トヨタ GRスープラの歴史を各モデルの違いとともに徹底解説
更新日:2024.09.09
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グローバルではスープラという名前で販売されていましたが、初代と2代目モデルは日本市場ではセリカXX(ダブルエックス)というネーミングで、セリカの上級モデルというポジションでした。
1986年に登場したモデルから日本市場でもグローバルと同じスープラという名前となり、2019年に登場したGRスープラが3代目モデルとなります。
ここでは、1986年に登場した初代モデルから現行モデルまでの歴史を振り返ってみたいと思います。
文・写真/萩原文博
1986年に登場したモデルから日本市場でもグローバルと同じスープラという名前となり、2019年に登場したGRスープラが3代目モデルとなります。
ここでは、1986年に登場した初代モデルから現行モデルまでの歴史を振り返ってみたいと思います。
文・写真/萩原文博
- Chapter
- GRスープラ 初代
- GRスープラ 2代目
- GRスープラ 3代目
- GRスープラの歴史のまとめ
GRスープラ 初代
日本市場における初代モデルとなる70系トヨタスープラは1986年2月に登場しました。旧型モデルにあたるセリカXXからフルモデルチェンジする際に、国際水準を超える“走り”を実現するハイパフォーマンススペシャリティカーを追求し、日本市場における車名も海外向けと同じスープラとなりました。
70系スープラは最高峰GTカーを目指して、「意のままに走るシャシー」を実現させるために2000GT以来となる、四輪ダブルウィッシュボーンサスペンションを採用しています。
続いて、「スポーティかつパワフル」な走りを実現させるために、最上級グレードの3.0GTターボには、最高出力230psを発生する7M-GTEU型3L直列6気筒DOHCターボエンジンを搭載。そして、最高出力185psを発生する1G-GTEU型2L直列6気筒DOHCツインターボを2.0GTツインターボなど6気筒エンジンを搭載しています。
組み合わされるトランスミッションは3.0GTは4速ATのみ、2L車は5速MTと4速ATでした。そして、最後は「走りのロマン」を感じさせるダイナミックで品質感ある内外装デザインを採用しています。
70系スープラは最高峰GTカーを目指して、「意のままに走るシャシー」を実現させるために2000GT以来となる、四輪ダブルウィッシュボーンサスペンションを採用しています。
続いて、「スポーティかつパワフル」な走りを実現させるために、最上級グレードの3.0GTターボには、最高出力230psを発生する7M-GTEU型3L直列6気筒DOHCターボエンジンを搭載。そして、最高出力185psを発生する1G-GTEU型2L直列6気筒DOHCツインターボを2.0GTツインターボなど6気筒エンジンを搭載しています。
組み合わされるトランスミッションは3.0GTは4速ATのみ、2L車は5速MTと4速ATでした。そして、最後は「走りのロマン」を感じさせるダイナミックで品質感ある内外装デザインを採用しています。
70系スープラのボディサイズはデビュー当初、全長4,620mm×全幅1,690mm×全高1,310mmという5ナンバーサイズでした。そのボディにリトラクタブルヘッドライトや、大型エアカットフラップ、大きな絞りを持たせたフロントコーナーを採用することで、ダイナミックなデザインとCd値0.33という優れた空力性能を発揮させています。
一方インテリアでは、当時日本初の大型パノラミックデジタルメーターをはじめ、スポーツシートなど数多くの新装備を搭載していていました。70系スープラは販売開始後も進化を続け、1987年に3ナンバーとなるワイドボディを採用した3.0GTターボリミテッドを設定。
1988年8月のマイナーチェンジでは、内外装の変更を行うと同時に3Lエンジン搭載車のすべてに3ナンバーのワイドボディを設定。そして3L直6ターボエンジンは240ps、2L直6ツインターボエンジンは210psへとそれぞれ最高出力が向上しました。
1989年には2Lツインターボ車にもワイドボディを拡大する一方、3Lエンジン搭載車の廉価グレード3.0GTターボSを設定しました。1990年8月に一部改良を行い、7M-GTEU型3L直6ターボエンジンが廃止され、最高出力280psを発生する1JZ-GTE型2.5L直列6気筒ツインターボを搭載。
中でもレカロシート、ビルシュタインショックアブソーバー、トルセンLSD、モモステアリング&シフトノブ、専用ホイールなどを標準装備したスポーティグレードの2.5ツインターボRの人気を誇りました。
一方インテリアでは、当時日本初の大型パノラミックデジタルメーターをはじめ、スポーツシートなど数多くの新装備を搭載していていました。70系スープラは販売開始後も進化を続け、1987年に3ナンバーとなるワイドボディを採用した3.0GTターボリミテッドを設定。
1988年8月のマイナーチェンジでは、内外装の変更を行うと同時に3Lエンジン搭載車のすべてに3ナンバーのワイドボディを設定。そして3L直6ターボエンジンは240ps、2L直6ツインターボエンジンは210psへとそれぞれ最高出力が向上しました。
1989年には2Lツインターボ車にもワイドボディを拡大する一方、3Lエンジン搭載車の廉価グレード3.0GTターボSを設定しました。1990年8月に一部改良を行い、7M-GTEU型3L直6ターボエンジンが廃止され、最高出力280psを発生する1JZ-GTE型2.5L直列6気筒ツインターボを搭載。
中でもレカロシート、ビルシュタインショックアブソーバー、トルセンLSD、モモステアリング&シフトノブ、専用ホイールなどを標準装備したスポーティグレードの2.5ツインターボRの人気を誇りました。
70系スープラで忘れてはならないモデルが、1988年のマイナーチェンジの際に500台限定で販売された「3.0GTターボA」です。
このモデルは、当時開催されていた全日本ツーリングカー選手権のホモロゲーションモデルで外観の特徴はフロントバンパーセンター部に設置された3連ダクト。
そして、搭載されている3L直6ターボエンジンは、ターボAタービンという専用開発されたパーツを装着し、最高出力は270psまでパワーアップしました。
このモデルは、当時開催されていた全日本ツーリングカー選手権のホモロゲーションモデルで外観の特徴はフロントバンパーセンター部に設置された3連ダクト。
そして、搭載されている3L直6ターボエンジンは、ターボAタービンという専用開発されたパーツを装着し、最高出力は270psまでパワーアップしました。
GRスープラ 2代目
80系とよばれる2代目トヨタスープラは1993年5月に登場し、排気ガス規制が厳しくなった2002年8月まで販売されました。
80型スープラはスポーツカーのもつ、操る楽しさを実感できる「パフォーマンス」と安全・環境への対応そして快適性、すなわち、「優しさ」を極限まで高めた新しいスポーツカーを提案するクルマとして開発されました。
80系スープラのボディサイズは全長4,520mm×全幅1,810mm×全高1,275mm。張りつめた筋肉と骨格を想像させるダイナミックな低重心スタイルが特徴です。
前後のダウンフォースを確保し、高い安定性とCd値0.30という優れた走行性能を両立しています。さらに、一部グレードにはフロントアクティブスポイラーやリア大型スポイラーをオプション設定していました。
80型スープラはスポーツカーのもつ、操る楽しさを実感できる「パフォーマンス」と安全・環境への対応そして快適性、すなわち、「優しさ」を極限まで高めた新しいスポーツカーを提案するクルマとして開発されました。
80系スープラのボディサイズは全長4,520mm×全幅1,810mm×全高1,275mm。張りつめた筋肉と骨格を想像させるダイナミックな低重心スタイルが特徴です。
前後のダウンフォースを確保し、高い安定性とCd値0.30という優れた走行性能を両立しています。さらに、一部グレードにはフロントアクティブスポイラーやリア大型スポイラーをオプション設定していました。
80系スープラに搭載されているエンジンは、最高出力280ps、最大トルク44.0kg-mを発生し、当時最強のエンジンと謳われた2JZ-GTE型3L直列6気筒DOHCツインターボと最高出力225ps、最大トルク29.0kg-mを発生する2JZ-GE型3L直列6気筒DOHCエンジンの2種類を搭載。
組み合わされるトランスミッションは4速ATを中心に3L直列6気筒DOHCエンジンを搭載したSZには5速MT。3L直列6気筒DOHCツインターボを搭載したRZには、ゲドラーグ社と共同開発した6速MTを搭載していました。
また、SZとターボエンジンを搭載した豪華仕様のGZにはエアロトップ仕様車も用意していました。
組み合わされるトランスミッションは4速ATを中心に3L直列6気筒DOHCエンジンを搭載したSZには5速MT。3L直列6気筒DOHCツインターボを搭載したRZには、ゲドラーグ社と共同開発した6速MTを搭載していました。
また、SZとターボエンジンを搭載した豪華仕様のGZにはエアロトップ仕様車も用意していました。
80系スープラは販売開始後も改良を重ねていきます。1994年8月のマイナーチェンジでは、新規グレードの追加とタイヤ&ホイールそしてブレーキシステムの大径化を行っている。新グレードのSZ-Rは自然吸気エンジン搭載車ながら、ゲドラーグ製の6速MTが組み合わされていた。
1997年のマイナーチェンジでターボエンジンはVVT-i(可変バルブタイミング)機構を搭載し、最高出力は変更なしだが、最大トルクは46.0kg-mまで向上。またエンジンの電子スロットルが「ETCS-i」に変更されるなどの小変更が行われています。
サスペンションには、REAS(リアス)と呼ばれるシステムを採用。トヨタとヤマハが共同開発したこのサスペンションシステムは、左右のショックアブソーバーをオイルラインで結び、走行状況に応じて左右の減衰力差を発生させるというものです。
そして、2002年80系スープラは「平成12年度自動車排ガス規制」に対応できず販売終了となりました。
1997年のマイナーチェンジでターボエンジンはVVT-i(可変バルブタイミング)機構を搭載し、最高出力は変更なしだが、最大トルクは46.0kg-mまで向上。またエンジンの電子スロットルが「ETCS-i」に変更されるなどの小変更が行われています。
サスペンションには、REAS(リアス)と呼ばれるシステムを採用。トヨタとヤマハが共同開発したこのサスペンションシステムは、左右のショックアブソーバーをオイルラインで結び、走行状況に応じて左右の減衰力差を発生させるというものです。
そして、2002年80系スープラは「平成12年度自動車排ガス規制」に対応できず販売終了となりました。
GRスープラ 3代目
80型と呼ばれた旧型スープラは、2002年8月に排気ガス規制に対応できず幕を下ろしました。そして17年後の2019年1月14日、デトロイトモーターショーにおいて、豊田章男社長の「SUPRA IS BACK」のかけ声とともにスープラが復活しました。
2代目モデルまでは、トヨタのフラッグシップスポーツカーとしてスープラはトヨタブランドで販売されていました。
しかし、新型スープラは、WRC(世界ラリー選手権)やWEC(FIA世界耐久選手権)などモータースポーツで活躍するTOYOTA GAZOO Racingが展開するスポーツカーシリーズ「GR」初のグローバルモデルとして2019年5月に日本市場に導入されました。
2代目モデルまでは、トヨタのフラッグシップスポーツカーとしてスープラはトヨタブランドで販売されていました。
しかし、新型スープラは、WRC(世界ラリー選手権)やWEC(FIA世界耐久選手権)などモータースポーツで活躍するTOYOTA GAZOO Racingが展開するスポーツカーシリーズ「GR」初のグローバルモデルとして2019年5月に日本市場に導入されました。
現行型のGRスープラは、卓越したハンドリングや安定したコーナリング性能を実現するため、「ホイールベース」「トレッド」重心高」の3つの要素にこだわりピュアスポーツカーとしての理想を追求したパッケージが特徴です。
GRスープラのボディサイズは、全長4,380mm×全幅1,865mm×全高1,295mmと日本で販売された歴代スープラの中で非常にコンパクトかつワイド&ローのフォルムとなっています。ホイールベースは2シーターと割り切ることにより、初代トヨタ86より100mm短い2,470mm。
加えて、ホイールベースとクルマの中心から左右のタイヤまでの距離であるトレッド比を1.55というほかの量産スポーツカーと比較してもトップレベルの小さい数値を達成。
これにより、優れた回頭性を発揮します。そして、スープラは重心高にも徹底的にこだわり初代トヨタ86よりもさらに低い重心高を実現しています。同時にコーナリング性能にとって重要な要素である前後の重量バランスについてもスポーツカーの理想である50:50を達成しています
GRスープラのボディサイズは、全長4,380mm×全幅1,865mm×全高1,295mmと日本で販売された歴代スープラの中で非常にコンパクトかつワイド&ローのフォルムとなっています。ホイールベースは2シーターと割り切ることにより、初代トヨタ86より100mm短い2,470mm。
加えて、ホイールベースとクルマの中心から左右のタイヤまでの距離であるトレッド比を1.55というほかの量産スポーツカーと比較してもトップレベルの小さい数値を達成。
これにより、優れた回頭性を発揮します。そして、スープラは重心高にも徹底的にこだわり初代トヨタ86よりもさらに低い重心高を実現しています。同時にコーナリング性能にとって重要な要素である前後の重量バランスについてもスポーツカーの理想である50:50を達成しています
現行型GRスープラは3グレードを用意。トップグレードのRZには歴代スープラに採用されてきた直列6気筒エンジンを搭載。そしてSZ-RとSZグレードは、今回は2L直列4気筒ターボエンジンを搭載。
同じ2Lターボエンジンですが、SZ-Rは最高出力258ps、SZは197psと出力が異なっています。トランスミッションは全車8速ATが組み合わされ、駆動方式はFR(後輪駆動)のみです。
2020年4月にGRスープラは、一部改良を実施。最上級グレードのRZに搭載している3L直列6気筒ターボエンジンの最高出力387psへと従来モデルより14%向上させました。
さらに、フロント部にブレースを追加し、ボディ剛性の強化を図っています。同時にサスペンションを再チューニングすることで、コーナリング時の安定性を高めています。2022年7月には一部改良を行い、シャシー性能をさらに熟成させ、運動性能に磨きを掛けています。また、3L直列6気筒ターボエンジンを搭載したRZに待望の6速MT車を設定しました。
同じ2Lターボエンジンですが、SZ-Rは最高出力258ps、SZは197psと出力が異なっています。トランスミッションは全車8速ATが組み合わされ、駆動方式はFR(後輪駆動)のみです。
2020年4月にGRスープラは、一部改良を実施。最上級グレードのRZに搭載している3L直列6気筒ターボエンジンの最高出力387psへと従来モデルより14%向上させました。
さらに、フロント部にブレースを追加し、ボディ剛性の強化を図っています。同時にサスペンションを再チューニングすることで、コーナリング時の安定性を高めています。2022年7月には一部改良を行い、シャシー性能をさらに熟成させ、運動性能に磨きを掛けています。また、3L直列6気筒ターボエンジンを搭載したRZに待望の6速MT車を設定しました。
GRスープラの歴史のまとめ
名車トヨタ2000GTのDNAを受け継いだスポーツカーとして登場したのが初代スープラ。2000GTにも搭載されていたM型直列6気筒エンジンをルーツとするエンジンを採用。サーキットでも高い走行性能を発揮しました。
2代目スープラは1993年に登場。当時国産最強と言われた2JZ型直列6気筒ツインターボエンジンを搭載し、国産屈指のパフォーマンスをもつピュアスポーツカーとして人気を誇り、現在でも人気は変わらず、中古車は高値で取引されています。
2019年にBMWZ4の兄弟車として開発されたGRスープラが登場。2021年に待望の6速MTが追加されるなど、現在でも進化しています。
2代目スープラは1993年に登場。当時国産最強と言われた2JZ型直列6気筒ツインターボエンジンを搭載し、国産屈指のパフォーマンスをもつピュアスポーツカーとして人気を誇り、現在でも人気は変わらず、中古車は高値で取引されています。
2019年にBMWZ4の兄弟車として開発されたGRスープラが登場。2021年に待望の6速MTが追加されるなど、現在でも進化しています。