オイル交換はなぜ必要なの?しないとどうなる?

オイル交換

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クルマを維持していくうえでは定期的に必要だと言われているオイル交換。

エンジン内部を循環するオイルを交換する作業ですが、実際のところなぜ交換しなければならないのかわからない方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、オイル交換の必要性や頻度について解説します。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
Chapter
エンジンオイルの重要な役割とは?
オイル交換の必要性とは
オイルの交換時期をチェック!

エンジンオイルの重要な役割とは?

エンジンオイルは、非常に重要な役割を持っています。始動したエンジン内部は燃料が燃えることによって高温になり、金属パーツ同士が高速でこすれ合う現象が発生します。

そのような条件下において、こすれ合う金属を守るために潤滑を行うのがエンジンオイルなのです。

さらに、エンジンの中では、発生するカーボンやその他の不純物が体積していきます。これをそのままにしておくと、冷却効率が下がったり金属の腐食や摩耗が進む原因となってしまうのです。

こういった現象を低減するため、エンジンオイルはただ潤滑するだけでなく、その他に防錆・洗浄・密閉・冷却といったさまざまな役目を与えられています。そのため、エンジンオイルには潤滑油を基本として多くの添加剤を配合することで、目的の性能を満たすよう作られているのです。

クルマに関する技術発展とともに、エンジンオイルの性能も飛躍的に進化を遂げてきました。

先に述べたような性能に加えて環境に対する影響を減らすように求められた結果、省燃費性能は向上し、排気ガスの低減、さらに耐久性もアップし、コストパフォーマンスも高められています。

耐久性だけでいえば、平成初期に作られていたエンジンオイルと比較して、もはや別物とまで言えるモノになっています。

オイル交換の必要性とは

時代の流れとともに劇的な進化を遂げてきたエンジンオイルといえども、やはり工業製品であることは間違いありません。エンジンに注入して、使っていればそれだけ劣化していくことになります。

劣化したエンジンオイルを交換しないまま運転を続けていると、エンジンそのものもダメージを負っていくのです。前述したように、潤滑・防錆・洗浄・密閉・冷却の性能が全て落ちたとするならば、金属同士が滑らかに動かなくなります。

そして錆が発生するだけでなく、ピストンとシリンダーの密閉効果が薄くなり、エンジン内部が常に高温に晒されることでたまった不純物に火が点火し、火災が発生する恐れがあるのです。

これらは極端な例ですが、エンジンの回転が明らかに重くなったり、エンジンノイズが大きくなるなどの症状も現れるので、日頃から注意しておくことが大事です。

しかし、逆にいえばエンジンオイルさえ定期的に交換していれば、エンジンの内部は常にベストコンディションを保てるということ。エンジンオイルの交換は、必要なメンテナンスのひとつといえるでしょう。

オイルの交換時期をチェック!

エンジンオイルを交換しなければならない時期は、日常的にどのような状態でクルマを走らせているかにも大きく影響される部分です。

一般的に言われているのは、走行距離でおよそ3,000キロから5,000キロ。エンジンオイルの性能にも左右されますが、5,000キロを超えた辺りからエンジンオイル自体の性能は下がってくるといわれています。

また、使用期間でも交換時期を見極めることができます。

使用期間での交換目安は、新品のエンジンオイルを入れてからおよそ3ヵ月から6ヵ月。エンジンオイルは、エンジンが動いていない状態でも徐々に酸化していくため、もしエンジンを動かしていない場合でも性能は下がっていってしまいます。

しかし、ここまでお伝えした交換サイクルは、あくまで市街地をゆったり走行したりする一般的なクルマの話です。

路面の凹凸が激しい悪路をよく走るクルマや、年式が古い・走行距離が長いクルマ、山間部を走ることが多いクルマでは、エンジンオイルの交換サイクルはそれだけ短くなることを覚えておくと良いでしょう。
普段何気なく運転・乗車しているクルマの心臓部分と言っても過言ではないエンジン。

エンジンオイルは、その心臓の動きを円滑にしてくれる血液のようなものであり、エンジンオイルの交換は、クルマに対する最高のメンテナンスともいえる作業なのです。

オイル交換の時間を確保するのはは少々手間に感じるかもしれませんが、交換時期を見逃さず、愛車を長持ちさせるという意味でもしっかり交換すると良いでしょう。

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