アウディ 5代目A4の乗り心地は？ シート形状・機能・エンジンと足回りを徹底解説！

アウディ A4のフロントシート(前席)はセミバケットシート形状ですが、スポーツタイプよりもサイドサポートが内側にせり出したような形にはなっておらず、どちらかといえば横に広がっているように感じられます。そのため、ホールド性はスポーツタイプには劣るものの、普段遣いの足としての性能が求められる高級セダンとして、高い快適性を保っていると言えるでしょう。

運転席と助手席の間には、しっかりとした区切りがあります。アームレストのようになっている部分には収納が隠されており、操作系統の奥にはカップホルダーが2口あるのです。高級セダンとしては一般的なレイアウトだと言って良いでしょう。

最も基本的なグレード「A4 Avant TFSI」では、素材はインデックスクロスとなっています。

電動調節機能はなく、手動で高さを調節することが可能です。

ひとつ上の「A4 Avant 35 TFSI advanced」からは、シート電動調節機能が搭載されます。メモリー機能はオプション装備「ラグジュアリーパッケージ」の中に組み込まれており、標準搭載されていません。

それでも3ゾーンオートマチックエアコン、マルチファンクションパドルシフトなど機能が満載です。シートの基本的な形状から見ても、装備から見ても乗り心地は良いと言えるでしょう。

ただし、「Avant 35 TFSI」の場合は装備面の乗り心地の良さは半減するかもしれません。そこが残念なところだと言えるでしょう。これくらいの価格帯のクルマであれば、電動調節機能も全車標準でも良いのではないか、と感じる人もいるかもしれません。

アウディ A4には、TFSIエンジンが搭載されています。グレード名にある「TFSI」は、ここから取ったものです。

直列4気筒直噴ターボエンジンで、最高出力110kW(150ps)/3,900〜6,000rpm、最大トルク270Nm(27.5kgm)/1,350〜3,900rpmとなっています。

そのうえ、ベルト駆動式オルタネータースターターと、12Vリチウムイオンバッテリーを採用したマイルドハイブリッドシステムも搭載。

ベルト駆動式オルタネータースターターというのは、簡単に言えばアイドリングストップから再始動する際のスタートがスムーズになるものです。初動がスムーズになるうえに、エンジン自体が低回転域から高いトルクを発生させるものとなっているため、シームレスな動きを体感できます。

マイルドハイブリッドシステムも、初速の物足りなさを軽減するのに一役買っているだけでなく燃費性能向上にも繋がっているのです。

サスペンションは、評価の高いアウディのものが採用。

フロントサスペンションはボディサイズやエンジンの搭載方法などにとって、最適になるように調整されています。A4の場合は5リンクサスペンションです。5リンクサスペンションは、操縦安定性・乗り心地などを高めやすいのが特徴。

このサスペンションにより、A4は安定した乗り心地を実現しています。

リヤサスペンションにも5リンクサスペンションが採用されており、乗り心地の良さと走行安定性に関しては徹底されている印象です。

アウディ A4のシート形状、シート周りの装備、エンジンと足回りを総合して見てみると乗り心地は非常に高いと言えるでしょう。シートの機能などところどころに不満点があるかもしれませんが、基本的な部分はしっかりとクオリティが高められています。

特に走行安定性と乗り心地が高い5リンクサスペンションや、初動からシームレスな走行感覚が得られるエンジンの恩恵が大きいのではないでしょうか。

A4はモデルチェンジやマイナーチェンジのたびに、乗り心地が良くなっている印象があります。いつか出る新型にも期待ができるのではないでしょうか。


※2021年8月現在