【自動車目利き人が厳選】中古で買える輸入スポーツカーのおすすめ6選|ランキング形式で紹介

アルファロメオ 4C

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「車種が多すぎて、どんな基準で買ったら良いのかわからない」「見た目優先で選んでしまうと失敗しそう」「プロがおすすめする輸入スポーツカーを中古で買いたい」などなど、アタマを悩ませている方々に向けて、これまで何百車種と乗ってきた自動車ジャーナリストたちが、おすすめする輸入スポーツカーを厳選してお届けします。

輸入スポーツカーが欲しいけど、車種選びで迷っている、まだどんな車種を買ったら良いのかわからないという方は、愛車選びの参考にしていただければと思います。

文・三好 秀昌/嶋田 智之

三好 秀昌|みよし ひであき

自動車評論家/ラリードライバー。

日本大学芸術学部写真学科卒業後、某出版社の契約カメラマンとして活躍するかたわら、試乗記事を国内ラリーに参戦。同時に某出版社で試乗記事も執筆するようになる。
国内でラリーの魅力に目覚め、1989年から渡英。同年よりイギリス国内選手権に三菱 ギャラン VR-4を駆って参戦。1991年には、イギリス国内選手権で年間2位の成績を収め、翌年からヨーロッパラリー選手権にステップアップ。当時のライバルには、故コリン・マクレーやトミ・マキネンなどがいた。また、この時期は自身のラリー活動と並行して、WRCに参戦する三菱ラリーアート・ジャパンのチームマネージャーも務めていた。
1995年からは、スバル インプレッサにマシンをスイッチしてWRCに参戦。1995-1996年サファリラリーグループNクラス優勝(※1995年はケニア国内選手権)を遂げ、スバルのサファリラリークラス7連覇に貢献した。
1999年のWRCサファリ参戦後、しばらく活動を休止していたが、2003年に全日本ラリー選手権2輪駆動部門に前年にデビューしたフェアレディZ(Z33)でエントリー。ターマックステージ中心の活動だったが、S30時代を彷彿とさせるカラーリングでも注目を集めた。
2007年になるとアフリカ大陸で開催されるFIAアフリカ選手権に、三菱 ランサーエボリューションで参戦。。翌2008年には、年間チャンピオンを獲得している。
などなど、華々しい経歴を持つ自動車評論家。豊富な経験による的確なドライビングと分析で、数々の自動車媒体に寄稿するかたわら、雪上ドライビングのインストラクターなども務めている。

三好 秀昌

嶋田 智之|しまだ ともゆき

エンスー系自動車雑誌『Tipo』の編集長を長く務めた後、スーパーカー雑誌の総編集長などを経て2011年に独立。フリーランスのライター/エディターとして、クルマとヒトを軸に活動している。
自動車専門誌、一般誌、Webなどに寄稿するとともに、イベントやラジオ番組などではトークのゲストとして、クルマの楽しさを、ときにマニアックに、ときに解りやすく語る。走らせたことのある車種の豊富さでは業界でも屈指の存在で、世界に数台の超希少スーパーカーから中古の軽自動車までジャンルを問わない雑食性。
日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

嶋田 智之
Chapter
【目利き人】三好 秀昌さんが選ぶ!輸入スポーツカーのおすすめトップ3
ポルシェ 911カレラ
アウディ TTクーペ 2.0 TFSIクワトロ
アストンマーティン DB9
【目利き人】嶋田 智之さんが選ぶ!輸入スポーツカーのおすすめトップ3
ロータス エリーゼ
アルピーヌ A110
アルファロメオ 4C

【目利き人】三好 秀昌さんが選ぶ!輸入スポーツカーのおすすめトップ3

ポルシェ 911カレラ

やっぱり一台目はポルシェ・カレラが大本命です。スポーツーなのに何とか4人乗れ、普段の生活で十分に機能し、これ一台で賄える万能さが最高です。カレラといっても歴代たくさんのモデルがありますが、964型のカレラ2は空冷エンジンの趣とボディの小ささが特徴でとても乗りやすいです。

空冷エンジン独特のメカニカルなノイズと大排気量エンジンのトルクフルなのに軽快に回るエンジンが今でも魅力的です。

ただプレミアム感が強く、最近は驚くような高値で推移しているので、セカンドチョイスとしては値段的にこなれた、2005年頃の997型もいいでしょう。

こちらは逆に水冷式エンジンのために静かですし冬場のヒーターなども安定していて、万人向けで扱いやすいクルマになっています。

しかしどちらのモデルも歴代ポルシェの特徴でもあるガチッとしたボディ剛性とリヤエンジン・リヤ駆動のハーモニーが生み出すリヤタイヤのグリップの安定感と極限的な踏ん張りは継承されています。

もしオーナになったなら一度はサーキットでの体験走行をお勧めします。一般道では味わえない150㎞/hオーバーのコーナリングで抜群の安定感です。さすがアウトバーンの国から生まれたクルマと納得すると思います。

アウディ TTクーペ 2.0 TFSIクワトロ

続いてのお勧めもアウトバーンの国から来たクルマ。アウディTTクーペ・クワトロです。初代TTがややずんぐりした可愛らしいボディフォルムだったのに対して2015年から発売されている3代目TTは直線的なラインを多めにし、流れるような流麗なフォルムを持っています。

このクルマに最初に試乗したのは狭いツイスティーなワインディングロードだったのですが、あまりにも素晴らしいハンドリングに感嘆しました。

S字コーナーの切り返し、きついヘアピンでのステアリングの切り立し、などあらゆる厳しい条件のコーナーでノーズの入りが抜群なのです。そこからフルパワーを掛けても4WDのプッシングアンダーが出るわけでもなく、パワーすべてがトラクションに代わりコーナーから脱出するのです。

まるでターマック仕様のラリーカーのようだと言ったら褒めすぎでしょうか?ただそれぐらい強い印象だったのです。

アストンマーティン DB9

3台目はそうそう買えるプライスタグではありませんがアストンマーティンを上げておきます。それもV12エンジンを搭載したDB9です。

ドライバーズシートの収まるとギュとコックピットが体を包み込んでくれたような錯覚に陥ります。そしてロングノーズの前方視界の悪さはドライバーにやや緊張感も与えてくれます。

そしてV12エンジンに火が入った瞬間の誰もが興奮する事でしょう。その咆哮はそれほどまでに激しくも、耳触りの良い音質なのです。

もちろん素晴らしい加速もサウンドも魅力的ですが大トルクを生み出すエンジンで静々とクルージングている時に感じるアストンマーティンの品格にしびれてしまいます。

どうもお金の算段よりこれに似合う品格を少しでも手に入れないと乗ってはいけないクルマなのかもしれません。

それほどまでに気品と美しに満たされているのです。

【目利き人】嶋田 智之さんが選ぶ!輸入スポーツカーのおすすめトップ3

ロータス エリーゼ

生産終了が発表され、名前は違う実質後傾モデルは重量が増してしまうことが見えているエリーゼは、まだ乗ったことがないのであれば今のうちに試しておきたい一台です。シャシーは伝統のアルミ押し出し材接合構造を採用。

おかげで車両重量は900kg台に収まっているものがほとんど。近年はどんなスポーツカーでも1トン超えは当たり前で、1300kg以下であれば軽いかな、という状況の中でこの軽量ぶりであります。フェイズ1でもフェイズ2でもなんでも良いから、とりあえず体験して欲しいという意味で一押ししてみました。

搭載されるエンジンは様々でしたが、直近で乗った最終の1つ前のモデル、エリーゼスポーツ220Ⅱの完成度の高さは印象に残っています。1.8Lスーパーチャージャーエンジンを搭載して最高出力220PSを発生。車両重量は940kgでした。

外装部品を見直して軽量化をさらに進めたこと、そしてタイヤを改めたり、サスペンションをリセッティングさせたり、さらにはシートの取り付け剛性やマフラーもマイナーチェンジするなどの地道な進化によって、その走りはとにかく爽快でした。

荒れた路面でも見事にそれをいなしながら、ミドシップらしく強烈なトラクションを重ねる姿勢は、実に扱いやすく身体に馴染むもので、危うさを感じるようなことは一切ないリニアな動きに魅了されました。

兄貴分のエキシージほどリアが重くなく、前後バランスに優れているところがそう感じさせてくれるということもあるでしょう。決してパワフルというわけではありませんが、トータルバランスに優れた仕上がりが注目の一台だと思います。

アルピーヌ A110

軽量であり走りも良いのに、実用性も備えているという姿がアルピーヌA110の良さです。先ほどはエリーゼを一押しとしましたが、普段の生活の中に入れて過ごすとなるとコチラのほうがマッチするのは言うまでもありません。

前後に機内持ち込み可能なトランクを余裕で入れることができるから、パッセンジャーと共に旅をすることだって容易でしょう。さらに、ミッションは7速DCTですから、走りを愉しんだ後はイージードライブで帰路に就くことだってできてしまいます。ある意味トータルバランスが高い、それがアルピーヌA110といえるでしょう。

そんな実用性も兼ね備えているため、ピュアというグレードの車両重量は1110kgとエリーゼよりも100kg以上、重たくなってしまっています。しかし、このクルマもボディの96%がアルミニウム。高剛性と軽量化のベストな組み合わせがそこにあります。

走りはガチガチのスポーツという感覚ではありませんが、クルマ全体がジワリと動く懐の深さを持っているところが好感触。操縦安定性はかなり高く、けれども細かなワインディングでもドライバーの荷重コントロール次第で向きを変えられるような仕立て方が心地よかったです。

エンジンは1.8Lターボとなり、252PS、320Nmを発生することで、低速からのピックアップが良く、豪快な加速と伸び感を実現してくれます。少し余裕のパワーとトルクは、軽量スポーツだけで終わらない優雅さのようなものが共存しており、ロングクルージングでも疲れ知らずで駆け抜けてくれることでしょう。

このように走りも楽しめるライトウエイトスポーツでありながら、ロングツアラーとしても十分にこなしてしまう、いつでもどこでも付き合えるオールマイティさが魅力の一台です。

アルファロメオ 4C

キャビン周りをフルカーボンモノコックとし、そこからサスペンションアームまではアルミ製のサブフレームを繋ぐ形で形成されているアルファロメオ4C。全幅は1.87mとかなりの迫力だが、車両重量はなんと1060kgしかありません。

そこに1742ccの直噴ターボで最高出力240PS、最大トルク350Nmを発生するエンジンをリアに搭載してしまったという破天荒ぶりがたまらないですね。わずか2100rpmでその最大トルクが発生されるため、低速からの蹴り出しはかなり強烈です。

ミッションはアルファTCTと名付けられた6速の乾式デュアルクラッチオートマチックを搭載しています。

おかげでタイトなワインディングを走り、エンジン回転がドロップしてしまったとしても、続くストレートでは豪快な加速が味わえます。その後レブリミットまで野太いエキゾーストノートを残して行く荒々しさも魅力のひとつといえるでしょう。

足回りもまたかなり引き締まったイメージ。安定感はすこぶる高く、サーキットを走っても安定感がかなり高かった印象が残っています。ワインディングレベルであれば、ドッシリとしたリアの座り感を得られるでしょう。

残念ながら2020年で生産は打ち切られてしまいましたが、だからこそいま中古車で狙っておきたい一台だと思います。
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