【プロ解説】マツダロードスター(ND)を試乗レビュー!! 人馬一体のハンドリングを魅せるロードスターを解説

マツダ ロードスター RS 萩原文博

マツダロードスターは、初代のNAロードスターから4代目のNDロードスターまで続いている一つの哲学に人馬一体というキーワードを掲げています。ロードスターは決して速さを求めるスポーツカーではなく、日常の運転など、スピードをあげて飛ばさなくても楽しめるスポーツカーとして運転姿勢からハンドリング、FRレイアウトなどあらゆる部分において拘り、設計されています。果たして、マツダロードスター(ND)はどんな走りを魅せてくれるのか、改めて試乗レビューし解説します。


文・鈴木ケンイチ/写真・萩原文博

Chapter
マツダロードスター(ND)は視界がや運転環境が良く運転しやすいのが特徴
マツダロードスター(ND)は、速さではなく“人馬一体”の動きを楽しむスポーツカー
マツダロードスター(ND)は運転が上手くなったように錯覚させる
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マツダロードスター(ND)は視界がや運転環境が良く運転しやすいのが特徴

マツダのロードスターに乗るたびに思うのは、その運転環境の良さです。左右の足を自然に伸ばした場所に、アクセルペダルとフットレストがきちんと用意されています。これって、当たり前のようで、実際にはできていないクルマも意外と多いのです。

それに対してロードスターは理想的なドライビングポジションがとれるため、身体のどこにも無理がなく、スムーズな運転操作がしやすくなっているのです。

また、視界の良さも特筆すべき部分でしょう。Aピラーの付け根が、ドライバーの近くに引き寄せられているため、コーナーを曲がるときに、進行方向の先が見やすくなっています。また、フロントウインドウ越しに前輪のフェンダーのふくらみの頂上も見えます。

フェンダーのふくらみの下には前輪があることは誰もが直感的にわかります。つまり、走っているときに前輪がどこを通過しているのかが感覚としてわかりやすいという利点があります。

こうした、適正なドライビングポジションと視界の良さがあるため、いつ乗っても、ロードスターは“運転しやすい”という印象を抱きます。走りを楽しむスポーツカーにとって、基本となる部分がしっかりとまじめに作り込まれているというのが、ロードスターの魅力のひとつでしょう。

マツダロードスター(ND)は、速さではなく“人馬一体”の動きを楽しむスポーツカー

スポーツカーというのは言ってしまえば、嗜好品です。人やモノをたくさん運べるわけでもなく、燃費性能に優れるわけでもありせん。そして、嗜好品とはユーザーの好みに応えるものであり、ユーザーの数だけ正解が存在します。スポーツカーで言えば「速ければ速いほど良い」「馬力が大きいほど良い」「エキゾチックなスタイル」など、様々な好みがあります。

しかし、「後輪駆動が良い」という人もいれば、逆に「4輪駆動が良い」というように、相反する好みもあり、すべてのユーザーのニーズに応えるスポーツカーは存在しません。

そういう意味で、ロードスターの目指すのは“人馬一体の走り”です。速さを追求するものもなく、効率を追求するものでもありません。正直、スポーツカーとして、ロードスターは速いわけではありません。そうではなく、ドライバーの意思に忠実に動き、あたかも人とクルマ(馬)が一体になったような走りを目指しているのです。

そのため、ロードスターはドライバーのビックリさせるようなクイックな動きを見せません。もちろん、ダルい!と思うような鈍さもありません。ちょうどよい加速と減速、そしてコーナーリングを行います。それがロードスターならではの走りとなります。

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マツダロードスター(ND)は運転が上手くなったように錯覚させる

鈴木 ケンイチ

モータージャーナリスト。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)

鈴木 ケンイチ