バックミラーがダッシュボードに!?その理由とは?

トヨタ スポーツ800

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旧車を見てみると、ダッシュボード上にバックミラーを装備した車をみかけます。

その場所にミラーを付けた理由は、なんだったのでしょうか?


Chapter
ダッシュボードミラーがついている車たち
ダッシュボードに装着された理由

ダッシュボードミラーがついている車たち

古い英国車やアメリカ車のオープンカーのなかには、ダッシュボードにバックミラーが付いたモデルがあります。詳しく言えば、ダッシュボードに台座を固定して、そこからアーム(ステー)が生えて先端にミラーが付いているということです。

また、ホンダのS600やS800などのクルマのように、ダッシュボードの真ん中に細い支柱が立っていて、そこにルームミラーの金具を通して、ちょうどよい高さに調整して使うタイプのものもありました。

高さ調整ができるとは言うものの、「低めの方がカッコいい」という風潮もあったようですね。高いとよく見えないというのもあると思いますが…。

それでは、ダッシュボードにバックミラーがついてる車の一例をご紹介しましょう。

ダットサン フェアレディ1500

ダットサン フェアレディ2000

※写真はダットサン フェアレディ2000

1962年10月に発売された日本国内向けモデル、フェアレディ1500(SP/SPL310)は、1,488ccの水冷直列4気筒エンジンを搭載。

1965年には排気量を1,595ccに拡大。1967年には1,982ccのフェアレディ2000(SR/SRL311)が追加されます。

面白いのは初期の1500のシートレイアウトで、2つの前席に加え、リアには横向きに着座するシートを備える3人乗りとなっていました。

ホンダ S800

1966年1月、Sシリーズ絶頂期に発売されたホンダ S800です。

モータースポーツの恰好の入門車としても圧倒的な支持を集め、数々の国内 レースで大活躍を続けました。S800の最高出力は、70ps/8,000rpm。リッター当たり約88.5psというパワフルなエンジンでした。

ミラーは前述のようにダッシュボードの真ん中に支柱があり、上下する仕組みです。

トヨタ スポーツ800

ホンダS500に始まるSシリーズと並び称された、大変評価の高い60年代の日本製小型スポーツカーです。

通称ヨタハチと呼ばれたスポーツ800のエンジンは、大衆車パブリカと同じ790ccの空冷水平対向2気筒。

シャシーもパブリカからの流用ですが、モノコック構造を採用したボディは航空機さながらに徹底した軽量化と空気抵抗の抑制が図られ、市販型でも重量はわずか580kgに抑えられています。

オースチン ヒーレー スプライト マークⅠ

日本では「カニ目」と呼ばれ親しみやすい風貌が特徴。エンジンは、水冷4気筒OHVの948cc。基本コンポーネンツは、乗用車であるモーリス マイナーからの流用です。

アメリカでは、バグアイ(虫の目)、イギリスではフロッグアイ(カエルの目)との愛称を持っています。

ダッシュボードに装着された理由

ダッシュボードミラーが付いている車のほとんどは、オープンカーです。昔のオープンカーは、フロントガラスの強度が低く、ミラーを装着することが不可能。さらに窓枠に固定する方法も、振動の問題があります。それで多くの車がダッシュボードにミラーを設置することになったようです。

また、モータースポーツに使われることも多かったので、ドライバーの視線の移動が少ないダッシュボードミラーのほうが都合が良かったというのも理由のひとつです。

しかし現在はシートが大型化し、トランクも大きくなったため、ダッシュボード上のミラーでは後方視界を確保できなくなりました。昔のクルマは2座席が基本で、シートも小さく、リアに邪魔なものもありませんでしたから、ダッシュボードミラーのほうが効率がよかったのでしょう。

旧車のイベントに行くときは、こういったミラーの場所に注目するのも面白いかもしれませんね。

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