【プロ解説】スバル レヴォーグの安全装備を徹底解説!!

2020年10月に登場した新型レヴォーグには、360°センシングを実現し、安全性をさらに進化させた「新世代アイサイト」に加えて、高度運転支援システムである「アイサイトX」がスバル車として初めて採用しました。アイサイトそしてアイサイトXの充実した機能を紹介しましょう

文/写真・萩原文博

Chapter
アイサイト
プリクラッシュブレーキ
前側方プリクラッシュブレーキ
緊急時プリクラッシュステアリング
後退時ブレーキアシスト
AT誤発進抑制制御&AT誤後進抑制制御
全車速追従機能付クルーズコントロール
ツーリングアシスト
車線逸脱抑制
警報機能/先行車発進&青信号お知らせ機能
スバルリヤビークルディテクション(後方警戒支援システム)
エマージェンシーレーンキープアシスト
アレイ式アダプティブドライビングビーム
アイサイトX
渋滞時ハンズオフアシスト
渋滞時発進アシスト
カーブ前速度制御
料金所前速度制御
アクティブレーンチェンジアシスト
ドライバー異常対応システム

スバル レヴォーグの安全装備を一覧で紹介

アイサイト

アイサイトは、スバル独自の運転支援システムの総称で、主な機能をフロントガラス内に設置された「ステレオカメラ」による認識と制御によって実現しています。このカメラは常に前方を監視し、人の“目”と同じように距離を測ることが可能。さらにクルマや歩行者、白線などを識別できるほか、広い視野角と視認距離、カラー画像によるブレーキランプの認識など、高い認識性能を実現しています。その情報と走行状況をもとに、“頭脳”にあたるソフトウェアが必要な制御を判断し、状況に合わせてクルマの各ユニットを“手足”のように適切に制御します。

現行型レヴォーグでは、広角化した新開発のステレオカメラに加えて、前後4つのレーダーを組み合わせることで360°センシングを実現。ソフトウェアの性能向上や、電動ブレーキブースターの採用などにより、これまで以上に幅広いシーンで安全運転をサポートします。

プリクラッシュブレーキ

衝突の危険があるとシステムが判断した場合、ドライバーに注意を喚起するのがプリクラッシュブレーキです。回避操作がない場合はブレーキ制御を行い、衝突回避をサポートします。さらに現行型レヴォーグでは作動領域が広がり、交差点にも対応。右折時の直進対向車や、右左折時の歩行者、また横断する自転車への衝突回避もサポートしてくれます。

前側方プリクラッシュブレーキ

前側方プリクラッシュブレーキは見通しの悪い交差点での衝突回避をサポートする機能です。左右に壁があり見通しの悪い交差点や店舗の駐車場から出庫する際に、前側方レーダーによって前側方から接近する車両を検知。衝突の危険があるとシステムが判断した場合、警報音やアイサイトアシストモニターなどで注意を喚起。回避操作がない場合はブレーキ制御を行い、衝突回避をサポートします。

緊急時プリクラッシュステアリング

ステアリングを制御し、衝突回避をサポートするのが、緊急時プリクラッシュステアリングです。この機能は、プリクラッシュブレーキの制御だけでは衝突回避が困難な場合、システムが周囲に回避スペースがあると判断すると、ステアリング制御もあわせて行い衝突回避をサポートします。

後退時ブレーキアシスト

後退時ブレーキアシストバック時の衝突回避をサポートする機能です。後退時、衝突の可能性がある場合は、段階的に注意を喚起。回避操作がない場合はブレーキ制御を行い、衝突回避をサポートします。

AT誤発進抑制制御&AT誤後進抑制制御

誤操作による急な飛び出しを防いでくれるのが、AT誤発進抑制制御&AT誤後進抑制制御です。駐車スペースから出る時などの、シフトレバーの入れ間違いやペダルの踏み間違いによる急な飛び出しを抑制。「発進」だけでなく「後進」への対応も実現しています。また、後退時の制限速度を設定できる「後退速度リミッター」も備えています。

全車速追従機能付クルーズコントロール

高速道路や自動車専用道路で、0km/h~約120km/hの幅広い車速域で定速または先行車に追従走行を可能とするのが全車速追従機能付クルーズコントロールです。高速巡航からノロノロ運転が続く渋滞時まで、アクセルとブレーキ操作のわずらわしさを軽減する機能です。

ツーリングアシスト

ツーリングアシストは高速道路や自動車専用道路における0km/h~約120km/hの幅広い車速域で、アクセル、ブレーキ、ステアリング操作をサポートする機能。区画線と先行車の両方を認識することで、渋滞から高速巡航まで、さまざまなシーンで運転負荷を大幅に軽減してくれる便利なシステムです。制御の正確さはもちろん、人の運転感覚に近い、より自然で滑らかな制御に磨き上げています。

車線逸脱抑制

車線逸脱抑制機能はステレオカメラで走行車線の両側または片側の区画線を認識。自動車専用道路などを約60km/h以上で走行している場合、車線からはみ出しそうになるとステアリング操作のアシストを行い、車線からの逸脱を抑制してくれる機能です。

警報機能/先行車発進&青信号お知らせ機能

警報機能/先行車発進&青信号お知らせ機能は自車のふらつき(高速走行時・約60km/h以上)や車線逸脱(約40km/h以上)を検知した場合、警報音と警告表示でドライバーに注意を促す機能です。また、先行車の発進や青信号を見逃している場合には、音と表示でドライバーに注意を促します。

スバルリヤビークルディテクション(後方警戒支援システム)

スバルリヤビークルディテクションは車体後部に内蔵されたセンサーによって、自車の後側方から接近する車両を検知する機能です。衝突の危険があるとシステムが判断した場合、ドアミラー内側のLEDインジケーターや警報音でドライバーに注意を促します。

機能は大きく3種類あり、まず死角車両検知機能は、ドアミラーからは見えにくい、後側方の車両を検知し、インジケーターの点灯によってドライバーに車両の接近を知らせます。その状態で方向指示器を操作して車線変更しようとすると、点滅によって注意を促します。

次に車線変更支援は隣車線の後方から高速で近づいてくる車両を検知し、インジケーターの点灯によって知らせる機能です。その状態で方向指示器を操作して車線変更しようとすると、点滅によって注意を促します。そして後退時支援は駐車場などからの後退時、自車の後側方から接近する車両を検知し、インジケーターの点滅と警報音でドライバーに注意を促します。

エマージェンシーレーンキープアシスト

車線変更時の衝突を予測してステアリングを操作するのが、エマージェンシーレーンキープアシストです。高速道路や自動車専用道路などを約60km/h以上で走行している場合、隣接車線の後方車両が接近しているにもかかわらず、車線変更を行おうとした場合や車線からはみ出しそうになった際、音と表示でドライバーに注意を喚起するとともに、ステアリング操作をアシストして車線からの逸脱を抑制します。

アレイ式アダプティブドライビングビーム

ハイビームの照射範囲をコントロールするのが、アレイ式アダプティブドライビングビームです。対向車や先行車に当たる部分を遮光、その他の部分はハイビームで照射。前方車両に眩しさを与えることなく、明るい夜間視界を確保。ヘッドランプに内蔵された複数のLEDを個別に制御するアレイ式を採用し、照射範囲をより緻密にコントロールします。

アイサイトX

現行型レヴォーグから高度運転支援システムが、アイサイトXです。一定の条件を満たした自動車専用道路において、アイサイトの快適性を飛躍的に高め、安全運転をサポートする最も進化したアイサイトです。

GPS準天頂衛星「みちびき」などからの情報と、車線単位の道路情報を持つ3D高精度地図データを組み合わせることで、自車位置を正確に把握。運転支援機能を大幅に拡張しました。作動条件が揃うとメーターにアイコンが表示され、ステアリングのスイッチを押すとシステムが作動。幅広いシーンでアクセル・ブレーキ・ステアリング操作のアシストを行い、快適なロングドライブをサポートしてくれます。以下がアイサイトXの機能となります。

渋滞時ハンズオフアシスト

自動車専用道路上での渋滞時(0km/h~約50km/h)、一定の条件を満たすと、ステアリングから手を放せる渋滞時ハンズオフアシストが利用でき、渋滞時のドライバーの運転負荷を大幅に軽減します。

渋滞時発進アシスト

自動車専用道路上での渋滞時、ドライバーが前を向いているなど一定の条件が揃えば、スイッチ操作をすることなく発進するのが、渋滞時発進アシストです。停止と発進を繰り返す渋滞の疲れやストレスを大幅に軽減します。

カーブ前速度制御

カーブでも安心して運転支援機能が使えるように搭載された機能の一つが、カーブ前速度制御です。自動車専用道路を走行中、進入するカーブの曲率に合わせて、適切な速度に制御。急なカーブを走行中でも、ツーリングアシストの運転支援機能を安心して継続的に使用することができます。

料金所前速度制御

料金所の手前で、ETCゲートを安全に通過できる速度まで減速。通過後はセット車速まで加速する機能が料金所前速度制御です。ツーリングアシストの運転支援機能をオフにすることなく、スムーズに料金所を通過できます。

アクティブレーンチェンジアシスト

自動車専用道路での高速走行時(約70km/h~約120km/h)、ドライバーが方向指示器を操作し、システムが作動可能と判断すると、ステアリングを制御して車線変更のアシストを行う機能がアクティブレーンチェンジアシストです。人の運転感覚に近い滑らかな制御を行えるようになり、安心感が向上しました。

ドライバー異常対応システム

万が一の異常に備えるのが、ドライバー異常対応システムです。ツーリングアシスト作動中に長時間ステアリングから手を放しているとシステムが判断した場合や、渋滞時ハンズオフアシスト作動中に脇見や居眠りを検出した場合に、警告を行います。それでもステアリングを握らないことが続いた場合は、ドライバーに異常が発生したと判断。徐々に減速・停止し、ハザードランプやホーンで周囲に知らせる機能です。

「ぶつからないクルマ」というキャッチフレーズで普及したアイサイトですが、レヴォーグに搭載された新世代アイサイトそしてアイサイトXによって安全性が向上し、「事故を起こさないクルマ」へと進化しています。レヴォーグに搭載されている運転支援システムは国産車トップレベルの実力を備えています。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ