日産 セレナe-POWERハイウェイスター ③後席足元段差は45cm!どれだけ使いやすいか測ってみました【新型車インプレッション】

2019 日産 セレナ ハイウェイスター e-power

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全長4.77m、全高1.8mを超える大型ボディーのセレナ。3列シートを持つミニバンだけに、車室内の使い勝手は非常に高いものがあります。

とはいえ、人によって使いやすさは異なります。そこで、運転席や後席シートへの乗り込みのしやすさ、荷室への荷物の積み下ろしのしやすさなど、気になる所を色々と測定してみました。今回は、クルマを実測して分かった、セレナハイウェイスターの使い勝手の良さについてご紹介します。

文・吉川 賢一

吉川 賢一|よしかわ けんいち

モーターエンジニア兼YouTubeクリエイター。11年間、日産自動車にて操縦安定性-乗心地の性能技術開発を担当。次世代車の先行開発を経て、スカイラインやフーガ等のFR高級車開発に従事。その後、クルマの持つ「本音と建前」を情報発信していきたいと考え、2016年10月に日産自動車を退職。ライター兼YouTube動画作成をしながら、モータージャーナリストへのキャリア形成を目指している。

吉川 賢一
Chapter
荷室スペースの広さや使い勝手は?
3列目の使い勝手は?
2列目の使い勝手は?
運転席周りの使い勝手は?

荷室スペースの広さや使い勝手は?

セレナのラゲッジスペースは、「ミニバンクラスNo.1の広さ」を誇る (1.2-2.0Lクラスの7/8人乗りミニバン2019年8月 日産調べ)。

とはいえ、自動車メーカーの数字は、最も良い条件で測った数字を持ってきているため、シートアレンジをしたら意外と狭くなったり、跳ね上げの3列目を畳むとスペースが減ってしまったりと、がっかりしかねません。

バックドアを全開にした状態で、開口部の下側の幅は約100cm、高さは100cm、奥行きは35cmほどです。真後ろから見ると、ちょうど、正方形の様な大きさが広がります。

もっとも横幅が広い部分は110cm程ですが、下から30cmほど高い位置になるため、110cmの長さの荷物は、そのまま横向きでは積み込めません。
また、地面から荷室床面までの高さは55㎝と膝上程度の高さ、かつバンパーと荷室がフラットな高さになっていますので、荷物の積み下ろしは非常にやりやすいです。
3列目を跳ね上げて畳んだ状態だと、両脇に3列目シートの厚みが出っ張るため、幅は70cm程となり、奥行きは160cm程度になります。冷蔵庫やソファーなど、大型なものを運ぶ際は、幅に注意をした方が良いでしょう。

3列目の使い勝手は?

3列目シートに乗り込む際、2列目シートを前方へ移動させますが、その際の足元段差は、ステップまでが40cm、床面までは55cm程度です。ステップがあるおかげで、小さな子供や足の悪い方でも、非常に乗り込みやすく感じられると思います。
また、2列目シートを前方にスライドさせて開く幅は40cm程度ありますので、乗り込むには十分な幅が確保されています。なお、地面から、2列目シートの間口までの高さは170cmほど。ライバル車に比べて全高が高いセレナですので、十分な高さも確保されています。
3列目の居心地は、見た目以上に良く感じます。シート脇には両側にUSB充電口が設置され、またドリンクホルダーも片側に2個付いていますので、ドリンクとスマホなどの小物を入れておくことができます。

また、前方2列目シート背もたれに、テーブルも設置されています。足元のスペースも必要十分に確保されていますので、窮屈さは感じません。3列目からでも2列目ドアを開け閉めするスイッチが付いているとはいえ、3列目は窓が開かないなど圧迫感は感じやすいです。

2列目の使い勝手は?

2列目のドアは約80cm、両側ともオートオープナーで開き、オートクロージャ―で閉まります。2列目シートの周りは非常に広いスペースがあり、膝の前も30cmはあります。もちろん、左右の席ごとにドリンクホルダーとUSB充電口を完備。1列目シートの背もたれにテーブルも設置されています。

この広さ、そして解放感は、セレナがもつ最大の魅力です。

運転席周りの使い勝手は?

1列目のシートは、クッション性が良く、交差点ですこし急なハンドル操作をしても、身体が横に流されることが無い程度に、サイドサポートが支えてくれます。運転席の頭上スペースは17cmと十分な広さがあると言えます。
後席と同様、地面からの高さ40cmの位置にサイドステップが付いており、乗り込みは非常にしやすくなっています。フロントドアは大きく開きますが、前後方向の幅は90㎝程度と比較的小さいため、ショッピングセンターなどの狭い駐車場であっても、乗り降りにはさほど気を使いません。
フロントガラスの幅は140cm、高さも100cmほどもあり、運転席からの前方視界は良好です。また、死角も少なく、運転席からの視界は広く確保されています
運転席周りにも収納が多々あります。ステアリングホイールの奥に広めの収納エリア、右下には小物入れ、センターコンソール、インパネ中央の収納ボックス、ドアにはドリンクホルダーと収納エリアなど。収納が余ってしまうほどに、多くの場所があります。
さすが、2018年の販売台数No.1のクルマです。使い勝手の良さに、驚かされました。多人数で旅行に出かけても、皆が快適に移動できるシーンが浮かびます。次回は、このセレナに乗って、高速道路や一般道路、ワインディングを試乗してきましたので、その様子についてレポートしていきます。
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