後席シートアレンジで使われる数字の意味とは?
更新日:2024.09.09
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SUVなどのハッチバック車では、後席の背もたれを畳むことでラゲッジルームを拡大できる機能は、よほどの高級モデルを除くと、ほとんどのクルマに装備されています。廉価な軽自動車やコンパクトカーでは、一体可倒といって後席の背もたれがただ畳めるだけとなっていることが多いのですが、いまどきは分割可倒式といって後席の背もたれを左右分割して倒せるようになっているクルマが増えています。
文・山本晋也
文・山本晋也
「数字:数字」という比で表現する
そうした分割可倒式の形状を示すのに「●:●」という比で表現することがスタンダードです。たとえば左右が同じ比率で分割可倒できる場合は「5:5」と記します。また、背もたれの片側が少し大きくなっている場合は「6:4」や「7:3」とった表記が使われます。仮に後席が3人掛けだとすると、「5:5」の等分割では片方を倒しただけで後席には1名しか座れなくなりますが、「7:3」や「6:4」の場合は小さい方の背もたれを倒せば、後席に2名が座ることができるケースもあります。逆に、大きな方を畳むことで後席1名乗車+大きな荷物といった使い方もできます。
さて、リアシート背もたれの分割は一か所とは限りません。「4:2:4」といった具合に三分割になっているクルマもあります。こうしたシートであれば、中央だけを畳むことで、長尺物を積みつつ、後席左右に人が乗ることも可能です。トランクスルー感覚で利用できるため便利ですが、わりあいに高価格帯のクルマでしか採用例は見かけません。スバルのステーションワゴン「レヴォーグ」は2017年の年次改良において後席を4:2:4分割に進化させています。このように後席の使い勝手はマイナーチェンジで変わることもあるので、とくに中古車の購入時には事前のリサーチや実車によって確認したい項目です。
全体を10とするのが習わし
ところで、単純に比率で表現するのであれば、「5:5」ではなく「1:1」でもいいですし、「6:4」を「3:2」としてもいいわけですが、背もたれの分割を示す場合には全体を10とするのが習わしとなっています。そのほうがわかりやすいということなのでしょう。また、分割線がどこにあるのかは無視する傾向にあります。右が6、左が4の比率でも、逆に右が4で左が6の比率でも「6:4」と表記することが多いようです。右ハンドルの国産車ではラゲッジルームから向かって左側 (助手席側)が「6」になっていることが多いのですが、左ハンドルを基準したモデルでは右側が「6」になっているケースもあります。
4:2:4はトランクスルー感覚
さて、リアシート背もたれの分割は一か所とは限りません。「4:2:4」といった具合に三分割になっているクルマもあります。こうしたシートであれば、中央だけを畳むことで、長尺物を積みつつ、後席左右に人が乗ることも可能です。トランクスルー感覚で利用できるため便利ですが、わりあいに高価格帯のクルマでしか採用例は見かけません。スバルのステーションワゴン「レヴォーグ」は2017年の年次改良において後席を4:2:4分割に進化させています。このように後席の使い勝手はマイナーチェンジで変わることもあるので、とくに中古車の購入時には事前のリサーチや実車によって確認したい項目です。