高速道路沿いにラブホテルが多いのはなぜ?

ラブホテル 新宿

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ラブホテルが高速道路沿いやインター周辺で多いのはなぜでしょうか。

インターから近ければ利便性こそ高まりますが、市街地や繁華街にあった方が集客が見込めると考えるのが妥当ではないでしょうか。

しかし、物事はそう単純ではなく、これには歴史や法律が関係しているのです。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
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歴史と法律が背景にある

歴史と法律が背景にある

日本におけるラブホテルの起源を遡ってみると、昭和初期にまで遡ります。宿泊だけでなく、休憩もできるようにした「円宿(えんしゅく)」と呼ばれるものが、ルーツとなっているようです。

時代の流れと共に「連れ込み宿」など、呼び名を変え、現在のようにラブホテルと呼ばれるようになったのは1960年代から1970年代ごろとされています。

この頃は高度経済成長がもたらしたモータリゼーションによって、車が一般にも普及した時代です。高速道路建設も進み、車を使ってのドライブデートも一般的になりました。高速道路を降りてそのまま...というアクセスの良さから、高速道路沿いやインター付近にはラブホテルが多く建てられたと言われています。
また、ラブホテルは風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律、通称“風営法”において、店舗型性風俗特殊営業の4号に指定されています。そのため、営業するために規制が掛けられており、条例によっては学校や児童福祉施設がある範囲200メートル以内での営業を禁止されるなど、営業禁止区域も厳しく指定されています。

そういった法律に対応して営業するため、ラブホテルは都市部を避けて郊外に建てられることが多いという背景があるようです。
内部の設備を豪華なものにしたり、最新のカラオケやゲーム機の導入、女子会への対応などによって存続を図ってきたラブホテルですが、風営法の改正によって、現在ではラブホテルを新築することは非常に困難と言われています。

近い将来には高速道路沿いのラブホテルも姿を消し、それに代わる形態のものが出現しているかもしれません。
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