道路脇のパイプ椅子に座って何か数えている人…何してるの?

交通量調査

車を運転している途中、パイプ椅子に座り、手元のカウンターで何かを数えている人を見たことがないでしょうか。

これは、交通量調査と呼ばれるもので、珍しいものではありません。

文字通り、交通量を調べるための調査ですが、交通量調査の結果は何かに活用されるのでしょうか。

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行政と民間で目的が異なる

行政と民間で目的が異なる

交通量調査は大きく分けて、行政または民間企業が実施する2つのパターンに分かれます。

まず、行政が実施する交通量調査は、主に数年に1度の周期で調査を行い、交通事情の変化を追うために使われます。

また、渋滞や事故発生の頻度が高いような場所について、現状を把握するという目的で行われる場合もあります。

そして、渋滞の解消や道路の安全性を高めるために道路整備がなされたとき、再び交通量調査を行って効果があったかどうか計測しているのです。

一方、民間企業が行う交通量調査は、新規店舗の出店計画や新規拠点の検討のために、小売りや流通など業界を問わずさまざまな企業が交通量調査を業務の1つとしている市場調査会社などに依頼して実施されています。

民間企業が依頼する場合、車ではなく人の通行量を計測している場合もあります。

通った人を性別・年齢別で数え、通行している人の傾向に応じて出店する店舗のコンセプトや戦略を組み立てるため、調査が実施されます。

そのほか、屋外に設置された広告の視認率を調べるため、広告代理店などが依頼するケースもあるようです。

交通量調査によって調べられるのは、乗用車・バス・普通貨物車・小型貨物車の通行量を基本として、バイクなどの二輪車も加えた5分類の調査も存在しています。

目的によって方法はさまざまですが、自動車と歩行者それぞれ2方向ずつを計測する断面交通量調査や自動車12方向、歩行者8方向を計測する交差点交通量調査などが行われています。

以上のことから、行政と民間で目的こそ違う交通量調査ですが、生活に深いかかわりがある調査であることがわかるのではないでしょうか。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道