【プロ解説】マツダ2のインテリア(内装)と荷室を徹底解説!!

マツダ 2

マツダ2のインテリアデザインは、小型飛行機からヒントを得ています。

メーターフードから広がるインストルメントパネルは飛行機の翼。丸い空調ルーバーはジェットエンジン。ドアトリムに放射状に広がるラインは、ジェットエンジンから吹き出す気流をイメージ。大空をはばたくように、このクルマを操っていただきたいという思いからイメージしています。

静かで上質な空間に包まれ、いつまでもそこに居たいと感じる心地よさ。それが、クルマでの移動時間を楽しくし、よりポジティブな気持ちを生みます。

ここでは、マツダ2のインテリアデザインについて解説しましょう。

文・写真/萩原 文博

Chapter
インパネの特徴
運転席のレビュー
助手席の快適性について
後部座席の広さや快適性について
荷室の広さについて

インパネの特徴

マツダ2のフロントシートの空間は2つのゾーンで構成されています。ひとつはドライバーが走りを楽しむことに集中できるコクピットゾーン。

メーターフードを頂点に、ドライバーを左右対称に包み込むようにデザインすることで体の中心軸が自然とまっすぐ保たれ、クルマとの強い一体感が生まれます。

また、メーターフードからドアトリムとコンソールのニーレストパネルへとつながる動きによって、前進感を強調しています。

そしてもうひとつが、左右への広がり感のある助手席ゾーンです。メーターフードから水平に広がるインストルメントパネルが、乗員の腰から下に安定感・安心感を与えるとともに、上半身に対してはすっきりとした開放的な空間を造り出しています。

この2つのゾーンを際立たせているのが、丸型3つに薄型ひとつという独特な空調ルーバーの配置です。

質感の高い丸型のルーバーをメーターフードの左右に配置してドライバーを挟み込むことで、コクピットゾーンの中心軸を強調しました。

助手席側には、性能を犠牲にすることなく約30mmという通常の半分以下の高さを達成した薄型ルーバーを採用し、インストルメントパネルのスリットと一体化させています。

これにより、コクピットと助手席を車両中央で隔てるセンタースタックを排して、広々とした助手席空間としています。

定評ある色づかいと仕立ての良さをさらに磨き、“The art of shade expression”をテーマに個性豊かな3タイプのインテリアを設定。

上質表現の中に遊び心を取り込みながら、シート表皮/ドアトリム/IP加飾/ニーパッド/エアコンルーバーなどで表現しています。

光の移ろいで様々な表情を見せる落ち着いたブルーグレーを基調に、ブラックのグランリュクス(スエード調人工皮革)とのコンビネーションにホワイトのアクセントで都会的な空間に仕上げたレザー仕様

深いネイビーブルーにウォームシルバーのアクセントを効かせ、凜とした空気感を表現した上級ファブリック仕様

ブラウンとブラックで、遊び心ある柔らかでシックな印象に仕上げた標準ファブリック仕様

これらファブリック仕様は、深い味わいのある上質な印象のファブリックを空間の広がりを感じられるような構成で使い、コンパクトカーとしての域を超えた空間構成に仕上げました。

それぞれの洗練されたカラーコーディネーションと質感の高い素材が、上質なライフスタイルに対応しています。

運転席のレビュー

マツダ2のコクピットは、マツダのHMI思想「Heads-up Cockpit」のコンセプトに基づいて開発しました。

メーターフード上にはアクティブ・ドライビング・ディスプレイを、ダッシュボードには7インチセンターディスプレイを、そしてセンターコンソール上にはコマンダーコントロールを設定しています。

メーターは、円形の1眼メーターをウイング状のデジタルディスプレイで挟んだレイアウトとしました。アクティブ・ドライビング・ディスプレイ搭載モデルでは中央をタコメーターとし、その中にデジタルスピードメーターを配置。

その他のモデルでは中央にスピードメーターを、左側のウイングにデジタルタコメーターを配しました。金属調のリングや精緻な立体文字盤により、スポーティかつ上質なデザインを実現しています。

各操作デバイスは、人がもっとも脱力し、素早く正確に力を出せる関節の角度「快適関節リンク角」に基づいて配置しています。

シフトノブはステアリングホイールからのスムーズな持ち替えができ、なおかつ操作時には楽に力を入れられるよう、これまでのインストルメントパネル下部からセンターコンソール上へ移動させました。

またドライバーが自然に手を下した位置に設置したコマンダーコントロールには、安定した操作ができるようにパームレストを装備しています。

また、前輪を約80mm前方に配置したことで、ドライバーの体の中心線に対してアクセルペダル、ブレーキペダルを約20mm外側に配置できました。さらに各ペダル形状やペダル間の距離も最適化して、コンパクトカーでありながら自然に足を伸ばした位置にペダルのあるレイアウトとしています。

また、アクセルペダルにはオルガンペダルを採用し、細やかなペダルコントロールやブレーキペダルへのスムーズな踏み替えをサポート。長時間走行でも快適に操作できて、急ブレーキ時などにも踏み間違いを起こしにくい理想的なレイアウトとしました。

助手席の快適性について

マツダは人間は歩行時、無意識でバランス保持力を発揮し、頭部が安定した状態をつくることに着目しました。

このマツダの次世代技術コンセプトの考え方を取り込み、理想的な着座姿勢と考える「脊柱がS字カーブを描くように、骨盤がしっかりと立った状態」を維持できるシートに進化させました。

カーブやレーンチェンジなどで目線がぶれることなく、クルマとの一体感が高まり、運転のしやすさを実感できます。具体的には、内部構造を新設計し、きめ細かくチューニング。

バネ定数の変更をはじめ、身体のロールが起きにくくなるようトーションバネの追加やサポート材の追加、高減衰ウレタンの採用などにより、骨盤がしっかりと立ち、その状態を維持しやすい構造としました。これらにより快適なシート性能とともに、上質な座り心地も実現しています。

後部座席の広さや快適性について

マツダ2の後席では、乗員が楽な姿勢で座れる居住性を確保した上で、前席のシートバックやヘッドレストの後部形状をすっきりさせるなど、前席と後席の乗員のコミュニケーションに配慮しました。

前席のカップルディスタンスの拡大と合わせて、会話のしやすいゆとりの空間を創出しています。

先代モデルより、リアシートの居住性を示す数値は小さくなっていますが、全くデメリットを感じません。

荷室の広さについて

マツダ2のラゲッジスペースは、必要なものを積載できる確かな荷物収容性と、楽に積み降ろしできる優れた荷物出し入れ性を実現した実用的な荷室空間です。

十分なリアゲート開口幅と、定員乗車時で幅約1,000mm×前後長約666mm、容量280Lの荷室スペースを確保。

72型のスーツケースを1個、一般的な大きさのベビーカーなら1台、標準的なゴルフバッグであれば後席の片側を倒してそれぞれ収納できます。

また後席の6:4分割可倒式のシートバックを倒せば、前後長は1,332mmに拡大します。

ドライバー中心に設計されたコクピット。操作系のスイッチの配置も手の届きやすい位置にレイアウトするなど、機能性を重視したデザインとなっています。

また、質感を向上させるため、ソフトパッド素材を採用するなど素材選びに対するこだわりも感じられます。

こういった工夫は、まるで高級車を運転しているように感じるられるような演出効果となっています。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博