「最近の車は高すぎる!」本当に高額なのか?実際に調べてみた

ホンダ N-BOX

※この記事には広告が含まれます

SNSで「最近の車は高い!」「昔は安かった」という意見を見かけることが多々あります。

日本で初めて国産車が造られた大正時代や高度経済成長期、バブル景気の時代を振り返ると物価や貨幣価値は大きく異なるため、車両価格に差が出るのは当然のことでしょう。

それでは本当に、最近の車は高額になっているのでしょうか。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
Chapter
販売価格と収入との関係を検証

販売価格と収入との関係を検証

2021年度、日本国内で売れた車はホンダのN-BOXでした。販売台数は191,534台で、登録車を含む新車販売台数において第1位を獲得しました。

新車販売台数においては2019年度以来、軽四輪車の新車販売台数においては7年連続で1位の座を守り続けています。

そんな、現状国内で最も売れている車となっているN-BOXの販売価格は、エントリーグレードで税込144万8,700円となっています。
一方、 2011年にデビューした初代N-BOXのエントリーグレードの価格は、税込124万円でした。

このことから、価格の上昇自体は16%であることがわかります。

この価格上昇は、ホンダセンシングに代表される先進運転支援システムや衝突被害軽減ブレーキ、さらにはサイド/カーテンエアバッグといった安全装備の充実が挙げられることがほとんどでしょう。

このような安全装備の価格を合計すると、数十万円になってしまうケースも珍しくなく、販売価格が上昇した理由としては妥当です。

初代N-BOXには先進安全装備&運転支援システムであるホンダセンシングが標準装備されておらず、オプション扱いでした。

そのオプション価格は10万8,000円だったことから、それを加味すると本体価格自体はほぼ変化していないともいえるでしょう。
では、本体価格の上昇に伴い、日本人の平均年収は上がっているのでしょうか。

国税庁が公表している民間給与実態統計調査を見ると、初代N-BOXがデビューした2011年度の平均年収は409万円で、2020年度は433万円となっています。

以上のデータから、平均年収は5%以上も上昇していることがわかりますが、車の販売価格の上昇率には及びません。

この販売価格と平均年収の上昇率の違いが、「今の車は高い!」といわれている原因の1つと言えるでしょう。
【お得情報あり】CarMe & CARPRIMEのLINEに登録する

商品詳細