普通車にはある「封印」が軽自動車にないのはなぜ?

ナンバープレート

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普通車のナンバープレートにはアルミ製のキャップのような「封印」がありますが、軽自動車にはなく、通常のボルトで固定されているだけです。この差は一体何なのでしょう。軽自動車に封印はなくてもよいのでしょうか。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
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普通車の「封印」の意味は?装着しないと罰則もあり
なぜ軽自動車には封印がない?

普通車の「封印」の意味は?装着しないと罰則もあり

「封印」というのは、普通車のリアのナンバープレートの左上に装着されている、アルミ製のキャップです。フロントにはなくリアのナンバープレートのみ装着されています。

東京なら「東」、大阪なら「大」、神奈川なら「神」、埼玉なら「埼」のように、車検証に登録されている住所を管轄する地方運輸局の印が付けられています。

封印は、運輸支局でしかるべき検査を受けて車両を登録したことを示す証です。ナンバープレート交付時に車台番号・自動車検査証・ナンバープレートを確認し、その同一性が確保されたことを確認した上で、執行官が封印を取り付けます。封印は、ナンバーの取り外し防止、盗難車の判別などにも活用されます。

「道路運送車両法第11条」により、封印を装着しない普通車の公道走行が禁止されています。また取り外しを行うことは基本的にできず、もし勝手に取り外した場合は、「違反点数2点」、「6ヵ月以下の懲役又は30万円以下の罰金」の罰則が課せられます。

例外として、移転登録手続きなどの際に、運輸支局の敷地内に限り、所有者が自分でナンバープレートを取り外すことができます。ただしその場合も封印は自分では行えず、運輸支局の執行官が車台番号・自動車検査証・ナンバープレートを確認した上で執行官が行います。

なぜ軽自動車には封印がない?

封印の装着が義務づけられているのは、登録自動車(普通自動車、小型自動車※二輪を除く、大型自動車)のみです。

登録自動車は、国に登録された資産(動産)として扱われ、財産として登録し、車の所有権を確定するという意味で、封印を取り付ける側面もあります。そのため、登録自動車のナンバープレートの正式名称は「自動車登録番号標」となります。

一方で軽自動車は、登録自動車のように資産としては扱われず、登録制ではなく届出制となっています。このため封印は法律上不要であり、軽自動車のナンバープレートの正式名称も「車両番号標」となります。

以上のように軽自動車は財産ではないため封印の装着は不要です。一方で普通車の場合は必ず装着する必要があります。故意ではなくとも封印の外れた状態で走行すると罰則の対象となりますので、封印のない車を運転するのは絶対にやめましょう。
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