ありがとうを伝える「サンキューハザード」…実は違反行為?

ハザード

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譲ってもらった時などに使用する「サンキューハザード」。日常的に使用している人も多いのではないでしょうか?

これは、ハザードランプを点滅させて「ありがとう」の気持ちを伝えるものですが、場合によってはトラブルの原因になるケースもあるようです。

勘違いされないためにも、ハザードランプの正しい使い方を覚えておきたいところです。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
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ハザードランプの正しい使い方とは?
サンキューハザードはマナーの問題!

ハザードランプの正しい使い方とは?

そもそもハザードランプとは、正式名称を「非常点滅表示灯」といい、周囲の車に危険を知らせる時に使用するものです。

使用方法について、道路交通法施行令第十八条には、「夜間、道路(歩道又は路側帯と車道の区別のある道路においては、車道)の幅員が五・五メートル以上の道路に停車し、又は駐車しているときは、車両の保安基準に関する規定により設けられる非常点滅表示灯又は尾灯をつけなければならない」と示されています。

つまり、センターラインが引かれている道路上で夜間に停車や駐車する場合、ハザードランプか尾灯の点灯が必要ということになります。また、霧や雨などで視界が悪い際や故障などで停車しなくてはならない場合などにも使用しなければなりません。

サンキューハザードはマナーの問題!

このように、サンキューハザードの可否については法律では明示されていないのが現状です。よって、サンキューハザードという行為自体が違反行為とは言いづらく、その線引きも曖昧なため判断が難しいのが本音でしょう。

とはいえ、本来ハザードランプは非常時に使用するものであり、挨拶代わりに使うものではないのも確かです。また、地域や状況によって受け取り方も違ってくるため、無闇に使うのは避けたいところです。

実際、サンキューハザードが原因で「煽り運転」に巻き込まれたり、事故につながる場合もあるようです。推奨されている行為ではないということを忘れてはいけません。無闇に使用するのは避け、手の合図や会釈などでコミュニケーションを取るのがベターでしょう。

なお、悪質な使い方や不必要な点灯は取り締まりの対象になる場合もあるため、行ってはいけないのは当然です。

このように、サンキューハザードは法律というよりもマナーの問題であり、個人の裁量や考えに委ねられている部分もあります。無闇な割り込みを避けるなど、思いやりを持った運転を心がけることが重要です。
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