ホワイトリボンタイヤ徹底解説:魅力・選び方・メンテナンス・入手方法

キャデラック エアロダイナミック クーペ1933

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最近、街中ではあまり見かけなくなりましたが、クラシックな旧車などでタイヤの側面に白い輪っか模様のあるお洒落なタイヤを見たことはありませんか?それが「ホワイトリボンタイヤ」です。
タイヤ横の白いリングがレトロで上品な雰囲気を醸し出し、多くの旧車愛好家から支持されてきました。

この記事では、ホワイトリボンタイヤとは何か、その魅力、選び方のポイント、お手入れ方法(メンテナンス)、そして入手方法(購入手段や自作方法)まで、初心者にもわかりやすく丁寧に解説します。ホワイトリボンタイヤの世界を一緒に見ていきましょう。

CARPRIME編集部

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Chapter
ホワイトリボンタイヤとは|特徴と歴史をやさしく解説
ホワイトリボンタイヤが選ばれる3つの魅力
失敗しないホワイトリボンタイヤの選び方5ポイント
ホワイトリボンタイヤを長持ちさせるメンテナンス方法と注意点
ホワイトリボンタイヤの購入・自作ガイド|おすすめ入手ルート
市販ホワイトリボンタイヤを取り寄せ購入
既存タイヤをホワイトリボン化する3つの方法
ホワイトリボンタイヤで愛車をクラシックに彩ろう

ホワイトリボンタイヤとは|特徴と歴史をやさしく解説

ホワイトリボンタイヤとは、車のタイヤ側面(サイドウォール)にリング状の白いストライプ(帯)が入ったタイヤのことです。英語では「Whitewall Tire(ホワイトウォールタイヤ)」や「WSW(White Sidewallの略)」とも呼ばれ、同義語として扱われます。

一昔前の高級車やクラシックカーではおなじみの装飾タイヤで、1950〜60年代のアメ車や当時の国産車にも純正採用例がありました。側面全体が白いタイプを特に「ホワイトウォール」、一部細い帯状のものを「ホワイトリボン」と呼ぶこともありますが、明確な区別はない場合もあります。

タイヤがまだ黒ではなく白かった時代の名残として生まれたのがホワイトリボンタイヤです。創成期のタイヤは天然ゴムの色である白に近い色でしたが、耐久性向上のため1910年代から接地面にカーボンブラック(炭素粉)が混ぜられ、タイヤは黒くなりました。

当初、高価なカーボンブラックは摩耗の激しい接地面にのみ使われたため、結果的に側面(サイドウォール)が白いままのタイヤが生まれました。この偶然の産物を米国のタイヤメーカーが高級車向けの「デザイン」として意図的に販売したのが始まりとされ、1930年代には富裕層のステータスシンボルとして流行しました。

こうして誕生したホワイトリボンタイヤは、1950年代から60年代にかけて全盛期を迎えました。現在では新車でホワイトリボンタイヤを装着している車種はほぼなくなりましたが、クラシックカーの世界では今なお健在です。

ホワイトリボンタイヤが選ばれる3つの魅力

  1. レトロ感を高めるクラシックデザイン

    ホワイトリボンタイヤ最大の魅力は、何と言ってもその見た目の美しさとクラシックな雰囲気にあります。黒一色のタイヤとは一線を画す白いラインが足元のアクセントとなり、愛車を「可愛らしく」「レトロな雰囲気に」「品よくエレガントに」演出してくれるドレスアップ効果があります。

  2. 車種を選ばない存在感と相性

    装着するだけで車全体がぐっとヴィンテージ調になり、上品さや存在感が増すでしょう。特に往年のアメ車や戦後の国産旧車にはホワイトリボンタイヤがよく似合い、まさに旧車の必需品とも言われます。最近ではレトロデザインの現行車にホワイトリボンタイヤを履かせるカスタムも増えてきました。細めの白ラインのタイヤであれば現代の車に装着しても違和感が少なく、足元のオシャレなアクセントになります。

  3. 100年の歴史が醸すノスタルジー

    ホワイトリボンタイヤには、自動車文化の移り変わりを感じさせるノスタルジーがあります。古いものを新しく楽しむ感覚で愛車に取り入れることで、他とは違う特別な雰囲気とカスタムの楽しさを提供してくれるのです。

失敗しないホワイトリボンタイヤの選び方5ポイント

【ポイント1】最適サイズ&適合チェック
まずはご自分の車に合うタイヤサイズがあるか確認しましょう。現在ホワイトリボンタイヤを製造しているメーカーはごく一部で、生産も旧車に適合する特定サイズに限られています。購入時はお取り寄せになるのが一般的です。

【ポイント2】リボン幅で変わる見た目 – 太さの選び方
白帯の太さにも注目しましょう。ホワイトリボン部分の幅はメーカーや商品によって様々で、その太さによって見た目の印象が大きく変わります。クラシックカーには存在感のある太めの白帯が似合いますし、現行車のさりげないお洒落には細めのラインがマッチするでしょう。

【ポイント3】走行性能&用途別に選ぶコツ
装飾性が高いホワイトリボンタイヤですが、安全走行のため基本的なタイヤ性能も無視できません。普段使いの頻度が高い車であれば耐久性や静粛性も考慮して選び、イベント展示中心なら雰囲気重視で選ぶなど、用途に応じて検討しましょう。

【ポイント4】価格帯と入手しやすさのバランス
国内大手メーカー製は高価ですが信頼性があります。一方、アジア製タイヤは比較的リーズナブルで手に入りやすい傾向です。購入時は前述の通り基本は取り寄せになるため、納期に余裕を持つこともポイントです。

【ポイント5】タイヤ構造で選ぶ(バイアス/ラジアル)
タイヤには「バイアス」と「ラジアル」という基本構造の違いがあります。クラシックカーの多くは元々バイアスタイヤを装着しており、当時の乗り味を忠実に再現したい場合はバイアス構造のタイヤが選択肢になります。一方、乗り心地や現代の道路環境での走行安定性を重視するなら、現在主流のラジアル構造のタイヤがおすすめです。愛車の年代や求める性能に応じて、どちらの構造が良いか検討しましょう。

ホワイトリボンタイヤを長持ちさせるメンテナンス方法と注意点

  • 基本はこまめな洗浄:
    ホワイトリボン部分の汚れは、通常のカーシャンプーや中性洗剤を使い、スポンジやブラシで優しくこすって落としましょう。汚れが蓄積する前に定期的に洗う習慣が大切です。
  • 黄ばみ防止は専用クリーナーで:
    水洗いや中性洗剤で落ちにくい汚れや黄ばみには、市販のタイヤ用クリーナー、とりわけホワイトリボン(ホワイトウォール)専用クリーナーの使用がおすすめです。洗浄後は水分をしっかり拭き取り、乾燥させてください。
  • NG!タイヤワックスは変色の原因:
    黒いタイヤ用の保護ツヤ出し剤(タイヤワックス類)はホワイトリボン部分には使用しないでください。これらのケミカル剤に含まれる成分が、白いゴムを茶色く変色させてしまう原因になります。
  • 塗装リボンはデリケートに扱う:
    自分で白く塗装してホワイトリボン化している場合、ゴシゴシと強く擦ると簡単に塗料が剥がれてしまいます。塗装したリボンは既成品よりデリケートなので、洗浄は柔らかいスポンジで優しく行いましょう。
  • 日陰保管で劣化を防ぐ:
    長期間車を保管する際は、タイヤを直射日光に晒さないようにしましょう。ホワイトリボンタイヤは紫外線やオゾンによってゴムが劣化・変色しやすいため、屋内保管やタイヤカバーを掛けることが望ましいです。

ホワイトリボンタイヤの購入・自作ガイド|おすすめ入手ルート

市販ホワイトリボンタイヤを取り寄せ購入

一つ目は、ホワイトリボン仕様のタイヤそのものを購入する方法です。店頭在庫は稀で、多くはネット通販や専門ショップ経由で取り寄せ購入となります。

既存タイヤをホワイトリボン化する3つの方法

1. 後付けリングの装着(ポートウォール)

「ポートウォール」や「タイヤトリムリング」などと呼ばれる、後付けのラバー製リングを装着する方法です。カスタムパーツショップの「ムーンアイズ」などで販売されており、黒タイヤとホイールの間にこの白いリングを挟み込むだけで、手軽にホワイトリボンタイヤ風にドレスアップできます。

2. 自家塗装(タイヤを白く塗る)

コストを抑えたいなら塗装によるホワイトリボン化も可能です。施工前にタイヤの汚れや油分を落とし、ホワイトにしたい箇所以外に塗料がかからないようマスキングしてから、白のゴム用塗料を吹き付けます。

3. タイヤプリントサービスを利用

専用の印刷装置を用いてタイヤ側面をキャンバスのように見立て、白いリボンラインだけでなく好みの文字やロゴ、イラストなどを入れることも可能です。自由度は抜群ですが、費用や手間もかかる方法と言えます。

ホワイトリボンタイヤで愛車をクラシックに彩ろう

ホワイトリボンタイヤは、タイヤの側面に入った白いラインが生み出す独特のレトロ感と上品さで、車好きの心をくすぐる魅力的なアイテムです。見た目の美しさはもちろん、車をドレスアップする楽しさにもつながります。

サイズ適合やリボン幅のデザイン、性能や価格面を押さえて自分の車に合った一本を見つけ、丁寧なお手入れで白さを保ちましょう。

入手手段も通販での購入から自作カスタムまで様々ですので、ぜひ本記事を参考に、自分好みのホワイトリボンタイヤライフを楽しんでみてください。
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