スバル WRX STIのエクステリアデザインをプロが徹底解説

スバル WRX STI EJ20 Final Edition 2019

高性能を強調するワイド&ローのフォルム。ボディサイズから見直すこと得られた空力性能の向上など、スバル最高のスポーツモデルらしいこだわりがWRX STIのエクステリア(外観)には詰まっています。

ここでは、WRX STIのエクステリアデザインについてプロが解説します。

文・写真/萩原 文博

Chapter
走りのフラッグシップにふさわしいデザインとは
マッシブで洗練された印象のサイドビュー
上質感とスポーツ性を両立したリアまわり

走りのフラッグシップにふさわしいデザインとは

スバル WRX STIは、日常ユースからモータースポーツまで、多様なシーンで使える究極のAWDパフォーマンスカーとして、走りのフラッグシップに相応しいスタリングが与えられました。

フロントは、スバルの統一デザインモチーフであるヘキサゴングリルを取り囲む立体的デザインを中心に、フロントバンパーからグリル、フロントフードまで、ノーズコーン形状を採用することで一体感のあるデザインとしました。

さらにボディ幅いっぱいにレイアウトされたヘッドランプと、バンパー下部両サイドに配置されたフォグランプカバーがワイド&ローを強調。低く身構えるようなフォルムにより、スバルならではの低重心と優れた走行安定性を表現した走りの良さを感じさせるデザインとなっています。

ホークアイモチーフのヘッドランプは、クリアランスランプでハイビームとロービームをかこむとともにブラックベゼルを採用し、精悍な形状とされています。

またフォグランプカバーは、樹脂部分に幾何学シボを加えることで、上質感とスポーティさを表現しています。

マッシブで洗練された印象のサイドビュー

WRX STIのサイドビューは、流れるようなシルエットと大きく張り出した前後のフェンダーを組み合わせることによって、マッシブで力強い走りと洗練されたイメージを表現しています。

ルーフから落ちるAピラーの下端を先代モデルより200mm前方に出すとともに、Cピラーのラインをスムーズにトランク面へ繋げることで、流麗なシルエットを構築。それにより、先代モデルに対してCd値を約10%向上しました。

フロントのフェンダーには、上質感のあるモールディング内蔵のガーニッシュを採用。ガーニッシュ後部にはメッシュの開口を設け圧倒的なスポーツ性を感じさせるデザインにするとともに、一体成型のサイドシルスポイラーによってスポーティさを強調しています。

またホイールアーチとタイヤのクリアランスを最小限に抑え、ホイールの大きさとタイヤの存在感を強調し、走行性能の高さを表現。大きく張り出したマッシブなフェンダーは前後のドアに滑らかにつながる形状とすることで塊感のあるフォルムを実現しています。

これらにより強靭な足回りが生む高い走行性能を表現するとともに、洗練されたイメージを獲得に成功しています。

上質感とスポーツ性を両立したリアまわり

リアビューは、大型リヤスポイラーの採用により、空力性能向上をはたすとともに、WRXシリーズのトップグレードモデルとしての存在感を表現しました。

ハイデッキスタイルのトランク形状に、車両のワイド感を強調する薄型のリアコンビランプなどで、セダンならではの上質感とスポーツ性をアピール。さらにディフューザー一体型バンパーやツインデュアルタイプのテールパイプなどにより、重心の低さや高い走行性能をイメージさせます。

4ドアセダンとしての実用性と高い走行性能を両立した機能的デザインを、WRX STIでは採用しました。しかも装着されているパーツやガーニッシュなどは飾りではなく、すべて機能性を向上させるために必要不可欠なアイテムとなっています。

“機能のためのデザイン”、それがWRX STIの魅力でもあるのです。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博