メルセデス・ベンツ AクラスセダンとCLAクーぺを徹底比較!それぞれの特徴やスペック・違いを紹介
更新日:2024.09.09
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メルセデス・ベンツの最小グレードであるAクラスに待望のセダンが登場します。このニュースを聞いたときにまず思い浮かんだのが、CLAクラスとの棲み分けについてです。Aクラスのセダンという立ち位置で存在していた感のあるCLAクラスと、Aクラス セダンとの違いを、スペックを比較しながら検証していきましょう。
文・西山昭智
文・西山昭智
Aクラスとは
1997年に発売されたAクラスは、床下に燃料電池を搭載するためのスペースを持つサンドイッチコンセプトを採用し、二重構造となったフロアパネルがのちのち大失態を招くことになってしまいました。メディアの行った通称「エルクテスト(高速でレーンチェンジを行うもの)」において、重心高の高さゆえに転倒してしまったのです。
このコンセプトは2004年に登場する2代目にも引き継がれ、Aクラスは不名誉なレッテルを貼られたまま3代目のフルモデルチェンジを迎えることになりました。
2012年に登場した3代目は、それまでとはまったく異なるスタイルでデビュー。サンドイッチコンセプトと決別し、ボディサイズも欧州BセグメントからCセグメントへと移行。車高を大幅に抑えることで、精悍な雰囲気のハッチバックモデルとして生まれ変わっています。
Cセグメントというライバルの多いグループのなかでも人気が高く、のちにSUV版のGLAクラスもラインナップされることになります。
そんなAクラスに、Aクラス初となる4ドアセダンモデルが登場すると発表されました。
このコンセプトは2004年に登場する2代目にも引き継がれ、Aクラスは不名誉なレッテルを貼られたまま3代目のフルモデルチェンジを迎えることになりました。
2012年に登場した3代目は、それまでとはまったく異なるスタイルでデビュー。サンドイッチコンセプトと決別し、ボディサイズも欧州BセグメントからCセグメントへと移行。車高を大幅に抑えることで、精悍な雰囲気のハッチバックモデルとして生まれ変わっています。
Cセグメントというライバルの多いグループのなかでも人気が高く、のちにSUV版のGLAクラスもラインナップされることになります。
そんなAクラスに、Aクラス初となる4ドアセダンモデルが登場すると発表されました。
CLAクラスとは
Aクラスの派生モデルといえるのが、2013年に発売されたCLAクラスです。4ドアクーペとして先鞭をつけたCLSクラスのコンパクト版として、2013年に北米国際オートショーでデビューしたCLAクラスは、セダンでありながらクーペのようなスタイリングが特徴。
CLSクラスと同様に、2015年にはシューティングブレイクが仲間入りしています。
CLSクラスと同様に、2015年にはシューティングブレイクが仲間入りしています。
Aクラス セダンとCLAクラスのボディサイズを比較
2018年に飛び込んできたAクラス セダン発売のニュースを耳にして、さっそく気になったのがCLAクラスとの違いです。ここでは両者をじっくり比較検証していきたいと思います。
ちなみにAクラス セダンとは、2018年に北京モーターショーで発表したAクラス Lセダンの標準ホイールベース版のこと。ロングホイールベース版のLセダンは中国国内のみでの発売ですが、標準ホイールベース版は全世界で販売されることが正式にアナウンスされています。
Aクラス セダンとCLAクラスのボディサイズは
・Aクラス セダン 全長4,549mm×全幅1,796mm×全高1,446mm ホイールベース2,729mm(本国発表値)
・CLAクラス 全長4,645mm×全幅1,780mm×全高1,430mm ホイールベース2,700mm(日本発表値)
本国発表値と日本でのメーカー発表値のため若干の誤差は生じるものの、全長はAクラス セダンのほうが96mmほど短く、全幅は逆に16mmほどワイド。全高が16mm高くなっているのは、後席の居住性を高めた結果なのかもしれません。
ホイールベースは2,729mmとなっていますが、これはAクラス(ハッチバック)の本国発表値と同じもの。日本での発表値では2,700mmなので、Aクラス セダンとCLAクラスのホイールベースは同じ数値になると思われます。
では、次にエクステリア、インテリアを比較してみましょう。
ちなみにAクラス セダンとは、2018年に北京モーターショーで発表したAクラス Lセダンの標準ホイールベース版のこと。ロングホイールベース版のLセダンは中国国内のみでの発売ですが、標準ホイールベース版は全世界で販売されることが正式にアナウンスされています。
Aクラス セダンとCLAクラスのボディサイズは
・Aクラス セダン 全長4,549mm×全幅1,796mm×全高1,446mm ホイールベース2,729mm(本国発表値)
・CLAクラス 全長4,645mm×全幅1,780mm×全高1,430mm ホイールベース2,700mm(日本発表値)
本国発表値と日本でのメーカー発表値のため若干の誤差は生じるものの、全長はAクラス セダンのほうが96mmほど短く、全幅は逆に16mmほどワイド。全高が16mm高くなっているのは、後席の居住性を高めた結果なのかもしれません。
ホイールベースは2,729mmとなっていますが、これはAクラス(ハッチバック)の本国発表値と同じもの。日本での発表値では2,700mmなので、Aクラス セダンとCLAクラスのホイールベースは同じ数値になると思われます。
では、次にエクステリア、インテリアを比較してみましょう。
AクラスセダンとCLAのエクステリア・インテリアを比較
エクステリア
CLSクラスの系譜を受け継いでいるCLAクラスですが、スタイリングの点ではAクラス セダンのほうがCLSクラスに似ているかもしれません。特に吊り上がったヘッドライトや迫力のあるセンターグリルの顔つきは、Aクラス セダンのほうが貫禄があるかも。
サイドビューは大きな差があり、AピラーからCピラーにかけてクーペのような曲線を描いているのはCLAで、Aクラス セダンはA、Cピラーともに立てられて、後席のヘッドクリアランスを確保しているようなデザインになっています。
サイドビューは大きな差があり、AピラーからCピラーにかけてクーペのような曲線を描いているのはCLAで、Aクラス セダンはA、Cピラーともに立てられて、後席のヘッドクリアランスを確保しているようなデザインになっています。
インテリア
Aクラス セダンとCLAクラスで、もっとも違っているのがインストゥルメントパネルのデザインです。
Aクラス セダンでは7インチまたは10.25インチの液晶ディスプレイが2つ並び、そのなかにスピードメーターやタコメーターなどが表示されるようになっています。これは最新のCLSクラスでも採用されているもので、CLAクラスのそれはひと世代前のものと言わざるをえません。
ほかにもエアコンの吹き出し口やステアリングの形状(Aクラス セダンは正円) など、細かい部分のデザインもかなり異なっています。
Aクラス セダンでは7インチまたは10.25インチの液晶ディスプレイが2つ並び、そのなかにスピードメーターやタコメーターなどが表示されるようになっています。これは最新のCLSクラスでも採用されているもので、CLAクラスのそれはひと世代前のものと言わざるをえません。
ほかにもエアコンの吹き出し口やステアリングの形状(Aクラス セダンは正円) など、細かい部分のデザインもかなり異なっています。
グレードおよびエンジンを比較
2018年8月現在のところAクラス セダンには、A200、A180dの2種類が用意されており、それぞれ1.3L 直4ターボエンジンと1.4L 直4ディーゼルエンジンを搭載しています。ちなみに米国向けとしてA220というグレードがあり、こちらは2.0L 直4ガソリンエンジンを搭載しています。
一方のCLAクラスは、180と220、250の3グレードが用意され、それぞれ1.6L 直4ターボ、2.0L 直4ターボ(220と250)が搭載されています。
一方のCLAクラスは、180と220、250の3グレードが用意され、それぞれ1.6L 直4ターボ、2.0L 直4ターボ(220と250)が搭載されています。
車両価格を比較
EクラスとCLSクラスでは、CLSクラスのほうが少しだけ車両価格が高めに設定されていることを考慮すると、Aクラス セダンとCLAクラスでは、Aクラス セダンのほうが少しだけ低めの価格設定になりそうです。
設計が新しいだけに、Aクラス セダンは、装備、性能、デザインの面で魅力的に映るでしょうし、車格も上に見えるかもしれません。実際に日本での販売価格は未定ですが、Aクラス セダンはトータルで見てもかなりお買い得な1台になるでしょう。
ちなみに、CLAクラスの販売価格は¥4,040,000〜¥5,450,000(2018年8月現在)です。
設計が新しいだけに、Aクラス セダンは、装備、性能、デザインの面で魅力的に映るでしょうし、車格も上に見えるかもしれません。実際に日本での販売価格は未定ですが、Aクラス セダンはトータルで見てもかなりお買い得な1台になるでしょう。
ちなみに、CLAクラスの販売価格は¥4,040,000〜¥5,450,000(2018年8月現在)です。
Aクラス セダン 画像ギャラリー
4ドアクーペという立ち位置から考えれば、スタイリングについてはCLAクラスに分がありそうですが、Aクラス セダンも完成度が非常に高く、洗練された雰囲気にまとめられています。それでいて後席居住性も向上しラゲッジスペースも拡充されるなど、実用面でも十分な性能を持っているであろうAクラス セダンは、CLAクラスの切り開いた市場を侵食してしまうかもしれません。
ただしCLAクラスは、ホイールベースを拡大してファストバックになるという情報もありますので、新型に期待してみるのも良さそうですね。
ただしCLAクラスは、ホイールベースを拡大してファストバックになるという情報もありますので、新型に期待してみるのも良さそうですね。
西山昭智
大学卒業後自動車雑誌の編集部へ入社。アメリカ車を皮切りに輸入中古車やスーパーカー専門誌の編集部を経て独立。現在も紙媒体の自動車雑誌で編集および執筆を行なっている。正規販売ディーラーや中古車専門店などに取材を行なうことが多く、現場でしか聞けない業界の裏話的なものも取り扱い中。好きな車はフランス車。