日産 3代目ティアナ(L33型)の欠点は?

日産 3代目ティアナ

※この記事には広告が含まれます

日産 3代目ティアナ(L33型)は2003年に登場した高級大型セダンです。ローレルやセフィーロの後継モデルとして発売され、日本だけでなく中国やオーストラリアなどでも販売されていました。

2020年7月に3代目モデルが販売終了し、後継車種はスカイラインとシルフィとなっています。上質感あふれるデザインと快適な乗り心地を実現し、覆面パトカーとしても多く採用されていた3代目ティアナ。今回は、3代目ティアナの欠点(デメリット)を4つご紹介します。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
Chapter
車体が大きいため狭い路地では気を遣う?
先代に設定されていた3.5L「VQ35」エンジンは廃止され2.5L「QR25DE型」のみに!
JC08モード燃費は14.4km/Lで他社と比べてもよいとは言えない?
「XV ナビAVMパッケージ」「XL ナビAVMパッケージ」に搭載される「Nissan Connect ナビゲーションシステム」は?

車体が大きいため狭い路地では気を遣う?

日産 3代目ティアナの魅力の一つともいえる大きく迫力のあるボディ。どっしりと構えた上品で洗練されたエクステリア(外装)はメリットでもありますが、海外戦略車として設計されたボディサイズは日本の住宅街などの狭い路地では不便にもつながってしまうことがあります。

FF(前輪駆動)を採用し、最小回転半径も5.5~5.7mと、小型車とさほど変わらない数値ではあるものの、ボディ全体が大きいため車両感覚に優れていないと体感的に扱いづらさを感じてしまうのも無理はありません。

3代目ティアナのボディサイズは全長4,880mm×全幅1,830mm×全高1,470mmで、トヨタ「クラウン」よりも30mmほど幅が広くなっています。

日本の駐車枠の多くも1,800mmを基準にしていることが多いため、少し狭い駐車場では切り返しのしづらさや乗り降りのしづらさも感じられることもあるでしょう。大きなボディは存在感がありかっこよいですが、幅の広い車に乗るには日本の道や駐車場は狭い問い感じることが増えるかもしれません。

先代に設定されていた3.5L「VQ35」エンジンは廃止され2.5L「QR25DE型」のみに!

日産 2代目ティアナには、エルグランドやフェアレディZと同じ3.5L V6エンジンを搭載したグレードアがありましたが、日産 3代目では廃止され2.5L直4エンジンのみの設定となりました。

2.5Lの排気量に対し173PSの最高出力となっていますが、市街地を運転する上では必要十分とも言えます。ゆったりと余裕のある走りとまではいきませんが、ボディの軽量化や低速トルクのアップによって扱いやすさは向上しているので2.5L「QR25DE型」エンジンも、走行性能面では十分満足いくものでしょう。

しかしながら、実可動域におけるパワーやトルクには不足はなくとも、3.5Lエンジンの余裕ある走りが好みだという方には物足りなさが出てしまうのは避けられません。

JC08モード燃費は14.4km/Lで他社と比べてもよいとは言えない?

日産 3代目ティアナのライバル車としてあげられる全幅1,800mm前後の大型セダンは、国産車には多くありません。同じ前輪駆動を採用するトヨタ「カムリ」やマツダ「MAZDA6」、4WDではスバル「レガシィB4」などです。

3代目ティアナのJC08モード燃費は14.4km/Lとなっていますが、前述のライバル車と比較するとあまり良い方とは言えません。トヨタ「カムリ」はハイブリッドシステムを採用しているため24.3km/L、マツダ「MAZDA6」は16.6km/L、4WDを採用し2WDよりも燃費が下がりやすいスバル「レガシィB4」でも14.8km/Lです。

上質感が魅力の大型高級セダンにおいて、わずかな燃費の差は気にならないという方は多いと考えられます。しかし、購入後の維持費を大きく左右する部分なので、「できるだけ燃費のいいクルマがいい」という場合には、年間の走行距離や社会価格の差分などを見て判断する必要があるでしょう。

「XV ナビAVMパッケージ」「XL ナビAVMパッケージ」に搭載される「Nissan Connect ナビゲーションシステム」は?

日産 3代目ティアナの「ナビAVMパッケージ」には専用の「Nissan Connect ナビゲーションシステム」が装備されます。3代目ティアナは4つのグレード構成となっており、「XE」と「XL」では日産オリジナルナビゲーションをオプションで装備する必要があります。

「XL ナビAVMパッケージ」と「XV ナビAVMパッケージ」には、スマートフォン等と連動できる「Nissan Connect ナビゲーションシステム」が装備されますが、この「Nissan Connect ナビゲーションシステム」には活かしきれないほど機能が満載です。

代表的な機能としては、オペレーターに目的地の設定を依頼するオペレーターサービスがありますが、新車購入後、原則1年間を経過すると有料サービスになってしまいます。機械に打ち込むよりは多少の融通が利きますが、生産が終了しているので、中古車で使用する場合には注意が必要でしょう。

また、Bluetoothを利用したスマートフォンとの連携機能も備わっていますが、最新のスマートフォンの一部では新OSに未対応、対応プロファイルがなく連携不可という場合もあります。お使いのスマートフォンが未対応の場合は一般的なカーナビと同等の機能となるため、購入前に確認しておきましょう。
2003年に登場し、2020年7月に日本での販売終了を迎えた日産 ティアナには、上質感あふれるデザインと快適な乗り心地が用意されていますが、最新の車種と比べるとボディサイズや、走行性能の面でやや劣るところがあることがわかりました。

それでも室内の快適度は高く、コストパフォーマンスに優れたモデルでもあるので、中古で探す際には、オプションの有無やグレードの違いなどを気にしながら探してみると、自分にあった1台を見つけ出せるでしょう。

※ 2021年2月現在
【お得情報あり】CarMe & CARPRIMEのLINEに登録する

商品詳細