スーパーカーは昔と今で何が変わったの?もっとも大きな違いとは?

ランボルギーニ ウラカン LP610-4

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新たなブームの到来を感じられるようになった近年、スーパーカーと呼ばれるクルマが過去と大きく様変わりしている気がしませんか?第1次ブームと言われる70年代と近年のそれらとは、どれほどの隔たりがあるのでしょうか?昔と現在のスーパーカーは、何が異なるのか、分析してみましょう。

文・山里真元|日本スーパーカー協会 事務局 ライティングGT代表ライター

山里 真元|やまざと まさゆき

日本スーパーカー協会 事務局 ライティングGT代表ライター。国内最大手IT社員→ITコンサルティング会社創業を経て、2010年より趣味の車好きが高じて主にスーパーカーやクラシックカーなどのニッチな車の売買相談を開始。インポーター各社とのパイプも太く、国内外新型クラシック問わず幅広く相談を受けている。趣味のツーリングでは、地域密着型のスーパーカークラブを運営し、日本スーパーカー協会事務局長としても活動中。

山里 真元
Chapter
いまのスーパーカーは壊れない!?
我慢しなくていい!
スーパーカーオーナーの多様化
もっとも大きな違いは?

いまのスーパーカーは壊れない!?

一番の違いは、なんと言っても壊れにくくなったことです。昔からスーパーカーと言えば、手作りされた部分が多く、品質も不安定、性能を高めるために無理をさせているぶん、故障も多発するというのが常識でした。

しかし、近年のスーパーカーは工業製品としての完成度も高く、致命的な故障を起こすことはほとんどありません。メーカーが長期の新車保証を付けるほどです。

壊れにくくなった要因はさまざまありますが、やはり生産効率化のための他車種との部品共用による品質安定や、大規模グループの傘下に入ることによる開発体制の適切化が大きいと思われます。

我慢しなくていい!

スーパーカーと言えば、極端に低い車高にミドに搭載された超高性能エンジン。性能面では非常に有利に働くものの、使い勝手はスポイルされます。

昔のスーパーカーは、乗り降りがし辛く運転姿勢もそれぞれに特異、背中にあるエンジンの排熱が影響してエアコンもほとんど効かないなど、乗ることに我慢を強いられることも多かったものです。

しかし、最近のスーパーカーは、ほとんどの問題点が改善されており、我慢することなく誰でも乗れてしまいます。ただし、あの乗りにくさ=味わいと取れる部分もあり、少々寂しく思っている方も少なくありません。

スーパーカーオーナーの多様化

以前のスーパーカーは、前述のような我慢が強いられるだけに、それを受け入れてでも所有したいという一部の狂信的な車好きが多く乗っていました。

しかし、最近では車そのものではなく、ライフスタイルの変化を楽しんだり、ステータスの一部として購入する方も多くを占めるようになりました。

もっとも大きな違いは?

生産効率化や品質改善などを挙げましたが、それらはいい側面ばかりとは言えません。昔のスーパーカーからは、作り手の夢や情熱をかたちにするための汗や努力が感じられました。

主眼は「一番速い車を作りたい!」という人類としての根源的な欲求の実現です。しかし、今日のスーパーカーは自動車グループ企業の看板として存在し、その車種単独での採算やトータルでの存在価値も重要になります。

最高の技術力を投じて速くてカッコいい車を作るというプロジェクト面では共通しているかもしれませんが、そこに宿る魂はまったくの別物だと感じています。

パガーニやケーニグセグなどの新興スーパーカーメーカーに人々が惹かれるのは、単にスペックだけでなく、制約に縛られず、実直に性能を追い求める姿勢のせいかも知れません。

それこそが、第1次スーパーカーブームでフェラーリやランボルギーニが人々を熱狂させた源だったのではないでしょうか。

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