【メルセデス・ベンツ AクラスvsアウディA3】ドイツのプレミアムなハッチバック車をモータージャーナリストが徹底比較!

コレデチャンネル A3 Aクラス

日本車ならトヨタ・カローラ、輸入車ならフォルクスワーゲン・ゴルフなどに代表される、世界で最もスタンダードなカテゴリーと言えるのが、全長4mちょっとのいわゆる“Cセグメントカー”。

そこに属するドイツのプレミアムなハッチバック2台、中古車市場でも人気の高いメルセデス・ベンツAクラスとアウディA3を徹底比較してみよう。

河西啓介|かわにし けいすけ

「NAVI CARS」「MOTO NAVI」「BICYCLE NAVI」などの編集長をつとめ、その後フリーランスの編集者、モータージャーナリストとして活動。自動車のハードウェア面だけでなく、衣・食・住を含めたライフスタイル商品として捉えるという視点を重視する。同時にアーティスト、タレントとしての活動も行っており、テレビ、ラジオ、イベントなどへの出演も多い。

河西啓介
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メルセデス・ベンツ AクラスとアウディA3の比較解説を動画で観る
メルセデス・ベンツAクラスってどんなクルマ?
アウディA3ってどんなクルマ?
ボディサイズ、居住性、荷室の広さの違いは?
室内のデザイン、装備の違いは?
どんな人にお薦めなのか?

メルセデス・ベンツ AクラスとアウディA3の比較解説を動画で観る

メルセデス・ベンツAクラスってどんなクルマ?

高級車メーカーとして知られ、中型サイズ以上のモデルのみをつくっていたメルセデスが、初のコンパクトカーとなる「Aクラス」を発表したのは1997年。

初代Aクラスは全長わずか3.6m、いっぽう全高は1.6mというトール(背高)ワゴンだった。

メルセデス初のFF(前輪駆動)車であることに加え、当初は電気自動車として開発されたため、バッテリーや燃料電池を床下に積むための「サンドイッチコンセプト」と呼ばれる二重フロア構造を採用するなど、とても先進的なモデルとして注目された。

大きな変化があったのは2012年に登場した3代目のとき。トールスタイルをやめ、一般的なフロア構造を採用するスポーティーなハッチバックへとモデルチェンジ。

同時にボディサイズも拡大し、VWゴルフをはじめアウディA3やBMW1シリーズなどと同じ、いわゆるCセグメントに属するモデルとなった。

現行モデルとなる4代目はさらにボディを拡大し、装備も充実させ、プレミアムなハッチバックとしてのキャラクターを強めている。

アウディA3ってどんなクルマ?

※画像は2代目

“クワトロ”と呼ばれる四輪駆動モデルに代表されるように、「技術による前進」を掲げてきたアウディが、1996年に発売した初の小型ハッチバックモデル。

それまでのアウディは縦置きエンジンのFF(前輪駆動)をベースとしていたが、A3はフォルクスワーゲン・ゴルフⅣと共同開発されたため、より一般的な横置きエンジンFFというレイアウトをとっている。

A3のコンセプトは“小さな高級車”で、最初はベーシックな3ドアモデルからスタート、2代目から5ドアモデルをアウディ独自の「スポーツバック」と呼ぶようになった。


2013年に3代目、2020年に4代目へとモデルチェンジ。いずれもプラットフォームはVWゴルフと共通だが、A3はデザインや先進的な装備などでよりプレミアムなキャラクターに位置づけている。

今回取り上げるのは3代目の後期型となる2019年モデル。

ボディサイズ、居住性、荷室の広さの違いは?

初代は全長3.6mという小ささだったAクラスだが、4代目となる現行モデルは全長4420mm✕全幅1800mm✕全高1420mmと、長く、幅広く、背の低いスポーティーなハッチバックスタイルに。

とはいえ絶対値的にはコンパクトで(幅はやや広いが)、街なかでも扱いやすいサイズに収まっている。

3代目に対し全長で120mm、ホイールベースで30mm延びており、そのぶん室内空間も広がっている。

とくに後席の居住性は向上し、大人が座っても充分な余裕がある。

荷室容量も先代より29L大きい370Lへと拡大された。

3代目のアウディA3は7代目VWゴルフと共通の「MQB」プラットフォームを採用。3ドアモデルは日本未導入で、5ドアのスポーツバックと4ドアのセダンがある。

スポーツバックのボディサイズは全長4310mm✕全幅1780mm✕全高1425mmと先代よりわずかに拡大されたが、Aクラスと較べると若干コンパクトだ。

またホイールベースは2636mmと、Aクラス(2730mm)に較べ約100mm短いため、後席の居住空間、とくに足もとにはじゃっかん窮屈さを感じる。

いっぽう荷室容量は380LとAクラスを上回る。

ボディサイズ、居住性、荷室容量なども含めたユーティリティについて、AクラスとA3はほぼ互角といってよいだろう。

室内のデザイン、装備の違いは?

メルセデス・ベンツAクラス、アウディA3とも“プレミアム”を売りにしているコンパクトハッチ。となればもちろんインテリアの質感、装備の充実度などが気になるところだ。

ひとつ断っておかなければならないのは、今回比較する2台は年式こそ近いが(Aクラスが2020年式、A3が2019年式)、クルマとしての世代はひとつズレているということ。

Aクラスは2018年に登場した4代目、対してA3は2013年に登場した3代目なのである。

それを鑑みても、やはりAクラスの装備の充実度は圧倒的だ。

全モデルに液晶デジタルメーターとインフォテイメント画面が繋がったワイド液晶が標準装備され、アダプティブ・クルーズコントロール、ステアリングアシスト、レーンチェンジアシスト、ブラインドスポットアシストなどを備えるメルセデス最新の安全デバイス「レーダーセーフティパッケージ」も全車に設定される。

また「ハイ、メルセデス」という音声で起動するAIによるインフォテイメントシステム「MBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)」もAクラスで初採用されている。

いっぽう“先進性”を売りとするアウディのA3も、メーターパネル内にナビ画面やインフォテイメントシステムなどの情報をデジタル表示する「バーチャルコックピット」や日本で発売されるクルマとして初めてWi-Fiを搭載するなど、あたらしいデジタルテクノロジーを積極的に採り入れている。

また2017年のマイナーチェンジ以降はアダプティブ・クルーズコントロールや自動ブレーキなどが標準装備された。

インテリアの質感はAクラス、A3ともCセグメントのモデルとしては抜群に高く、上位クラスのモデルにも引けをとらない。

だがテイストはかなり異なっており、タービンをイメージしたエアアウトレットのデザインやアンビエントライトなどでかなり未来的かつきらびやかなAクラスに対して、A3はとてもコンサバティブであえて言うなら“大人しい”印象だ。

このあたりは好みにもよるが、インパクトがありワクワクさせてくれるのはAクラスと言えるだろう。

どんな人にお薦めなのか?

メルセデス・ベンツAクラスとアウディA3、どちらもドイツのプレミアム・コンパクトとして長い歴史を持ち、高い人気を誇るモデル。じっさいにはこれにBMW1シリーズを加えた3台がガチの競合相手と言えるだろう。

中でもAクラスは内外装デザインや装備などを含め、高級化が著しく、質感の高さや装備の充実度という点では一歩抜け出している。

いっぽうのA3はVWゴルフとプラットフォームを共有するということから、完全なる独自路線を敷くことはできず、強い個性を出すことが難しいというお家の事情がある。

つまりプレミアムなコンパクトハッチとしての“商品性”ではAクラスに軍配が上がるが、とはいえA3にも決して不足な部分はない。

コンサバティブなデザインやテイストを好む人にとっては充分に魅力的だろう。また“中古車えらび”という点で考えるなら、やや割高なAクラスに対し、A3は年式によってはリーズナブルに購入できる可能性がある。

エンジン特性やハンドリングなど走らせたテイストに関しても、Aクラスはシャープでスポーティー、A3は穏やかで落ち着いた乗り味、という違いがある。

パーソナルユースなのかファミリーユースなのか、それぞれの好み、使い方、予算などによって最適な選択は変わってくるだろう。

今回取材させていただいたAクラスとA3の解説動画は、Youtube「コレデチャンネル」で公開されています。

両車の違いは一体どこにあるのか、河西啓介、相沢菜々子が迫ります。

さらに特別ゲストとして、ユニバース名古屋のスタッフさんもご出演。

ぜひご覧ください。

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