スバルWRX STIにもグレードがある!? グレードの違いをプロが徹底解説!!

スバル WRX STI EJ20 Final Edition 2019

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2014年にインプレッサと決別し、ネーミングがWRXのみとなったモデルの最上級に位置するSTIは、その心臓部をつかさどるEJ20型エンジンの生産終了にともない、2019年に惜しまれつつ国内市場向けの受注をストップしました。

その間、いくつかの特別限定車を発売しましたが、カタログモデルは基本グレードのWRX STIと、その上位に位置するタイプSのみ。この2台には、どのような違いがあるのでしょうか。ここでは、WRX STIのグレードの違いをプロが解説します。

文・写真/萩原 文博

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博
Chapter
走りの基本はこれ。WRX STI
豪華さを増した上位グレードWRX STI タイプS

走りの基本はこれ。WRX STI

WRX STIの基本グレードが、車両本体価格393万8000円の STIです。

搭載されるパワートレインは、最高出力227kW(308ps)/6,400rpm、最大トルク422Nm/4,400rpm をそれぞれ発生する2.0L水平対向4気筒ターボエンジンに、STI専用の6速MTをドッキング。

駆動は、センターデフに機械式と電子制御式2つのLEDを内蔵して、ドライバーの好みや走行状況に合わせてセンターデフの差動制限トルクをコントロールできるマルチモードDCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)を備えたAWDで、前後のLSDはフロントにヘリカルタイプ、リアにはトルセンタイプの機械式を採用。

ブレーキシステムは前後ともにブレンボ製。キャリパーはSTIのロゴ入りのイエロー塗装となっています。

倒立式ストラットサスペンションを採用し、装着するタイヤ&ホイールは、245/40R18タイヤに18インチのダークガンメタリック塗装のアルミホイールを装備します。

インテリアでは、マルチインフォメーションディスプレイ付スピードメーターやシフトアップインジケーターを標準装備すすほか、本革巻ステアリング&シフトノブ、ハンドブレーキレバーやアルミパッド付きスポーツペダルなどドライバーを高揚させるパーツを数多く装着しています。

ボディカラーは、アイス・シルバー、マグネタイトグレー・メタリック、クリスタルブラック・シリカ、ピュアレッド、WRブルー・パール。クリスタルホワイト・パール(+3万3,000円)の全6色が設定されていました。
■WRX STI
ボディサイズ:全長4,595mm×全幅1,795mm×全高1,475mm
エンジン種類:1,994cc 水平対向4気筒DOHCターボ
最高出力:227kW(308ps)/6,400rpm
最大トルク:422Nm/4,400rpm
ミッション:6速MT
乗車定員:5人

豪華さを増した上位グレードWRX STI タイプS

WRX STIの上位グレードが、車両本体価格416万9000円のSTI タイプSです。

搭載されているパワートレインや駆動方式はSTIと同じですが、トランクにスポイラーが標準装備されます。

また前後のダンパーはビルシュタイン製に。ホイール&タイヤは、245/35R19サイズのタイヤに、19インチのダークガンメタリック塗装+切削光輝アルミホイールにグレードアップされます。

フロントドアガラスは、STIのUVカット機能からスーパーUVカット&撥水加工ガラスに変更。運転席は電動調整式のレカロ製シートとなり、フロントシートヒーターとフロントワイパーデザイザーがセットになったコールドウェザーパックを標準で装備します。

オプションながら電動チルト&スライド式サンルーフが装備できるのは、このタイプSだけでした。
■WRX STI Type S
ボディサイズ:全長4,595mm×全幅1,795mm×全高1,475mm
エンジン種類:1,994cc 水平対向4気筒DOHCターボ
最高出力:227kW(308ps)/6,400rpm
最大トルク:422Nm/4,400rpm
ミッション:6速MT
乗車定員:5人
WRX STIはグレードによるパワートレインや駆動方式に違いはありません。上位グレードのタイプSは、ビルシュタイン製ショックアブソーバーや19インチホイール、運転席・助手席のシートヒーターなど、一般道で使うための性能を高めたモデルという位置づけ。

純粋に走りを楽しむなら、WRX STIで十分でしょう。
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