切削光輝ホイールとは?レクサス等で見かけるホイールを解説!
更新日:2024.09.09
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ここ数年、アルミ削り出しデザイン+ブラック塗装を施した「切削光輝ホイール」と呼ばれるアルミホイールを見かけるようになりました。この切削光輝ホイール、いったいどうやって作っているのでしょうか。製造方法とともに解説していきます。
文・吉川賢一
文・吉川賢一
- Chapter
- アルミホイールの加工方法
- 切削光輝ホイールとは?
アルミホイールの加工方法
アルミホイール製造法には、鋳造と鍛造の2つがあります。一般的な鋳造は、高温で溶かした金属を鋳型に流し込み、成形していきます。複雑なデザインに対応しやすく、大量生産できることからコストを抑えやすいというメリットがあります。
一方、金属の密度が低いため強度が出しにくいこと、強度を出すためには各部の厚みを増やすことが必要で、おのずと重量が増してしまうことがデメリットになります。
それに対して鍛造は、金属を加熱し、大きな圧力をかけながらホイールを成形するというプレス成形製法です。メリットとしては、圧力をかけながら成形する際に、金属がホイールの型に伸び固められるので密度が増し、薄くても強く軽いホイールが作れることです。
一方デメリットは、デザイン重視の複雑な形状を作ることが難しく、特殊な生産設備が必要でコストが上がること。また、製造工程が多く大量生産に不向きなことなどです。
軽さや強度などの機能性を重視する競技用なら鍛造、デザイン・ファッション性や価格重視なら鋳造が向いています。
一方、金属の密度が低いため強度が出しにくいこと、強度を出すためには各部の厚みを増やすことが必要で、おのずと重量が増してしまうことがデメリットになります。
それに対して鍛造は、金属を加熱し、大きな圧力をかけながらホイールを成形するというプレス成形製法です。メリットとしては、圧力をかけながら成形する際に、金属がホイールの型に伸び固められるので密度が増し、薄くても強く軽いホイールが作れることです。
一方デメリットは、デザイン重視の複雑な形状を作ることが難しく、特殊な生産設備が必要でコストが上がること。また、製造工程が多く大量生産に不向きなことなどです。
軽さや強度などの機能性を重視する競技用なら鍛造、デザイン・ファッション性や価格重視なら鋳造が向いています。
切削光輝ホイールとは?
アルミの塗装方法には、透明なクリア塗装で仕上げる光輝仕様と、塗色で仕上げるカラー仕様があり、切削面の金属光沢を利用し、透明なクリア塗装をした「切削光輝ホイール」は前者にあたります。
レクサスがいち早く取り入れ、一般的に広まりました。賛否両論あるレクサスのデザインは、既成概念を超越する挑戦的な面と、日本の伝統的美意識に基づいた調和によって、カーデザインをアートまで高めるデザインコンセプトとして「L-finesse(エル・フィネス)」という言葉を使っています。
ホイールにおいても、そのコンセプトに沿った要求をホイールメーカーに出し、これまでにない斬新なデザインとなっています。
鍛造アルミホイールをレクサスに納入しているのは、おもに富山県高岡市に工場を持つBBSジャパンです。もとはワシマイヤーという会社で、1983年に特殊なアルミニウム部品を作る鍛造技術を見込まれ、BBSとの提携を開始。2018年現在は、BBSジャパンとしてBBSブランドの鍛造ホイールを、すべて製造しています。
切削光輝ホイールは、レクサスRC version L、F SPORTに標準装備されるほか、日本車では、トヨタ 86、アルファード、ヴェルファイア、日産スカイライン、GT-R、エクストレイル、スバルではレヴォーグ、インプレッサWRX、レガシィ。
輸入車では、ポルシェ マカン、BMWのMシリーズ、メルセデス・ベンツ C200、E200、E300などに、切削光輝ホイールが採用またはメーカーオプションで用意されています。
レクサスがいち早く取り入れ、一般的に広まりました。賛否両論あるレクサスのデザインは、既成概念を超越する挑戦的な面と、日本の伝統的美意識に基づいた調和によって、カーデザインをアートまで高めるデザインコンセプトとして「L-finesse(エル・フィネス)」という言葉を使っています。
ホイールにおいても、そのコンセプトに沿った要求をホイールメーカーに出し、これまでにない斬新なデザインとなっています。
鍛造アルミホイールをレクサスに納入しているのは、おもに富山県高岡市に工場を持つBBSジャパンです。もとはワシマイヤーという会社で、1983年に特殊なアルミニウム部品を作る鍛造技術を見込まれ、BBSとの提携を開始。2018年現在は、BBSジャパンとしてBBSブランドの鍛造ホイールを、すべて製造しています。
切削光輝ホイールは、レクサスRC version L、F SPORTに標準装備されるほか、日本車では、トヨタ 86、アルファード、ヴェルファイア、日産スカイライン、GT-R、エクストレイル、スバルではレヴォーグ、インプレッサWRX、レガシィ。
輸入車では、ポルシェ マカン、BMWのMシリーズ、メルセデス・ベンツ C200、E200、E300などに、切削光輝ホイールが採用またはメーカーオプションで用意されています。
切削光輝ホイールは、デザインに目新しさを与えることができるもので、今後も広く普及していくものと考えられます。ここからまた新しいデザインのホイールが、生まれてくると良いですね。
吉川賢一
モーターエンジニア兼YouTubeクリエイター。11年間、日産自動車にて操縦安定性-乗心地の性能技術開発を担当。次世代車の先行開発を経て、スカイラインやフーガ等のFR高級車開発に従事。その後、クルマの持つ「本音と建前」を情報発信していきたいと考え、2016年10月に日産自動車を退職。ライター兼YouTube動画作成をしながら、モータージャーナリストへのキャリア形成を目指している。