テンポラリータイヤと言い、Temporary=「一時的な」という意味の言葉です。
その言葉の通り、パンクなどの際の「一時的に利用可能なタイヤ」であって、常時走行する物ではありません。おおむね100km程度の走行距離、最高でも70km/h程度が目安となります。
高速道路上でのパンクなども想定し、70km/h程度の速度で走行可能ですが、名実共に「一時的な」タイヤですので雨天時などはさらに注意が必要なタイヤです。

このテンポラリータイヤですが、利点としては以下のような点があります。
・スペアタイヤの重量を軽く出来る
・収納スペースをあまり取らない
・他者(車)のトラブルに際して、一時的に貸すことも可能(PCD等が適合する場合)

何より普段は使わない装備ですので、軽いことやスペースを犠牲にしない事などが大切。そういった面で利点を得るために、通常のタイヤと異なり、細く薄く作られていたりします。
当然ですが、グリップ力や制動力は通常のタイヤに比べて性能が落ちますので、運転には注意が必要です。

スペアタイヤが通常のタイヤならもっと走れる

常用のラジアルタイヤと同等の物をスペアタイヤとして搭載するものです。
アリストやマークⅡなどのハイパワーモデル(主にターボグレード)では、車両に装着されているタイヤと同じ物がスペアとして設定されるなど、標準装備の車もありました。
これらの車種はある程度パワーがあるため、一時的とはいえテンポラリータイヤでは危険との判断から、車両装着の物が搭載されていたようです。

ただし、そもそもアリストやマークⅡのターボ車は前後でサイズが違っており、スペアタイヤとして設定されていたのはフロント用のサイズになります。
また、テンポラリータイヤのデザインを嫌ってか、車両装着タイヤ及びホイールをオプションとして設定している時代もありました。
パジェロや、プラドなどのSUVでは、バックドアに取り付けるタイプのスペアタイヤがありましたが、これもデザインなどの都合上、車両装着と同じタイヤが付くケースが殆どでした。

このタイプのスペアタイヤは、空気圧の管理さえきちんと出来ていれば、通常のタイヤと同じ性能として利用する事が出来ますので、法定速度の範囲内で、かつスリップサインが出るまでは利用可能です。
なお、4本共同じサイズのモデルでは、定期的なタイヤのローテーションにあたってスペアタイヤも使うよう指示しているものもありました。

ランフラットタイヤによりスペアタイヤが不要に?

スペアタイヤの積載は、つい最近まで義務となっていました。しかし、ランフラットタイヤの登場を契機に、義務化は廃止され現在ではスペアタイヤを載せていない車も少なくありません。

スペアタイヤがない車。それは、ランフラットタイヤの装着車です。ランフラットタイヤは、タイヤのサイドウォール部を補強し、パンクした場合でもサイドウォール部で走行する事が可能なタイヤです。

ISO規格の基準によれば、80km/hで80km走行可能とされています。もちろん、そのまま走れる事は大きなメリットですが、ランフラットタイヤのメリットはそこだけではありません。

・走行中に異物を踏んでパンク等に至った場合であったとしても、走り続けられる。
走行中にパンクして危険なのは、そのままハンドルを取られてガードレールや対向車と接触する事ですが、この危険を低減する事が出来ます。特に、速度が上がればあがるほど危険はましますので、ランフラットタイヤは事故の低減にも大きく役立つ事でしょう。

・危険な場所でタイヤ交換しなくて良い
たとえば高速道路の非常帯などであったとしても、タイヤ交換作業をするというのは危険な事です。そういった場所で、「危険なタイヤ交換をしなくて良い」というのは、大きなメリットであると言えます。

もちろん、ロードサービスなどを呼べる場所なら良いのですが、可能ならばサービスエリア等まで走りきってから対応する方がより安全に対応できます。このように、ランフラットタイヤはスペアタイヤではないものの、スペアタイヤと同等の性能を発揮し、スペアタイヤのデメリットを上手く解消するツールでもあります。


そもそも利用頻度の少ないスペアタイヤを製造するのはエコじゃない、また積載物として重量が増えると燃費が悪化する、という理由もランフラットタイヤの一般化を後押しの要因のようです。ただし、ランフラットタイヤは同等サイズのラジアルタイヤに比べれば少し重いので必ずしも軽くならない点には注意が必要です。

パンク修理キット搭載車も増えた

スペアタイヤが義務化されなくなってから増えた物として、パンク修理キットもあります。
これは、液状のゴムを空気と一緒に注入し、穴をふさいだ上で空気も充填してくれる優れものです。とりあえずは、通常のタイヤと同等に走れますので、速度や距離をあまり気にする必要はありませんが、あくまで穴をふさいだだけですので、出来る限り早めのタイヤ交換が必要です。

便利なパンク修理キットですが、難点としては軽度のパンクにしか使えないこと。サイドウォールが裂けるレベルでのパンクなどには全く対応しておらず、このような場合、ロードサービスを待たざるを得ません。また、ホイールがゆがんだ場合なども同様で、パンク修理キットだけでは対応仕切れない事態となります。

首都高だけでも年間25,000件以上を超える落下物が

いかがでしたか?スペアタイヤを積む。というのは少し古くさいと感じる時代ではありますが、ランフラットやパンク修理キットにも一長一短あります。特に、ホイールのリムがゆがむほどの衝撃を受けた場合、ランフラットも修理キットも対応できず、やはり物理的なテンパータイヤの良さが光ります。日本は、道路整備が行き届いた国であり、道路上で異物を踏むケースは比較的少ないと言えます。

しかし、首都高速だけでも年間25,000件を超える落下物があるそうです。一日平均約70件との事。道路がきれいに見える日本、しかし、その実は道路パトロールカーと担当の方々が日夜落下物を拾ってくれているからこそ。年々件数は減っているようですが、それでもこの件数となれば、いつどこで異物を踏んでしまうか分かりません。落下物を落とさない努力も必要ですが、もし踏んでしまっても、慌てず安全に走れるよう普段から危機にに備えて対策はきちんとしておきたいですね。
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