消防車を赤以外にすると大変なことになる!?

消防車

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消防車は、法律によって緊急車両に分類される特殊な車です。

そんな消防車の色は、法律によって赤色と規定されていますが、なぜ消防車は赤いのかという疑問を覚えた人も少なくないでしょう。

しかし実は、消防車を赤以外にするとどうなるかという検証が、1970年代のアメリカで行われていたのです。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
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消防車の事故が増える

消防車の事故が増える

消防車を赤以外の色にすると、交通事故が増えると言われています。

1970年代のアメリカで消防車の色として赤色は優れていないという判断が下されたことがあります。

なぜなら、消防車の存在を周囲にアピールする周辺視野で赤色よりも黄色の方が1.24倍程度優れているからです。その結果、消防車が黄色などの色に塗り替えられました。

しかし、その結果として消防車と一般車両の事故が増加したとされています。ボディが赤いということ自体が消防車のアイデンティティになっていることが分かったのです。

消防車の存在感を強くするためには、赤色よりも黄色の方が優れていることは研究によって明らかになったものでしょう。

ですが、ほとんどのドライバーの中で、消防車は赤いものであるという認識が当たり前になっていました。そのため、黄色の方が見やすい色だったとしても、消防車は赤い色の方が良いとされているのです。
現在、日本の消防車が赤い色なのは、道路運送車両の保安基準によって定められているからです。

同法の第49条の2項によって「緊急自動車の車体の塗色は、消防自動車にあっては朱色とし、その他の緊急自動車にあっては白色とする」と規定されています。

日本国内において、そもそも消防車の色は赤色でなければならないとされる法律が制定された背景については明らかになっていません。

海外から輸入された蒸気ポンプや消防車が赤だった、注意を引く色である、赤色が炎を連想させる色であるためなど、さまざまな説があるようです。
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