カーボンパーツの"平織り"と"綾織り"の違いってなに?

カーボンパーツ

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車用の高性能パーツとして、一部の高級モデルやレーシングカー、カスタマイズ部品として採用されるのがカーボンパーツです。

カーボンパーツにも製法によって平織りと綾織りという違いがあるのをご存じでしょうか。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
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カーボン繊維の織り方、平織りと綾織りの違いとは?

カーボン繊維の織り方、平織りと綾織りの違いとは?

カーボンパーツは車の部品として、ボディやインテリア、アクセサリーなどにも用いられています。

カーボンは、ほぼあらゆる形状に部品を成形できる点や、耐腐食性で長寿命、低熱膨張性、耐熱性と疲労強度に加え、高剛性でありながら比重が小さいというさまざまな利点を持つ素材です。

以上のような多くの優れた特徴を持つカーボンには、大きく分けてドライカーボンとウェットカーボンの2種類が存在しています。

ですが、車のパーツとして特に高性能なのはドライカーボンです。

ドライカーボンは、圧縮に対して強度のあるエポキシ樹脂と、カーボン糸で織られた布を原料とした、プリプレグと呼ばれる半固形化した素材を元に製造されます。

プリプレグを何層にも重ねつつ真空引きを行い、高温・高圧で焼き固める工法で成形したものがドライカーボンになるのです。
そして、カーボンパーツの平織りと綾織りは、カーボンの織り方の違いによって生まれるものです。

平織りとは、縦方向の繊維と横方向の繊維が直角に交わり、交互に編み込まれたものを指します。まんべんなく強度を出すことができる一方、繊維を動かすことが難しいために、表面がフラットなパーツの製作に適しているとされます。

一方、綾織りとは平織りと異なり、繊維が交互に編み込まれていません。縦方向の繊維と横方向の繊維を、お互いに1本飛ばしで編み込む方法です。繊維が動かしやすく、立体的なパーツの成型に向いていますが、平織りと比較するとパーツの強度は僅かに劣ります。

一言でカーボンパーツといっても、製法によって種類が異なり、それぞれに特徴が生まれるのです。
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