スカイラインだけじゃない!4灯丸型テールランプを持つ国産車6選【2025年最新】

スカイラインGT-R R33

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かつて日産 スカイラインの象徴といえば、ボディ側面のサーフラインと4灯式の丸型テールランプでした。その存在感は絶大で、「4灯丸型テールじゃなければスカイラインじゃない」とまで言う熱狂的なファンもいるほどです。

とはいえ、スカイライン以外にも4灯の丸型テールランプを備えた国産車が存在しました。この記事では、2025年時点の最新情報を交えながら、スカイライン以外で丸型テールランプを採用した国産車6台をゆっくり丁寧にご紹介します。

CARPRIME編集部

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Chapter
丸型テールランプの車その①|トヨタ クラウン アスリート(180系〜210系)
丸型テールランプの車その②|ホンダ シビック 8代目(FD型)
丸型テールランプの車その③|日産 ラングレー 3代目(N13型)
丸型テールランプの車その④|マツダ RX-8(後期)
丸型テールランプの車その⑤|マツダ オートザム AZ-1
丸型テールランプの車その⑥|三菱 タウンボックス 初代
豆知識:丸型テールランプにまつわるトリビア
なぜスポーツカーに多いのか?
ドーナツ型と丸型の違い
コストとの戦い
いつの時代も目を惹く丸型テールランプの魅力

丸型テールランプの車その①|トヨタ クラウン アスリート(180系〜210系)

実は日産スカイラインは2001年発売の11代目(V35型)で一度、伝統の丸型4灯テールランプを捨て、過去との決別を図りました。

ところがその2年後、トヨタがクラウンの大幅モデルチェンジを行い、「ゼロクラウン」と呼ばれる12代目(S180系、2003年登場)のアスリート系グレードで4灯丸型テールランプを採用したのです。

当時「スカイラインが捨てた伝統をクラウンが拾った」と話題になり、若々しく生まれ変わったデザインと相まって大きな注目を集めました。

クラウン アスリートの丸型テールランプデザインはその後も受け継がれ、14代目(S210系、2012年~2018年)まで「アスリートの証」として定着しました。

残念ながら15代目以降のクラウンでは丸型テールは姿を消しましたが、それまでの約10年以上にわたりクラウン アスリートの個性を際立たせたデザインとして記憶されています。

丸型テールランプの車その②|ホンダ シビック 8代目(FD型)

2005年にデビューした8代目ホンダ シビック(FD型)も、4灯式の丸型テールランプを特徴として採用しました。

初代発売から数えて8代目となるFD型シビックは、前年までのシビックよりボディサイズを拡大し、デザインを一新しています。これは2001年により小型のフィットが投入され、シビックがミドルクラスへとポジションを移した背景がありました。

その新デザインの目玉の一つが、リア左右に2灯ずつ配された丸型テールランプだったのです。

当時としては珍しいデザインで、「シビックがまるでミニ・スカイラインみたいだ」と話題になりました。結果的にこの4灯丸型テールランプは8代目FD型シビック限りの意匠となり、次の9代目以降は通常のデザインに戻っています。

しかし、その大胆なデザイン刷新は今でも語り草であり、中古車市場でもFD型シビックは根強い人気を保っています。

丸型テールランプの車その③|日産 ラングレー 3代目(N13型)

1980年代、日産の小型車ラングレー(3代目・N13型)は、4灯丸型テールランプでスカイラインのDNAをアピールしたユニークな存在でした。

ラングレーはもともと日産プリンス店で販売されたパルサーの姉妹車で、初代(1980年発売)から広告コピーに「スカイライン」を想起させる表現を使っていた経緯があります。

そして1986年登場の3代目N13型では、「スカイラインズ・ミニ」(小さなスカイライン)というキャッチコピーとともに、リアに4灯式の丸型テールランプを採用しました。

もっとも、ラングレーの丸型テールランプはスカイライン伝統のドーナツ形(内側が輪のように光るタイプ)ではなく、文字通りの丸ライトでした。

デザイン的にはシンプルですが、当時の大衆車としては異色の4灯テールであり、スカイラインの弟分的な存在感を放っていました。

ラングレーは1990年代前半に姿を消しましたが、そのスカイラインへのオマージュとも言える演出は、日産ファンの記憶に今なお残っています。

丸型テールランプの車その④|マツダ RX-8(後期)

マツダのロータリースポーツカーRX-8も、2008年3月のマイナーチェンジ(後期型)で4灯丸型テールランプを採用しました。

RX-8は2003年に発売され、当初のテールランプは丸ではありませんでしたが、後期型でデザインを刷新し、リアコンビネーションランプを左右各2灯の丸型に変更しています。これにより、かつての名車RX-7やコスモを彷彿とさせるクラシックかつスポーティな雰囲気をまといました。

RX-8は2012年6月に生産終了となりましたが、その後継となるロータリーエンジン搭載スポーツカー、通称「RX-9」の噂が現在も根強くあります。

2023年のジャパンモビリティショーで発表されたコンセプトカー「マツダ アイコニックSP」も重なり合う円形のリアライトを備えており、往年のスポーツカーらしい丸型テールが採用されました。

報道によれば、マツダは縦置き2ローターの電動ロータリースポーツを開発中で、「RX-9」のワールドプレミアは2025年秋との噂もあります。未来のマツダ車にも、この4灯丸型テールランプの伝統が受け継がれるかもしれません。

丸型テールランプの車その⑤|マツダ オートザム AZ-1

1992年に発売されたマツダ オートザム AZ-1は、日本で唯一のガルウイングドアを持つ軽自動車として知られています。

小さなボディにスズキ製3気筒ターボエンジンをミッドシップ搭載し、まさにミニチュア版スーパーカーのような存在でした。発売当時はバブル崩壊直後もあり不遇でしたが、近年になって軽スポーツカー人気の高まりとともに再評価されつつあります。

AZ-1のリアにも丸型テールランプ(左右各1灯ずつ丸目)が採用されており、小さいながら迫力のあるリアビューを演出していました。

発売からすでに30年以上が経過し、生産台数も少なかったため現在中古車は極めて希少です。限定モデルでは400万円近くまで価格が高騰するケースもあり、当時の新車価格(約150万円)を大きく超えるプレミアが付いています。

軽自動車の常識を超えた1台として、AZ-1はその丸型テールランプとともに語り継がれているのです。

丸型テールランプの車その⑥|三菱 タウンボックス 初代

意外なところでは、軽ワンボックス車の初代三菱 タウンボックス(1999年発売)も4灯丸型テールランプを備えていました。

タウンボックスはエンジンを運転席下に搭載したキャブオーバータイプの軽ワゴンで、リアのコンビネーションランプに上下独立の丸型4灯を採用したのです。

左右2連の丸型レンズを左右に備え、各レンズは上下で機能が分かれた4灯式ランプが並ぶ独特のリアデザインは、軽商用車には珍しく、「タウンボックスの特徴」として見る人に強い印象を与えました。

この初代タウンボックスは2011年まで生産され、その後一旦廃止されましたが、2014年以降は他社OEM供給により名前が復活しています。

ただし、丸型4灯テールランプの採用は初代限りで、2代目以降は一般的なテールライトデザインに改められました。それだけに、初代タウンボックスの丸型テールランプは現在でもマニアの間で語られるレトロで個性的な意匠となっています。

豆知識:丸型テールランプにまつわるトリビア

マツダ RX-7

マツダ RX-7

なぜスポーツカーに多いのか?

丸型テールランプがスポーツカーや高性能車に多く採用されるのには、デザイン上の理由だけでなく、機能的な意味合いもあります。円形は、どの角度から見ても同じ形に見えるため、後続車からの視認性が高いという利点があります。

また、レースの世界では、軽量化のために余分な装飾を削ぎ落とした結果、ランプがシンプルな円形になることが多く、その「機能美」がスポーティなイメージとして定着した、という説もあります。

ドーナツ型と丸型の違い

スカイラインの丸型テールランプは、ブレーキを踏むと外周がリング状に光る、通称「ドーナツ型」として有名です。これは、後続車にブレーキランプであることを明確に伝えるための工夫でした。

一方、記事で紹介したクラウンやシビックなどは、円全体が光るシンプルな「丸型」を採用しており、同じ円形でもメーカーの思想によって細かなデザインが異なっています。

コストとの戦い

実は、丸型テールランプは製造コストの面で不利になることがあります。四角いテールランプに比べて、ボディパネルのプレス成形や部品の取り付けが複雑になりがちだからです。

スカイラインがV35型で一度丸型をやめたのも、コストや生産効率を重視した結果と言われています。それでもなお丸型テールランプを採用する車は、デザインへの強いこだわりを持っている証拠と言えるでしょう。

いつの時代も目を惹く丸型テールランプの魅力

以上、丸型テールランプを持つ国産車6車種を紹介しました。スカイライン以外にも、実に多彩なジャンルの車で4灯丸型テールランプが採用されていましたね。

なお他にも、例えば国内ではマツダ RX-7(FC/FD型)や初代ファミリアロータリークーペ、ホンダ インテグラ タイプR(初代DC2型の後期)、トヨタ ハリアー(初代後期型)などが4灯の丸目テールを採用していました。

また海外に目を向ければ、フェラーリ各モデルやシボレー コルベットなど、長年にわたり丸型4灯テールランプをデザイン上の伝統として継承してきたスポーツカーも存在します。

やはり丸いテールランプが4つ並んだリアビューはいつの時代でも人目を惹きつけるものがあり、その普遍的な魅力は今も色褪せないようです。
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