120キロまでしか出せないのに!スピードメーターが180キロまで表示されている理由とは?

スピードメーター

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国産車のスピードメーターは、多くの車種で180キロまで表示されています。

しかし、日本の公道において出せる最高速度は、高速道路の一部の区間で出せる120キロ

なぜ、スピードメーターは180キロまでの表示になっているのでしょうか。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
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もとは自主規制で始まった180キロ表示

もとは自主規制で始まった180キロ表示

スピードメーターは、車の性能を示す指標の1つです。

現在、輸入車のスピードメーターは一般的なセダンなどでも180キロを超える表示になっているモデルが多く、特にフェラーリやランボルギーニ、ブガッティといったスーパースポーツでは300キロ、中には400キロを超えて表示している車も少なくありません。

一方、国産車ではほとんどのモデルが180キロ表示までとなっており、現行モデルでは日産のGT-Rやレクサスの一部車種などが、200キロを超えて表示しているに留まっています。

このように、日本と海外でスピードメーターの表示については扱いが異なるのが現状ですが、車のスピードメーター表示が180キロまでになっているのは、自動車メーカー14社によって構成された、日本自動車工業会による自主規制が大きな理由のようです。

1970年代に起こったオイルショックに起因する、省エネ風潮の強まりから世間を納得させるためや、高性能な車であることをアピールできる200キロを超えるような表示を避けるためとも言われています。
また、自主規制のほか、法定速度が100キロであっても、様々な環境や条件を考えた場合、車は180キロの速度を出せるだけの性能が求められるため、180キロ表示にしているという説もあります。

車が走ると想定される場所は、フラットで綺麗に舗装された道路ばかりでなく、凹凸の激しい悪路や急な坂道を走ることもあります。

さらに、乗員の数や荷物の重量で車重は変化し、天候などによっても状況が左右され、常に一定の速度で走る訳でもありません。

例を挙げるとするならば、高速道路の坂道を100キロで走るためには、平地で100キロを出す以上のパワーが求められるでしょう。

そこで、さまざまな条件や環境に対応できるように、スピードメーター表示は180キロと言う基準が決められているというのも理由の1つとなっているようです。
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