新型フィットのデザインは柴犬!?心地よさを徹底的に追求した実力を試乗レビュー!

なんか柔らかくなったな。3度目のフルモデルチェンジで4世代目となり、「フィット4」と呼ばれる新型フィットに対する、ボクの第一印象だ。エクステリア担当のデザイナーによると、新型フィットのデザインのモチーフは「柴犬」なのだという。
文・工藤 貴宏
秋田犬の人懐っこくて賢い性格をクルマのデザインで表現?
といっても柴犬の姿をクルマにしたら新型フィットになったというわけではなく、柴犬の人懐っこくて賢い性格をクルマのデザインで表現したらこういうスタイルになったのだとか。たしかに、親しみやすい雰囲気を持っている。ヘッドライトもサイドウインドウのフォルムも、優しい曲線で描かれているのがいい。
たとえば先代のフィットは、なんだか「頑張っている感」みたいなものがエクステリアデザインにもあった。それはそれで悪くないけれど、新型の優しい感じもいいと思う。
ちなみに、担当のエクステリアデザイナーは現行型のシビックやシビックタイプRも担当していたのだとか。ああいった、見るからに戦闘力の高そうなバキバキのデザインから、ほぼ180度テイストの異なる新型フィットのようなゆるふわデザインまでこなせるデザイナーの幅広さと奥深さはさすがとしかいいようがない。
モーター駆動とエンジン駆動のいいとこどりをしたパワートレイン!
そんな新型フィット、パワートレインはガソリンエンジンとハイブリッドの2本立てで、ハイブリッドが主力というのは従来通りだ。しかし、その中身はかなり変わった。まずガソリンエンジンは1.5Lを廃止して、1.3Lに一本化。
いっぽうハイブリッドは、従来フィットに搭載していたハイブリッドシステムをやめ、新たに「e:HEV」という名称を付けた新タイプとしている。エンジン排気量は1.5Lで、ベースとなっているのはインサイトに搭載しているシステム。
これまでの名前でいうと「スポーツハイブリッドi-MMD」だ。エンジンは高速領域を除いて発電機に徹し、駆動力を生み出すのはエンジンで発電した電気でまわるモーター。
だからEVと同じ感覚の走行フィールを生み出し、モーターの効率が悪くなる高速域になるとエンジンが機械的に駆動輪へつながり、エンジンの力を駆動力として使うことになる。超シンプルに言ってしまえば、モーター駆動とエンジン駆動のいいとこどりをして効率を追求したユニットだ。