輸入セダンのおすすめランキング6選【自動車目利き人が厳選】中古で買える!
※この記事には広告が含まれます
輸入セダンが欲しいけど、車種選びで迷っている、まだどんな車種を買ったら良いのかわからないという方は、愛車選びの参考にしていただければと思います。
文・まるも 亜希子/嶋田 智之
【目利き人】嶋田 智之氏が選ぶ!輸入セダンのおすすめトップ3
嶋田 智之|しまだ ともゆき
日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員
エンスー系自動車雑誌『Tipo』の編集長を長く務めた後、スーパーカー雑誌の総編集長などを経て2011年に独立。フリーランスのライター/エディターとして、クルマとヒトを軸に活動している。自動車専門誌、一般誌、Webなどに寄稿するとともに、イベントやラジオ番組などではトークのゲストとして、クルマの楽しさを、ときにマニアックに、ときに解りやすく語る。走らせたことのある車種の豊富さでは業界でも屈指の存在で、世界に数台の超希少スーパーカーから中古の軽自動車までジャンルを問わない雑食性。
クルマ選びの基準は
乗るなら絶対惚れ込んだクルマ!が個人的な信念だけど、じつはクルマってどれに乗っても楽しさがあるというのも、また真実。今回は暑苦しい考え方を横に置き、いまのタイミングでこんなクルマにこう乗ったら日々の暮らしが充実するかもね、というチョイスの提案です。
メルセデス・ベンツ Cクラス(W204)
ここでのオススメは、Cクラスの第3世代にあたるW204型。とりわけ国内では、2011年5月末から2014年のモデル終了まで販売された、“後期型”が狙い目です。
メルセデスは高級車として認識されがちですが、高級なクルマを目指すというより最良の自動車であることを追求した結果として高価になった、という側面が昔からあったりします。そうした哲学が、W204後期型からは強く感じられるからです。
なにしろマイナーチェンジ版なのに2,000箇所以上にもわたる変更が行われ、直前までのモデルを買った人が悔しがるほどの大幅なブラッシュアップをはたしています。静粛性、乗り心地、フットワーク、インテリアの質感などが明らかに上がっていて、最新のCクラスと比較さえしなければ、いまでもしっかり満足感を得られるはず。
「ベンツなんだから」とイキるより、「道具として優れてるから選んだんだよね」くらいの涼しい顔で、多少は汚れていても気にすることなく、当たり前のように転がすくらいの乗り方がカッコイイかも知れません。
BMW 3シリーズ(F30)
理由は、3シリーズがいつの時代も間違いなく走って楽しく気持ちいいスポーツセダンであること。もうひとつは、型落ちになるといきなり時代遅れに感じられがちなドイツ御三家のなかにあって、F30型は次のG20型と較べてそう古臭くは感じられないルックスであること。区別がつけられない人もいるほどです。
G20型ではBMWのアイコンであるキドニーグリルが大型化されてるので、F30の控えめな品の良さが好き、という主張も成り立ちます。
3シリーズはどの世代もバリエーションの多いモデルであり、F30型もまったく同様です。もっとも伝統的な“らしさ”が濃厚なのは直6エンジンの“340i”ですが、これにはもう少し予算が必要。
とはいえ、直4ターボの320i、330iでも文句なしに充分なレベル。鼻先の軽さが生む優れたハンドリングは、後輪駆動のスポーツセダンとして一級品です。普段はファミリーカー、いざとなれば走りを堪能できるという点ではこちら、ともいえますね。
ジャガー XFサルーン
特徴的なのは、エクステリアにもインテリアにも、伝統と革新が綺麗に融合するモダン・ブリティッシュの世界観が徹底して貫かれていること。デザイン、素材選びやその使い分け方といったあたりに、他の国のクルマたちには見られない様式美が溢れています。あえて派手を装わず、けれど確固たる存在感を放っているのです。
それに英国は紳士であることを重んじる国。紳士が乗るに相応しいのはフォーマルなセダン、という考え方がいまも色濃く残っています。セダン作りが抜群に巧い国。なかでもジャガーはスポーツカーから歴史を始めたブランドなだけに、“通”を唸らせるスポーツセダンを生み出すことで知られています。
柔軟性のある強靱な筋肉を思わせる、快適な乗り心地と清しく絶妙なハンドリングが矛盾なく同居するXFのフィールには、ただただ感銘を受けるばかり。無二のもの、です。
そうしたテイストに惹かれたら、長くつきあうことになる可能性大。それだけの価値を充分に持つモデルです。
【目利き人】まるも 亜希子さんが選ぶ!輸入セダンのおすすめトップ3
まるも 亜希子|まるも あきこ
映画声優、自動車雑誌編集者を経て、2003年に独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、安全運転インストラクターなども務める。海外モーターショー、ドライブ取材も多数。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。
女性パワーでクルマ社会を元気にする「ピンク・ホイール・プロジェクト」、ジャーナリストによるレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」代表。近年はYouTubeチャンネル等で、ゆるく楽しいカーライフ情報を発信中。
クルマ選びの基準は
人それぞれ、かならず運命のクルマがあるはず。そんな運命の出会いを導くカウンセラーのような視点で、そのクルマがどんな人・どんな生活に合うのかをメインに情報をお伝えするのが私の使命だと考えています。ひとつでも多くの熱愛カップルが誕生しますように!
フォルクスワーゲン アルテオン
全長4.8m超のロー&ワイドでセクシーなデザインは、ブラックのボディカラーが史上最高に似合うフォルクスワーゲンとも言えそうです。
打って変わってインテリアは、フォルクスワーゲンらしい整然としたシンプルモダンな空間で、その安心感も魅力のひとつ。パワートレインには、2.0L直4インタークーラー付ターボ+湿式クラッチ式の7速DSGを搭載しています。
車重が1,720kgあるので、さすがに発進は鈍いかなと思いきや、予想外にビュンと鋭いレスポンスで軽やかかつ重厚感もたっぷり。モリモリと湧き出るトルクがパワフルで、7速DSGのシフトにもキレの良さがあり、どこからでもパワーが繰り出される印象です。
とくに、最高なのは高速道路に入って高回転まで回したとき。それまで穏やかだったサウンドがフォーンッと官能的になり、気持ちを高めてくれるのです。ダンパー減衰力を瞬時にコントロールするアダプティブシャシーコントロール(DCC)はさまざまなモードが選べるので、シーンに合った走りも楽しめます。余裕のある後席、563Lとたっぷりの荷室で、実用性も優秀です。
メルセデス・ベンツ Cクラス(W205)
このCクラスでは、大胆なエンジンのダウンサイジングが行われて、世界を驚かせました。大排気量をヒエラルキーの頂点としてひけらかす時代は、もう終わったと言わんばかりに、新開発1.5L直4ターボが搭載されたC200はすごく輝いて見えたのです。
BSGによるマイルドハイブリッドシステムの力強いアシストのおかげで、発進直後からの加速フィールは悠々としたもの。Cクラスらしさはしっかり健在です。
もちろん、高速道路の追い越しで高回転まで引っ張った際など、小排気量ならではの若々しいところがまったく見えないとは言いませんが、新時代のプレミアムセダンの味がここからスタートするような印象を受けました。
2,840mmのロングホイールベースやエアサスの恩恵もあり、乗り心地は快適そのもの。ドアのグリップの握りやすさ、トランクの出し入れのしやすさなど、細かなところまで気遣いが行き届いたおもてなし感も含め、一朝一夕には成し得ない貫禄があります。
プジョー 508
そしてテールゲートに複合素材を使うなどして軽量化されたボディは、剛性と耐久性もアップ。全車にプジョー初となる電子制御アクティブサスペンションを装備し、ダンパーの減衰力をリアルタイムで制御しつつ、4つのドライビングモードが楽しめるようになっています。
パワートレインは、1.6Lガソリンターボと2.0Lディーゼルターボがあり、どちらも最新世代の8速ATを採用。
個人的なお気に入りはガソリンターボで、高揚感をあおるような加速フィールと、どこまでもバランスのいい身のこなしがひさびさに「走って楽しいセダン」を思い出させてくれたほか、カーブを駆け抜けると手のひらに吸い付くようなステアリング、粘りとコシのある足さばきに感動。ディーゼルはそこに、余裕と上質感がプラスされてまさにプレミアムサルーンという感覚になります。
運転席と助手席に“マルチポイントランバーサポート”と言うマッサージ機能が付いているので、リラックスしたいときにも最高です。