【プロ解説】マツダ2とライバル「ホンダ フィット」を徹底比較&解説!!

マツダ 2

国産コンパクトカーで唯一ディーゼルエンジンを搭載しているマツダ2。

コンパクトカーながら高い走行性能を誇るマツダ2のライバルとしてピックアップした国産コンパクトカーは、優れたパッケージでミニバンに匹敵するユーティリティを実現したモデルとしました。

文・写真/萩原 文博

Chapter
ライバルとは?
マツダ2とフィットを比較してマツダ2が良い点は?
マツダ2とフィットを比較してフィットが良い点は?

ライバルとは?

マツダ2のライバルとしてピックアップしたのは、同じ国産コンパクトカーに属するホンダフィットです。

まず、ボディサイズを1.5Lガソリンの2WD車で比べてみると、マツダ2が全長4,065mm×全幅1,695mm×全高1,500mmに対して、フィットは全長3,995mm×全幅1,695mm×全高1,515mm(クロスターを除く)となっています。

全幅は同じ5ナンバーサイズ。全長は70mmマツダ2のほうが大きくなっていますが、全高は15mmフィットのほうが高くなっています。

室内空間の広さは、マツダ2は室内長1,805mm×室内幅1,445mm×室内高1,210mm。一方のフィットは、室内長1,995mm×室内幅1,445mm×室内高1,260mmと室内幅は同じですが、室内長と室内高はフィットが上回っています。

したがって、ボディサイズは小さいですが、フィットのほうが優れたパッケージと言えます。

取り回しの良さの指標となる最小回転半径はマツダ2が4.7~4.9m。対して、フィットは4.9~5.2mとマツダ2のほうが、取り回ししやすくなっています。

搭載するパワートレインはマツダ2が1.5L直列4気筒ガソリン&ディーゼルターボエンジンの2種類。トランスミッションは6速ATを中心にグレードによって6速MTが選べます。駆動方式は全エンジンで2WDと4WDが設定されています。

一方のフィットは1.5Lガソリンエンジン車と1.5Lエンジンに発電・駆動を行う2つのモーターを採用したハイブリッドシステムとの2種類。組み合わされているトランスミッションはCVTのみで、駆動方式は全グレードで2WDと4WDを選ぶことができます。

燃費性能はWLTCモードでマツダ2のガソリン車は17.2~20.3km/L。ディーゼル車は19.2~25.2km/L。対して、フィットのガソリン車は17.0~20.4km/L。ハイブリッドは23.2~29.4km/Lとなっています。

運転支援システムは、マツダ2は、アドバンスト・スマート・ブレーキ・サポート/スマート・シティブレーキ・サポート/AT誤発進抑制制御/ブラインド・スポット・モニタリング/リア・クロス・トラフィック・アラート/車線逸脱警報システムに加えて、ハイ・ビーム・LED・ヘッドライトが標準装備となっています。その他はグレードによって設定が異なります。

一方のフィットは衝突軽減ブレーキや渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロールなど10の機能がパッケージ化されたHonda SENSHINGを全車標準装備しています。

マツダ2とフィットを比較してマツダ2が良い点は?

マツダ2とフィットを比較して、マツダ2の方が良い点は、運転のしやすさや疲れにくさでしょう。

マツダ2はクルマの骨格からこだわり、前輪を先代より約80mm前方に配置したことで、ドライバーの中心線に対して、アクセルペダルとブレーキペダルを約20mm外側に配置しています。

このペダルレイアウトはドライバーがシートに座って自然に足を伸ばした位置にくる優れたレイアウトです。身体をひねってペダルを踏む必要がないため、長距離ドライブでも疲れにくいのが特徴です。

また前後に飽和特性ダンパーを採用し、路面変化の少ないダンパー低速領域では減衰力を高め動きのなめらかさを、一方で荒れた路面走行時などのダンパー高速領域では減衰力をダウンさせスムーズさと安定感を大きく向上。

微小な入力にもリニアに減衰力を発揮しながら、大きな入力に対する突き上げもしっかりと抑え、上質な乗り心地を実現しています。さらに、シートの形状や素材にこだわるなど、従来のコンパクトカーとは一線を画した上質な乗り心地が特徴です。

マツダ2とフィットを比較してフィットが良い点は?

フィットがマツダ2に対して、優れているのはミニバンのような多彩なシートアレンジが可能な広い室内空間と運転支援システムの充実です。

ボディサイズはマツダ2より小さなフィットですが、ホンダ独自のセンタータンクレイアウトを採用することで、リアシートの座面を跳ね上げられ、鉢植えなどの背の高いモノも積載することができます。

このシートアレンジはコンパクトカーの中ではフィットだけができるオリジナルのアレンジです。さらに運転支援システムであるHonda SENSHINGを全車標準装備しているのもマツダ2より優れている部分です。

マツダ2では最上級グレードのXD Lパッケージだけが、運転支援機能が標準装備となりますが、フィットはエントリーグレードでもこのXD Lパッケージと同等の運転支援システムが装着されていることを考えるとかなりリードを感じます。

また、ライフスタイルに合わせて、5つのモデル構成から選べるという選ぶ楽しみがあるのもフィットの特徴です。

走行性能や運転のしやすさという点ではマツダ2がリード。

一方のフィットはユーティリティの高さや運転支援システムの充実という点でリードしています。

同じ国産コンパクトカーですが、これほどキャラクターが異なることも珍しいです。かつてはマツダ2のルーツであるデミオはフィットに似たモデルでした。しかしそれでは、マツダらしさが発揮できないと舵を切った過去があります。

これによりマツダらしい人馬一体を味わえるコンパクトカーというキャラが確立しました。

ユーザーの選択肢の幅が広いというのは、それだけ選ぶ楽しさが味わえるという点で大歓迎です。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博