日産 3代目ティアナ(L33型)の後部座席の使い勝手は?倒し方は?

日産 3代目ティアナ

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今回は、日産 3代目ティアナのリヤシート(後席)に焦点を当て、その座り心地と使い勝手を紹介します。

3代目ティアナは、4,900mm近くの全長をもつ大きなボディの中に、日産の高級車としてのプレミアム感やこだわり、快適に乗車するための機能が凝縮されています。

乗員を快適に運ぶという思想はリヤシートにも現れていますが、その座り心地はどうなのか、そして、その使い勝手や便利に使いこなすにはどうすればいいのか、様々な観点からチェックしてみましょう。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
Chapter
日産 3代目ティアナの特徴とグレード展開を紹介!
日産 3代目ティアナの後部座席はおもてなしへの気配りと心遣いが感じられる
日産 3代目ティアナの快適なリヤシートは素材と形状に秘訣あり!
日産 3代目ティアナの後部座席はアレンジのしやすさも魅力ポイント!

日産 3代目ティアナの特徴とグレード展開を紹介!

リヤシートについて触れる前に、日産 3代目ティアナとはどんなモデルなのかをご紹介します。

日産から、高級・大型の4ドアセダンとして2003年に誕生したのがティアナです。その3代目モデルは、2013年から2020年にかけて販売されていました。

3代目 ティアナのボディは、全長4,880mm×全幅1,830mm×全高1470mmという大型サイズです。同クラスにおける4ドアセダンの多くがFR(後輪駆動)という駆動方式を採用する中、FF(前輪駆動)を採用することでより広い車内スペースを確保しています。

また3代目ティアナには世界で初めて、リヤにコネクトブッシュ付きのマルチリンク式サスペンションを採用しました。このサスペンションにより、操縦安定性と乗車時の快適性を高い次元で両立させています。

搭載されるパワートレインは、最大出力127kW(173ps)/6,000rpmを発生する2.5L直列4気筒エンジンで、組み合わされるトランスミッションには、伝達効率が優れシフトショックの少ないCVTのみが用意されていました。

3代目ティアナのグレード構成は「XE」「XL」「XL ナビAVMパッケージ」「XV ナビAVMパッケージ」という4つで、高級感はそのまま、グレードごとに、より便利に使うための異なる装備が付いています。

4ドアセダン全体の売れ行きが落ち込んでいる現代において、ティアナもまた不人気車として販売台数は伸び悩み、2020年ひっそりと生産を完了しています。

日産 3代目ティアナの後部座席はおもてなしへの気配りと心遣いが感じられる

日産 3代目ティアナは高級の4ドアセダンとして、セダンの基本である座り心地がとことん追求されています。リヤシートをはじめとしたインテリア(内装)もおもてなしへ気配りと心遣いが随所に感じられるもので、ゆったりとくつろげるための工夫がなされています。

最上級グレードの「XV ナビAVMパッケージ」の場合はシート地が本革となり、シルキーベージュとブラックがボディカラーにより使い分けられます。

それ以外のグレードである「XL ナビAVMパッケージ」「XL」「XE」になると、シート素材はスエード調クロスになります。これもまた、ボディカラーによりシルキーベージュとブラックが使い分けられています。

日産 3代目ティアナの快適なリヤシートは素材と形状に秘訣あり!

日産 3代目ティアナの座り心地について、具体的に見ていきましょう。

シート材としては、走行中の心地よさや座った瞬間の包みこまれるような柔らかさを追求した3層の素材が使用されています。

ベース部分には振動吸収ウレタンを使用しており、不快な振動を効果的に吸収するとともに疲労を軽減させることを図っています。

中間層にはソフトな感触を生み出すスラブウレタンを採用し、その上の層にはグレードごとに異なる素材ながら、肌触りのいいところは共通するシート表皮が覆っているのです。

3代目ティアナのリヤシートにみられるこだわりは、素材だけではなく形状にも現れています。座面とリヤドアトリムの形状を可能な限りフラットにしており、男性3人が並んで座っても肩がぶつかりにくいという特徴をもちます。

また、ひざ周りや足元スペースにも余裕をもたせており、一見してわかりにくいところにも、4ドアセダンの座り心地を高めるという想いが込められています。

日産 3代目ティアナの後部座席はアレンジのしやすさも魅力ポイント!

前述のとおり、日産 3代目ティアナのリヤシートには乗員の快適性を追求するこだわりが満載なのがわかりました。一方で、どんな場面でも万能に使えるセダンとして、機能性にもこだわりが見えるのが3代目ティアナのリヤシートです。

センターアームレストは前後に装備されていますが、リヤシートのアームレストには、カップホルダー機能がついています。リヤシートに1人~2人しか乗車しないときは、アームレストを倒しておけば、よりゆったりした姿勢で乗車することができます。

またリヤシートは、6:4の分割で前に倒すことも可能です。シートバックを倒せばトランクルームと車内スペースがつながることになり、より大きな荷物や長尺物も積めるようになるのです。リヤシートの最大乗車人数は3人ですが、アレンジを上手に使いこなせば、リヤ1人~2人乗車と拡大したトランクルームを両立させることも可能です。
日産 3代目ティアナは、同クラスの他車種と同様、高級車として乗員がより快適に移動するための機能が随所にちりばめられています。

また、あらゆるシーンでの使用が求められる4ドアセダンとして、乗員の快適性だけでなく、リヤシートを便利に使いこなすための工夫が満載です。

しかし3代目ティアナは、既に新車販売を終了しています。高い使い勝手や上質な座り心地をもつリヤシートを味わうには、中古車という選択肢しかありません。3代目ティアナの魅力を体感したい際は、中古車販売店に向かいましょう。

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