いまさらだけど…タイヤのインセットとは

【東京オートサロン2018】RAYS

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タイヤ選びはクルマの基本と、かつてあの近藤真彦さんも仰っていました。その大切なタイヤを装着するホイールは、車の走行性能を左右する重要なパーツのひとつです。しかし、いざホイールを選ぶとなると、分からない用語や数字が出てきて、ホイール交換を断念したという方もいるのではないでしょうか?
Chapter
ホイール各部の名称と意味
ホイールのインセットとは?
インセットを考慮する事例

ホイール各部の名称と意味

ホイールのカタログを眺めていると、リム幅、リム径、PCD、インセットなど、ふだん聞きなれない用語が使用されています。

ざっくり説明すると、リム幅は、ホイールの全幅。リム径は、ホイールの直径。PCDは、Pitch Circle Diameter(ピッチサークル・ダイアメーター)の略で、ホイールのボルト穴の中心点を結んでできた円の直径。そして最後のインセットは、ホイール(リム幅)の中心線から取り付け面までの距離です。

このインセットが、今回取り上げたオフセットを理解するカギになります。

ホイールのインセットとは?

インセットは、2008年に国際基準に基づき名称を変更したという新しい用語です。それ以前はオフセットと呼んでいました。

インセットは、ホイールリム幅の中心線を基準として、ホイールの取り付け面(ホイール穴の裏面)との距離を示しています。ホイール中心線と取り付け面の距離が0なら”ゼロセット”、取り付け面が外側(プラス側)にあると”インセット”、内側(マイナス側)に入っているなら”アウトセット”と呼びます。

インセットならホイールはタイヤハウスやフェンダーの中に、アウトセットなら外に突出します。

ちなみに、リム幅やリム径はインチ表記。PDCやインセットはミリ表記です。

インセットを考慮する事例

ホイールのインセットは、ホイールとタイヤハウスの位置関係を決定付けます。これをうまく活用することで車のハンドリングを変えることもできますが、多くのユーザーはインチアップやツライチなどドレスアップの際に注目しています。

インチアップとインセット

インチアップはタイヤの外周サイズを変更せずに、よりリム径の大きなタイヤを履くドレスアップです。リム経がインチアップしたぶん、タイヤの厚さは薄くなり、愛車のサイドビューはクールになります。

インチアップの際は、単純にホイールの外径を大きくすることは少なく、リム幅も広げます。標準タイヤと同じ体積の空気を確保するためで、これを怠ると、乗り心地の悪化やホイールの破損などを招きます。

標準ホイールと同じ数値のインセットでリム幅が大きくなれば、装着されたタイヤはタイヤハウス内で外側にも内側にも広がることになります。

もし、標準ホイールがほぼツライチだった場合は、タイヤ&ホイールがフェンダーから外に出ますし、反対に内側に余裕がなかった場合は操舵時にタイヤがインナーフェンダーやサスペンションアームなどに接触します。

一般的には、インセットはインナーフェンダーやサスアームとのクリアランスが確保された数値になっていることが多く、同じインセットでリム幅を広げると、インナーフェンダーやサスアームに干渉することが多くなります。

インセット数値をプラスする必要がありますが、それもホイールデザインやタイヤハウスの奥行き次第。インチアップ時のホイール選びは要注意です。

ツライチとインセット

2017年6月から、タイヤだけの飛び出し(ハミタイ)なら10mmまでは不問となりましたが、ボディサイドとタイヤセット外側面がスッキリと整うツライチも魅力的です。

ツライチを実現するポイントは、インセット。ホイールを取り付けるハブからフェンダー外側部までの距離と、ホイール取り付け面から装着タイヤのサイドウォールまでの距離が等しくなれば良いのです。

ツライチとインチアップはかならずしもセットではありませんが、この関係を覚えておくとドレスアップのためのホイール選びに役立ちますよ。

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