止まらない!フェード現象やベーパーロック現象が起きた時の対処方法

追突事故

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運転中に突然、「ブレーキが効かない!」なんてことが起きたら…想像するだけでもゾッとしますよね。

実際、ブレーキが効かなくなったことで起きた事故は、年間数十件ほど発生しており、いつ自分の身に起きるとも限りません。

そこで今回は、万が一のために知っておくべき、運転中にブレーキが効かなくなった時の対処方法をお伝えします。
Chapter
ブレーキが効かなくなるフェード現象やベーパーロック現象の原因は?
対処方法

ブレーキが効かなくなるフェード現象やベーパーロック現象の原因は?

フェード現象
フットブレーキを長い下り坂などで踏み続けていると、ブレーキパッドに許容範囲を超えた熱が発生し、摩擦係数が低下します。こうなるとブレーキペダルをどれだけ踏んでも、ブレーキは効かなくなってしまいます。この状態を「フェード現象」と言います。

ベーパーロック現象
フットブレーキを長い下り坂などで踏み続けると、ブレーキパッドとブレーキディスクの熱が上がります。この熱は、ブレーキパッドからキャリパー、そしてブレーキフルードへと伝わります。その熱でブレーキフルードが沸騰、ブレーキホースの中に気泡が生じます。こうなると、ブレーキペダルを踏んだ力は、気泡を潰すことに使われてしまい、制動力が発生しません。この現象を「ベーパーロック現象」と言います。

対処方法

クルマのブレーキには、フットブレーキ・エンジンブレーキ・パーキングブレーキの3つがあります。

フットブレーキが効かなくなったときには、残り2つのブレーキで減速し、クルマを止めます。

その手順は、エンジンブレーキで十分に減速をしてからパーキングブレーキを活用します。

Dレンジから1段ずつシフトダウンを行い、エンジンブレーキを使って減速させます。MT車でも同様です。

このとき、一気に低速ギアにシフトを入れてしまうと、故障やトラブルの原因となったり、駆動輪がロックすることがあります

シフトダウンは、慌てずに1段ずつが基本です。
エンジンブレーキを使いながら、徐々に減速できたら、次に使用するのがパーキングブレーキです。

パーキングブレーキは、フットブレーキほど強く減速することができません。

焦って思い切りかけたくなってしまいますが、パーキングブレーキが急に作動すると、後輪がロックされてクルマがスピンしてしまう恐れがあります。

手で引くタイプでは徐々に引き上げていくか、何回かにわけて。足で踏むタイプのものは、徐々に深く踏みこみましょう。

※ このような状況でエンジンを停止させてしまうと、ハンドルを思うように操作できなくなります。慌ててエンジンを切ってしまわないようにしましょう。
それでもクルマを止めることができず、人身事故や正面衝突事故、追突事故など周りを巻き込むような大惨事を招く恐れを感じたときは、自らガードレールに車体を擦りつけたり、路肩に車をぶつけるなどして止めます。

その際、同乗者がいる場合は、頭や体を守るよう覚悟を決めて身構えてもらいましょう。
最近は、ブレーキの性能も上がり、フェード現象やベーパーロック現象は起こりにくくなっています。

それでも長い下り坂ではフットブレーキだけでスピード調整を行わず、エンジンブレーキを併用するよう心掛けると安心です。

そして万が一、ブレーキが効かなくなるようなことがあったときには、焦らず冷静に対処することが大切です。

いざというときに落ち着いて対処できるよう、普段からイメージしておくといいかもしれません!
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