スズキ 新型ジムニー/ジムニーシエラはなぜ人気?乗り心地は大丈夫?

スズキ ジムニー 2018(塚田勝弘撮影)

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ジムニーは1年待ち、生産台数が少ない登録車のジムニーシエラに至っては2年ともいわれる納車待ちという噂も流れた。もちろん、最長でという但し書きがつくはずで、グレードやカラー、仕様によっては半年から1年待ちくらいで納車されるのではないだろうか。筆者も発売直後にディーラーを訪れたが、少なくても半年、シエラの仕様によっては「1年くらいは……」という話だった。しかし、一部では2019年1月から増産するという報道も流れている。いずれにしても何らかの手が打たれるはずだ。

文/写真・塚田勝弘

塚田 勝弘|つかだ かつひろ

自動車雑誌、モノ系雑誌の新車担当編集者を約10年務めた後に独立し、フリーランスライターとしても10年が経過。自動車雑誌、ライフスタイル雑誌、Web媒体などで新車試乗記事やカーナビ、カーエレクトロニクスなどの記事を展開している。

塚田 勝弘
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スズキ ジムニー/ジムニー シエラは男女、若年層にも人気
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これほどの人気なのは、従来からのファンの買い替えだけでなく、新規顧客を集めているからで、デザインやカラーといった女性にも受けそうな要素に加えて、男性には本物感(道具感)が刺さるということもあるだろう。

先代からの乗り替えであれば、オンロード、オフロードともに乗りやすくなったと評価されるはずで、とくにジムニーシエラが1.5Lに排気量を拡大した恩恵は大きく、高速道路を含めてロングドライブも苦もなくこなしてくれそうだ。
ただし、ジムニー/ジムニーシエラの走りを理解していることが前提で、リジッドアクスルのサスペンションの乗り味は、スズキ ハスラーのような独立懸架式のストラット(軽自動車にも多いシンプルな構造)などとは異なり、やはり固定車軸らしく、典型的なクロカン系4WDらしい乗り心地。つまり、タイヤとアクスルが一体に動くヒョコヒョコとした乗り心地になるのは必然といえる。

さらに、ステアリングボックスは一般的なラック&ピニオン式ではなく、ボールナット式。現代の基準からすると、一般的なラック&ピニオン式と比べると、直進安定性で不利になりやすく、逆に応答性に優れ、ドライバーの意に沿ったラインを描きやすい利点がある。
ジムニー/ジムニーシエラも例に漏れず、こうしたクルマに慣れていない、あるいは、ぼんやりと運転していると、「真っ直ぐ走らない!」と思うかもしれないし、逆に好きな人にはこの操舵感が「これこれ!」となるのではないだろうか。

もちろんこれは、少しの運転ミスが大きな事故になりかねないオフロードや雪道、林道などでは、とくに緊張感を持って運転する必要があり、こうした分かりやすいステアリングインフォメーション、ロードインフォメーションが必須なのだ。

つまり、新型になってもジムニー/ジムニーシエラは、垢抜けたデザインの中身を見てみればそこは本物感、昔からのクルマらしいメカ感が剥き出しで、ファッションで乗るには(少しくらいは)覚悟が必要。高めのフロアによる乗降性も含めて、街中でごく普通に使うのならハスラーに乗った方が使いやすいのは自明の理といえる。

逆にいえば、高いフロアで、遠くまで見渡せる高めのシートポジションは、悪路走破時はもちろん、街中でも前方、左右の見切りのしやすさという利点が得られる。

雪道や林道などはもちろん、街中のちょっとした段差でも躊躇せずに乗り越えられるなどの安心感もある。もし、ブームに乗って買ってみようかなというのであれば、ディーラーで乗り降りや走り、駐車がしやすいかなど、フツーの軽自動車やコンパクトSUVを買うよりも入念に見る必要があるだろう。気に入れば、ずっと乗り続けたくなる相棒になるのは間違いない。

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