不正改造車排除強化月間とは?カスタマイズで気を付けるべきポイントを紹介

不正改造車

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愛車で運転し続けるうちに、クルマを自分好みにカスタマイズしたいと考える方もいるのではないでしょうか。

クルマをさらにスタイリッシュにできるカスタマイズですが、保安基準を満たさなければ取り締まりの対象になる可能性もあります。

特に毎年6月は不正改造車排除強化月間と定められており、取締りが厳しく行われます。

そこで今回は、カスタマイズで気をつけるべきポイントを詳しく紹介していきます。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
Chapter
毎年6月は不正改造車排除強化月間!
不正となるカスタムの例を一挙紹介!
まだまだある!取り締まり対象カスタムをご紹介

毎年6月は不正改造車排除強化月間!

国土交通省は2017年6月から、毎年6月を「不正改造車を排除する運動」として定めています。

不正改造の対象となるのは、自動車の改造を行ったために道路運送車両法における保安基準を満たさなくなった車両。そういった不正改造車を公道で運転することは、法律違反となり罰則も科せられるのです。

6月は以上の不正改造車を排除するための強化月間として、取り締まりが行われます。

不正となるカスタムの例を一挙紹介!

灯火色の変更
方向指示器、後部反射器などクルマの灯火類はそれぞれ役割があり、灯火色も定められています。
灯火色を変更すると周囲に誤解を与え事故の原因になるため、保安基準に適合しない灯火色の変更は禁止されているのです。
カスタマイズを行う際は、ヘッドライトやウインカーなど各項目の保安基準で定められた色をしっかり確認して変更しましょう。

なお、ヘッドライトのイエローバルブについては車両の年式により基準が異なります。
平成17年式以前の車両においてはイエローバルブの使用が認められていますが、平成18年式以降に生産された車両のヘッドライトをイエローバルブに変更すると、保安基準適合外となります。

窓ガラスの着色フィルム
自動車のフロントガラスや運転席、助手席の側面ガラスに着色ガラスを貼り付けるときは、道路運送車両法の保安基準第29条により、可視光線透過率70%未満のものは違反となります。

飛び石対策でプロテクションフィルムや、紫外線予防でUVカットフィルムなどを施行する場合は、可視光線透過率70以上のものを貼り付けしましょう。
もちろん、フロントガラスやフロントシート(前席)の側面ガラスにブラックのスモークガラスを施行することは禁止されているほか、安全性を保つために指定以外のステッカーの貼り付けも禁止されています。

タイヤとホイールのはみ出し
タイヤとホイールがフェンダーより外側に出ていると、歩行者など周囲に危害を与える恐れがあるため、フェンダーより外側に出ることは禁止されています。
しかし2017年6月に保安基準の改正が行われ、タイヤのはみ出しに関する変更がされました。
前方30度、及び後方50度の範囲に関しては、従来は左記の範囲からタイヤ・ホイールが少しでもはみ出していると保安適合とされていましたが、今回の改正により最外側がタイヤとなる場合、10mm未満までは突出していないとみなされ保安基準適合内となりました。

まだまだある!取り締まり対象カスタムをご紹介

排気音
道路運送車両の保安基準第30条では、車両はマフラーを設置し騒音を抑えることが義務化されているほか、マフラーの切断や取り外し、基準に満たないマフラーの設置は騒音公害の原因になるため禁止されています。

騒音については年式によりますが、2010年4月1日以降に生産された車の場合、マフラー出口に測定器を置く「近接排気騒音」という測定条件で、普通車であれば96db(デシベル)、軽自動車は97db以下なら車検に通ります
また、2018年11月から、マフラーの騒音規制の取り扱いが見直され、マフラーを純正品以外に交換する場合は新車時の騒音から悪化しないことを確認する「相対値規制」が導入されました。

これは、マフラーを交換した後の音の大きさが、新車時の近接排気騒音に5dbを加えた値以下でなければならないという基準になったのです。
社外品マフラーを選ぶときは、車検対応品や保安基準適合品、JASMA認定品と記載されているマフラーを選ぶ必要があるでしょう。

基準外のリアウイング、スポイラー
リアウイングが車のボディーからはみ出している場合、周囲に接触する可能性があり危険なため、下記の状態で設置することが定められています。

・側方への翼形状を有していない
・確実に取り付けられている
・鋭い突起がない
・その付近の最外側、最後端とならない

なお、リアウイングの寸法は、車の左右外側から165mm以下、リアウイング側端と車体が隙間20mm以上と定められているのも覚えておくと良いでしょう。
5ナンバー車のフロントスポイラーの保安基準としては、全長+30mm、全幅+20mm、全高+40mm、重量+50kgまでであれば認められています。

シートベルトリマインダーの不正解除
運転中のシートベルト装着は義務ですが、シートベルト未装着を警告するシートベルトリマインダーを器具等で解除することは禁止されています。
ここまで、カスタマイズにおいて気をつけるべきポイントと、各項目での保安適合基準を紹介していきました。

今年の6月も、不正改造車の取締りを受けたカスタムカーオーナーの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

カスタマイズを行う際には、保安基準を確認して適合したパーツで行い、パトカーとすれ違うたびに肝を冷やすことがないようにしましょう。

車両の年式によっては保安基準の適用外となる部分もあるため、ご自身のクルマが保安基準に適合しているか改めてチェックしてみましょう。

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