「外車は壊れやすい!」…そんな悪評はどこから生まれたのか?

BMW E90

日本で、「輸入車は壊れやすい」というイメージを持つユーザーは少なくないのが現状でしょう。

しかし、現在販売されている輸入車の多くは、国産車と変わらない精度の車造りがなされているはずです。

輸入車に対する壊れやすいイメージはどこからきているのでしょうか。

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多くは風評だが、仕方のない一面も

多くは風評だが、仕方のない一面も

かつての輸入車は、ゴム製パーツや内装の劣化、パワーウインドウやエアコンといった電装系の故障も多くありました。

ですが、年月や技術の進歩とともに改良され、現在では国産車と同程度の品質を持つ車がほとんどです。

そのため、輸入車が壊れやすいというのは風評であるといえますが、それでも未だに輸入車が壊れやすいといわれている原因として、日本と諸外国の気候の違いが挙げられます。

日本には四季があり、高温多湿という特徴的な気候の国です。そのため、高温多湿に弱い電装系のパーツやゴム製の部品が、劣化・故障しやすい傾向にあるとされています。

車の製造はグローバル化が進み、ある程度どの国においても環境の変化に対応できるよう設計されています。

しかし、日本の気候を考慮したうえで国内向けに製造される日本車と、必ずしもそうではない輸入車を比較すると、輸入車が100%日本の環境に対応できるとは言い難いのです。

また、日本と外国では車に乗る環境に違いがあることも理由の1つでしょう。

外国では、長距離および高速移動での使用が多いのに対し、日本国内では市街地においてストップ&ゴーが多発する環境になっています。

国産車の場合、市街地の環境に合わせた車造りが行われています。そのため、日本の交通環境で不具合が発生するリスクは低いといえますが、輸入車は低速で停止と発進を繰り返すような走行に重点をおいているとはいえないでしょう。

以上のように、車の設計段階で想定される走行環境が大きく異なるため、輸入車は故障が発生するリスクが高いとされているのです。

ただし、冒頭で述べたように、現在の車造りの精度は国産車/輸入車ともにほぼ差はありません。

輸入車だから壊れるというわけではなく、国産車であっても工業製品である以上は不具合が出る可能性はゼロではないのです。

日頃から小まめにメンテナンスを行い、小さな違和感に気づくのが故障や不具合を減らす方法だといえるでしょう。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道