新型ホンダフィットの荷室&収納をレビュー!荷室容量やラゲッジの広さ、使い勝手を詳しく解説!

ホンダ フィット FIT 吉川

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2020年2月に3代目を迎えた新型ホンダフィット。今、コンパクトカー市場でトヨタから販売されている新型ヤリスと共に話題沸騰中で、荷室、収納や使い勝手など気になっているユーザーの方も多いはず。今回は、新型ホンダフィットの荷室&収納に注目し解説します。

文:自動車ジャーナリスト 吉川賢一/写真:エムスリープロダクション 鈴木祐子

吉川 賢一|よしかわ けんいち

モーターエンジニア兼YouTubeクリエイター。11年間、日産自動車にて操縦安定性-乗心地の性能技術開発を担当。次世代車の先行開発を経て、スカイラインやフーガ等のFR高級車開発に従事。その後、クルマの持つ「本音と建前」を情報発信していきたいと考え、2016年10月に日産自動車を退職。ライター兼YouTube動画作成をしながら、モータージャーナリストへのキャリア形成を目指している。

吉川 賢一
Chapter
新型ホンダフィットの収納レビュー!運転席周りの収納はやや少なめ?
新型ホンダフィットの荷室レビュー!後席シートバックを倒した際の広さはフィットの魅力
新型ホンダフィットの荷室エリアの幅や奥行、そして高さなどを実測した結果は以下の通り
新型ホンダフィットCROSSTARで気になった荷室の使い勝手を解説

新型ホンダフィットの収納レビュー!運転席周りの収納はやや少なめ?

シンプルで見晴らしの良いフィットの前席には、収納がいくつかあります。ドリンクホルダーは、運転席側にはステアリングホイールの右側とドアポケットの2カ所、助手席側はエアコン吹き出し口の前側とドアポケットにあります。

助手席側のダッシュボードには、触感の良いソフトパットの蓋の収納ボックスがあります。ティッシュBOXのケースが入る程度の大きさですが、使いやすいところにあります。
また、電子制御パーキングブレーキが標準装備となったことで、センターコンソール付近はサッパリとしたデザインになりました。

そのおかげで、シフトノブの前側には、財布程度が置けるスペースと、後ろ側にはカバンも置けるような、細長いテーブルコンソールがあり、ちょっとした荷物や、財布、携帯電話、コインなど、気軽に荷物を置くことができます。

なおUSB充電口は、運転席側に1口、センターコンソールの後ろ側に後席用の2口があります。

新型ホンダフィットの荷室レビュー!後席シートバックを倒した際の広さはフィットの魅力

フィットのVDA方式のカーゴエリア容量は330L(床下収納を含む)。荷室エリアの幅や奥行、そして高さなどを実測した結果は以下の通りです。

新型ホンダフィットの荷室エリアの幅や奥行、そして高さなどを実測した結果は以下の通り

ホンダ・フィット(FIT) フィットe:HEV ノートe-POWER
VDA方式 330L(床下収納を含まない場合308L) 330 L
地面から、荷室までの高さ 600mm 650mm
荷室入口の最大幅 1100mm 980mm
荷室の最大幅 1160mm 1160mm
荷室の奥行 700mm 650mm
荷室入口の高さ 850mm 750mm
後席シートバックを倒した奥行 1550mm 1550mm
後席シートバックを倒した際の奥行きや、荷室の最大幅は、フィットもノートも同じですが、フィットは、荷室入口の最大幅がノートより100mm以上広く、地面から荷室までの高さも50mmほど低くなっており、大きく重たい荷物を積み込む際には、フィットのほうが積み込みしやすい、といえます。

さらには、荷室床面が、低いままフラットになるのもポイントです。 

これは、後席シートバックを倒した際、後席の尻下クッションが、後席足元へ格納されるように移動するためです。ヴェゼルやN-BOXなど、ホンダ車でよく見られるこの機構は、荷室容量の確保に絶大な効果をもたらしています。

また他社車の場合、後席シートバックと荷室入り口の段差をなくすため、デッキボードを付けたり、2段底にしていたりと、スペースを犠牲にしていましたが、フィットにはそうした対策をせずとも、大きな荷物を積み込むことができます。このパッケージングの良さは、フィットの魅力であり、非常に優れた設計がされている、といえるでしょう。

新型ホンダフィットCROSSTARで気になった荷室の使い勝手を解説

アウトドア志向に合わせたグレードであるフィットCROSSTARは、専用バンパーやホイールアーチ、リアバンパーを装備したモデルです。そのため、キャンプやスキーのような、荷物を積む機会が多く想定されます。しかし、フィットの荷室には、荷崩れ防止のためのネットや、固縛用のロープを引っかけるフック口がありません。

ちなみに、同じくSUVタイプのコンパクトカーである、ロッキー/ライズには、荷室にフック口が付けられています。アウトドアシーンでの使い方を想定できていたのでしょう。荷室に関してここまでパーフェクトだったフィットですが、5グレードで共通のインテリアで済ますため、設計的に諦めたのかもしれません。
この優れた積載能力は、フィットの魅力のひとつです。長年続けてきたセンタータンクレイアウトや、軽自動車の経験を経て、効率の良いパッケージングを追求してきたホンダならではのメリットだと思います。外観の大きさからは想像つかない収納力は、良い意味で期待を裏切ってくれました。

次回はいよいよ、高速道路や一般道路、ワインディングなど、ロードインプレッションをレポートしていきます。

 

 
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