【プロ徹底解説】新型AクラスにはSクラスと同レベルの先進装備を備える!メルセデス・ベンツの安全哲学とは?装備内容とは?

2018年に登場した、メルセデス・ベンツ Aクラス。メルセデス・ベンツのエントリーモデルとしてラインナップされているAクラスですが、「ハイ、メルセデス」と呼べばクルマ側が反応してくれる最新のインフォテイメントシステム「MBUX」を搭載するなど、従来のエントリーモデルとは比べられないほど先進的なモデルに仕上がっています。今回は、外装、内装、安全装備、グレード別の違い、人気カラー、座席や荷室(ラゲージスペース)、オプション装備にライバルまで。などあらゆる視点からAクラスをひも解いていきます。

文・鈴木ケンイチ/写真・萩原文博

Chapter
新型Aクラスは、メルセデス・ベンツSクラスと同等の先進運転支援システムを採用
メルセデス・ベンツの安全哲学。それは実際の交通事故の調査で得られた知見を生かすこと
新型Aクラスは、最新のコネクテッド機能を安全面にも利用

新型Aクラスは、メルセデス・ベンツSクラスと同等の先進運転支援システムを採用

メルセデス・ベンツ Aクラス A200d

最近のメルセデス・ベンツは先進運転支援システムを積極的に採用しており、その充実度は世界最高レベルと言えるほどのもの。そうした姿勢は新型Aクラスにも表れており、コンパクトモデルでありながらも、新型Aクラスは現行Sクラスと同等の先進運転支援システムが用意されています。ただ、残念なのは標準装備ではなく、「レーダーセーフティパッケージ」というオプションで用意されているところでしょう。これは、ステレオカメラを複数のレーザーを組み合わせたもので、アクセルとブレーキだけでなく、ステアリングのアシストまで行ってくれるシステムです。

アクティブブレーキアシスト

そうした先進運転支援システムで、安全を確保する一番の機能が「アクティブブレーキアシスト(歩行者/飛び出し検知機能付き)」でしょう。これは文字どおりに、先行車などの他の車両や歩行者、路上の物体などと衝突しそうになると、自動でブレーキを作動させるもの。他にも渋滞の中を走行中に作動する「渋滞時緊急ブレーキ」や、歩行者との衝突を回避しようというときにステアリング操作をアシストする「緊急回避補助システム」、障害物を前にしたまま間違って発進したときに速度を2㎞/h以下に抑える「ドライブアウェイアシスト」などが用意されています。

メルセデス・ベンツ Aクラス A200d
メルセデス・ベンツ Aクラス A200d
メルセデス・ベンツ Aクラス A200d

また、高速道路で先行車に自動で追従する「アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック(自動再発進機能付き)」には、走行車線内をキープするためのステアリング操作をアシストする「アクティブステアリングアシスト」を併用することができ、さらにシステム作動時はウインカーの操作だけでレーンチェンジが可能となる「アクティブレーンチェンジアシスト」が用意されています。ちなみに、これらの機能が作動中に、ドライバーが寝てしまったり、急病で運転できなくなったときは、自動で緩やかに減速して停止する「アクティブエマージェンシーストップアシスト」という機能も備わっています。

メルセデス・ベンツ Aクラス A200d

他にも車両斜め後ろの死角に他の車両や自転車がいることを知らせる「アクティブブラインドスポットアシスト(降車時警告機能付き)」は、側面衝突の危険があるときは、自動でブレーキを作動させます。それ以外にも、制限速度の標識をカメラで認識し、ドライバーの前のディスプレイに制限速度を表示する「トラフィックサインアシスト」も安全を高める機能として採用されています。

メルセデス・ベンツの安全哲学。それは実際の交通事故の調査で得られた知見を生かすこと

メルセデス 事故調査

いくら先進の運転支援システムが充実していようとも、交通事故を完全に防ぐことはできません。最後の最後にモノを言うのは、パッシブセーフティ。つまり、クルマのボディそのものの安全性能です。その点でも、新型Aクラスは力を入れた開発が行われています。

新型Aクラスは、新設された車両安全技術センター(TFS)が最初に開発したモデルとなります。メルセデス・ベンツは1960年代後半から、実際の交通事故の現場に出かけており、その知見が新型Aクラスの開発に生かされているのです。その結果、ボディシェルは、先代モデルと同等の重量のまま、交通事故に対して高い剛性を実現しています。

メルセデス・ベンツ Aクラス A200d
メルセデス・ベンツ Aクラス A200d

エアバッグに関しては、運転席・助手席のSRSエアバッグ、運転席SRSニーバッグ、SRSウインドウバッグ、運転席SRSサイドバッグは標準装備となります。助手席のエアバッグは、チャイルドシートの有無を検知して自動で作動を停止させる機能が備わっています。

また、歩行者との交通事故のときに、自動で80㎜ほど上昇して衝撃を緩和するアクティブボンネットも安全性を高める装備のひとつとなっています。

 

 

新型Aクラスは、最新のコネクテッド機能を安全面にも利用

Aクラス

新型Aクラスには、通信機器が搭載されており、それを利用したテレマティクスサービス「Mercedes me connect」が標準装備となっています。

「Mercedes me connect」は、クルマから離れた場所からドアのロック・アンロック操作を行う機能や、クルマのステータス(走行距離や燃料計など)の確認、駐車位置の確認などをスマートフォンのアプリで行うというサービスが備わっています。しかし、それだけでなく、安全面でもコネクテッド機能が生かされています。


メルセデス・ベンツ Aクラス A200d

安全のための機能が、交通事故時にコールセンターが事故を検知して消防に通報する「24時間緊急通報サービス」です。車内にあるSOSボタンを押したときも、同じようにコールセンターが消防に通報してくれます。また、クルマの故障時にmeボタンを押すことでツーリングサポートセンターにつながり、サポートを求めることのできる「24時間故障通報サービス」も用意されています。

コネクテッド機能を、利便性だけでなく安全、そして安心のためにも使うのが新型Aクラスの特徴です。

鈴木ケンイチ

モータージャーナリスト。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)

鈴木ケンイチ