日本のSUV史に残る名車5選

トヨタ ハリアー 2017

※この記事には広告が含まれます

日本で自動車産業が勃興し、80年が経ちました。数多くの車種が生まれては消えていきました。数多ある国産車のなかで、SUVにフォーカスして世界に誇る名車(迷車?)を、5台厳選してみました。
Chapter
その①:トヨタ ランドクルーザー
その②:トヨタ ハリアー
その③:いすゞ ビークロス
その④:三菱 アウトランダーPHEV
その⑤:スズキ ジムニー

その①:トヨタ ランドクルーザー

日本が世界に誇る名車1台目は、トヨタ ランドクルーザーです。1951年、当時の警察予備隊(現・自衛隊)への納入を狙い開発されたトヨタ ジープBJ型に端を発し、1954年に商標権の関係で現在のランドクルーザーに改名されました。

正真正銘、道なき道を走行できる高い悪路走破性能を誇るランドクルーザーは、発展途上国から先進国まで、世界中で愛されている点が名車たる所以です。

ただし、あまりの人気ぶりに盗難車No.1になってしまうというオーナーにとっては大きな悩みもありますね。

その②:トヨタ ハリアー

トヨタ ハリアー(レクサス RX)は、1997年に発売開始され、今年で20周年を迎える自動車界の新参者ですが、その影響は自動車のトレンドを変えてしまうほどでした。

どんな影響を世界に与えたのかと言えば、現在全世界的に流行中のクロスオーバーSUVブームの火付け役だからです。

ハリアー(レクサス RX)の成功を目の当たりにした他メーカーが、次々とクロスオーバー車を市場に投入したのは記憶に新しいところ。あまりの人気ぶりに、これまでSUVとは縁がなかったロールス・ロイス、ベントレー、ジャガーなどプレミアムブランドからもクロスオーバー車が発売されるほどです。

現在の名車と言って差し支え無いでしょう。

その一方で、ハリアーには迷車ぶりを思わせる一面もあります。それは2代目から3代目に移行する際の混乱です。

ハリアーは、北米でレクサス RXとしても販売され、人気を博しました。その人気ぶりは本家ハリアーを凌ぐほどで、ハリアーはモデル縮小を余儀なくされます。一方、RXは本家とは別に単独でモデルチェンジを実施。3代目がデビューしたことで、多くのファンはハリアーの消滅を覚悟しました。

ところが、RAV4のシャーシを使用してハリアーが復活。従来型よりひと回り小型にダウンサイジングされた3代目の現行モデルをベースとしたレクサス版NXもデビューします。

あまりの人気ぶりに社内のブランド構成にも影響した存在のハリアーは、間違いなく迷車でもあります。

その③:いすゞ ビークロス

1997年にいすゞが発売したビークロスは、まごうこと無く迷車です。しかし、コンセプトカーの”ヴィークロス”は、名車の資質十分でした。

”ヴィークロス”は、3代目ジェミニのコンポーネントを流用した全天候型のコンパクトスポーツSUVとして企画され、チーフデザイナーは現・日産自動車デザイン本部長の中村史郎が務めたモデルでした。

もしもヴィークロスが市販されていれば、世界初のオンオフ両用のスペシャリティクロスオーバーSUVとして注目されたことでしょう。

しかし、そのヴィークロスの好評ぶりを受けて実現した量産にうつされたビークロスは、迷車でした。

デザインはコンセプトカーを忠実に再現しようとしていましたが、実際にはコンポーネントがジェミニではなくビッグホーンに変更されたため、小型ではなく大型車になり、ヴィークロスのデザインの再現は細部では実現しませんでした。さらにコンセプトも変更となり、クロスオーバーではく本格的クロカンへとなります。要はかっこいいビッグホーンになってしまったのです。

結局、市場での評価は芳しくなく、2年間で日本市場で販売されたのは約1,700台に留まりました。

その④:三菱 アウトランダーPHEV

三菱 アウトランダーPHEVは、SUVにプラグインハイブリッドを導入したエポックなモデルです。

2012年の発売当時、世界でもっとも優れたPHEVと評価され、現在でも同車を超えるPHEVは存在しないと筆者は思っています。なにがすごいかというと、1台でEV、シリーズ式ハイブリッド、パラレル式ハイブリッドを実現している点です。

EV走行可能距離もPHEVとしては長く、60.2km。通勤主体の運用なら、ガソリン給油は月に1度あるかないかとのこと。総合燃費が67km/Lを実現している点もポイントです。

アウトランダーPHEVの優秀さは、2016年にウクライナ警察がパトカーとして651台を採用したことでも実証済みです。

その⑤:スズキ ジムニー

2018年にモデルチェンジされると噂のスズキ ジムニーも名車にして迷車です。

ジムニーの名車ぶりは、軽自動車ながらラダーフレームとパートタイム4WDを備えた本格的オフローダーであることです。小型ボディならではの林道走行や、軽量ボディならではの悪路走破は大型SUVにもひけを取りません。

迷車である点は、現行モデルは1998年に登場して以来、基本的には20年前のモデルであることです。まだエアバッグや衝突安全ボディが安全対策の主流であった時代のモデルであるため、2017年になっても運転支援装備や自動運転などの電子制御デバイスとはほぼ無縁なのです。

【お得情報あり】CarMe & CARPRIMEのLINEに登録する

商品詳細