高齢になると身体能力が低下!そんな高齢者でも安全に運転しやすいクルマ4選

高齢者ドライバー おばあちゃん

高齢になるとどうしても身体能力は低下してしまうもの。若い頃と同じように運転をするのが難しくなってしまいます。

そのためか、高齢者ドライバーによる道路の逆走やペダルの踏み間違いによる自動車事故は後を絶たちません。

しかし通院や買い物など日常のアシとして、自動車が欠かせない存在と考えている高齢者の方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、高齢者ドライバーでも安全に運転しやすいモデルを4つピックアップしました。

Chapter
高齢になるとどんな身体能力が低下するのか?
高齢者に適したクルマに求められる機能とは?
トヨタ ヤリス
ホンダ フィット
日産 ノート
トヨタ カローラ

高齢になるとどんな身体能力が低下するのか?

加齢とともに人の身体的機能は衰えが出てくるため、高齢者ドライバーも様々な機能が低下します。

そのうちクルマの運転に大きく関わるものとしては、運転時における判断力やとっさの対応力などがあります。

高齢者の自動車事故を防ぐために高齢者講習が義務付けられるようになりましたが、講習はクリアしても、若い頃と同じような感覚を取り戻すのは極めて難しいところです。

とっさの判断力が落ちてクルマの操作を間違えることもあり、ペダルの踏み間違いによる自動車事故は社会問題にもなっているほどです。

車両感覚がつかみづらくなるという点も、高齢者ドライバーならではの特徴といえます。

特に大きなクルマだと狭い道路でのすれ違いや駐車を行うのに時間がかかることは多々あるでしょう。

高齢者に適したクルマに求められる機能とは?

では、身体的能力が衰えた高齢者でも運転しやすいクルマにはどんな特徴・機能が求められるのでしょうか?

高齢者ドライバーに限った話ではありませんが、高い安全機能はもはや必須になりました。安全機能には、万が一事故が発生した際の被害を最小限に食い止めるパッシブセーフティと、事故を起こさないよう積極的にドライブをサポートするアクティブセーフティがあります。

パッシブセーフティとしては、エアバッグや衝突軽減ボディなど標準装備が当たり前になっているものも。

一方アクティブセーフティとしては、衝突回避支援ブレーキや踏み間違い防止アシストなどの機能があるのです。

「予防安全性能」と言われるこの機能は、近年ラインアップされている車種では一部のスポーツ車を除いてはもはや定番の装備となっています。


また、高齢者ドライバーに適したクルマとしては、運転操作が行いやすく小回りの利くものがあげられるでしょう。そのため5ナンバーサイズのコンパクトカーは、高齢者に向いているクラスともいえそうです。

トヨタ ヤリス

高齢者におすすめのクルマとして真っ先に挙げられるのは、2020年2月に登場したばかりのトヨタ ヤリスです。

ヤリスは全長3,940mm×全幅1,695mmという5ナンバーにおさまるコンパクトなボディで、車両感覚もつかみやすいことから高齢者でも安心して運転することができます。

ルーフがリアにかけて絞り込まれているためリアシート(後席)の頭上は余裕がありませんが、多人数乗車の機会が少ない場合はあまり気にする必要がありません。

また、TNGAプラットフォームによる安全性の高いボディーや、トヨタの予防安全技術である「Toyota Safety Sense」などが搭載されており、安心して運転できるように仕上がっています。

コンパクトなボディーに高い安全性を備える一台として、ヤリスは高齢者におすすめできるモデルなのです。

ホンダ フィット

ホンダ フィットも、高齢者が安心して運転できるモデルのひとつです。

最新モデルはヤリスと同じ2020年2月に登場したためその影に隠れてしまいましたが、コンパクトカーらしからぬ圧倒的な室内空間や優れた機能性など、使い勝手のよさは折り紙付きです。

また、「心地よさ」という価値観を追求したモデルとして従来のグレードという概念を崩しており、ユーザーごとのライフスタイルに最適なタイプを選ぶことが可能なのです。

安全装備としては、ホンダの予防安全技術である「Honda Sensing」が搭載され、他車に引けを取らない安全性能は先代よりさらに進化しています。

フィットの高い使い勝手は高齢者ドライバーに最適といえるでしょう。

日産 ノート

日産 ノート5ナンバーサイズにおさまるコンパクトカーとして、高齢者ドライバーにおすすめできる一台です。

ノートには運転サポートの機能として、ナビリンク機能付きのプロパイロットがオプションで設定されています。これはナビゲーションと連携することでドライバーの操作頻度を軽減させ、安全運転を支援する機能。

今回取り上げている他のモデルにもハイブリッド車が用意されていますが、ノートのハイブリッド車は「e-POWER」という日産独自のシステムである点がポイントです。

エンジンで発電した電力でモーターを駆動させるe-POWERは、電気自動車と同じ操作性をもち、アクセルのオンオフによるワンペダル感覚での運転が可能なのです。

加えてアクセルオフで減速するためペダルを踏み換える機会が減り、踏み間違いの防止にもつながります。

ノートが気になっている方は、e-POWER搭載モデルの購入を積極的に検討しても良いかもしれません。

トヨタ カローラ

トヨタ カローラは日本を代表するモデルとして万人が運転しやすいよう、あらゆる点がスタンダードに作られているモデルです。

もちろん高齢者も安心して運転できる一台で、予防安全技術の「Toyota Safety Sense」などの最新機能が備わっている点が魅力といえます。

全幅が拡大された現行モデルではついに3ナンバー化されてしまいましたが、5ナンバーからのワイド化は45mmという最小限の数値にとどまっており、取り回しのよさは健在です。

クルマのつくりだけでなく「カローラ」の名前に安心を感じる方も多いため、もちろん高齢者ドライバーにもやさしいモデルとして、カローラは最適な一台といえるでしょう。

高齢者による事故を少しでも減らすために、どの自動車メーカーも最新の開発技術を導入しより安全で運転しやすいクルマを開発しています。

その意味で、高齢者にやさしいクルマはあらゆるドライバーにやさしいクルマでもある、と言い換えることもできるでしょう。

高齢者ドライバーは安全運転を心がけるのは勿論ではありますが、運転に支障をきたすほど身体能力が低下している場合は、潔く免許を返納するのが一番かもしれません。

※2021年7月現在

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道